// SE 扉を開ける音
// 焦った感じで

失礼します！
先生！怪我人の診察をお願いできますか……って、いない！

弱ったな、こんな時に限って先生がいないなんて。
こっちは怪我人を抱えているのに。

……でもこうなっちゃった以上は仕方ないよね。
どこまで出来るかはわからないけど…私がなんとかするしか…

ちょっとごめんね、今ベッドに寝かせてあげるから。
身体の力抜いてくれる？
よしよし、そのまま…そのまま…

// ベッドに寝かしつける

よし、とりあえずはこれでオッケーかな。
痛いところがあったり何か異変を感じたらすぐに言ってね。
と言っても、知識のない私がどれくらい力になれるかはわからないけど。

それでは…その…改めて、ｺﾎﾝ

// SE 手を合わせる

ごめん！
あなたには本当に申し訳ない事をしちゃった。
私もあんなに勢いよく顔面直撃するとは思って無かったの。

今考えるとなんでわざわざ体育のバレーボールを本気でプレーしちゃったんだろ。
まさか全力のスパイクが顔面直撃しちゃうなんて…迂闊だったよ。
初心者やスポーツが苦手な子がいる事を考えるべきだったよね…反省反省。

その…本当にごめんね。確かに思慮が浅かったけど…悪気はなかったの。
この埋め合わせはいつか必ず、なんだってするから。
どうか許して。お願い！

ほっ…許してくれるの？ありがとう！
けど…そのにやついた表情は何かな？
ちょっと不安になってくるんだけど…

おっと、変な探りを入れる前に君の治療をしなくちゃ、だよね。
まずは…あなたの顔、もっとよく見せて。

// 髪の毛をかき上げる

どれどれ…見てわかる出血は無し、と…
でもおでこが少し腫れてるね。
見た感じは大丈夫そうだけど…一応、湿布は貼っておこうね。

少しだけ待ってて。

えっと確かここら辺に…っと、あった。

それじゃあ貼るから少し大人しくしててね。
ここに、こうして…っと。よし、貼れた。

勝手に学校の備品を使うのは少し申し訳ないけど…
今は緊急事態だからいいよね。

さてと。
外傷に対する処置はしたし、他にすべき事は確か…
そう！意識確認！

まずは…あなたの名前は？私に教えて？
……うん！あってるよ！

次に…保健室に来る原因となった出来事、覚えてる？
……正解、体育の授業中にボールが顔に当たったから、だよね。

あとは…手や足は自由に動く？痺れたりはしない？
……よし、それくらいしっかりした受け応えが出来ていれば、脳へのダメージは大した事無さそう…かな。

ひとまず安心、だね。
後は暫く安静にしていれば大丈夫…多分。

それじゃあ私は授業に戻るね。それじゃ…

// すそを引っ張られて引き止められる

っと、どうしたの？まだ私に何か用かな？

まだ私と一緒にいたい…？
でも私は元気だし授業に戻らないと…

えっと……あー、確かにさっき言ったね。
埋め合わせとしてなんでもするって。
あー…そこ指摘されちゃったら言い返しにくいなぁ。

んー……しょーがない！今はあなたと一緒にいてあげる！
元はと言えば私がケガさせちゃったのが原因だもんね。
今日だけは授業サボる悪い子になっちゃおうかなあ。

それじゃあ、私も横になるね。
お隣、お邪魔しまーす。

// 同じベッドの中に入る
// ここから先、片側の音声を強く（可能であれば）

んー？何ドキドキしてんの？
もしかして…看病の時あるあるのベッド横で見守るだけっていうのを想像してた感じかな？

確かに椅子持ってきてあなたを見守りながら話し相手になるっていうのも考えたけど…
でも残念、今の私は悪い子だもんね。
あなたの思い通りの行動なんてしてあげませーん。

むしろ…もっと密着しちゃおうっと。

はぁー、あなたの身体、ふかふかで気持ちいい…
最高の抱き心地だよー。
もっともふもふさせて。

あっ、別に太ってるって言いたい訳じゃないよ？
なんていうか…肌のハリ？柔らかさ？が程よい触り心地なの。
押した分だけ押し返してくるって言えばいいのかな？

それが体操着ごしでもわかるってすごいと思わない？
あなたのもちもち肌は誇っていいレベルだよ。
いやマジで。

あー、ひょっとして、めちゃくちゃ照れてるなー？
お互いの体温がわかるくらいに密着してるんだもん。
ちょっとほっぺたが熱くなったらそれだけでもすぐにわかるんだから。

もー、だめだよ？ドキドキなんてしちゃ。
ドキドキしたら血圧上がって怪我が悪化しちゃうよ？
だから、我慢。

まぁ、私はそんなことはお構いなしにちょっかいかけるけどね。
なんたって今の私は悪い子だし。
それに、あなたが一緒にいてほしいって言い出したんだし、いいよね。


ねぇ、今の私達って、傍目には抱き合ってイチャイチャしてるようにしか見えないよね。
この状況、クラスのみんなが見たらどう思うかな〜？

私が君の事をマーキングしてるように感じるかな？
それとも2人で仲睦まじく寝てるだけ？
もしくは…いけない事してるように思われちゃうかも、なんて。

教室に戻ったら、みんなに聞いてみてもいい？
って、そんなに慌てて拒否することないじゃん。
冗談だよ冗談。

そんな中途半端な事する訳ないじゃん。
私が本当にやりたかったことは…

// シャッター音

今の状況を写真に収めること、でした。
「女2人で授業サボってイチャイチャなう」っと。
にひひ、グループチャットで公開しちゃお。
後は送信するだけ…

// スマホを取り上げる

ってちょっと！
送信の邪魔しないでよー。

あーあ、消されちゃった。残念だなー。
あなたの無防備なところがバッチリ写ったベストショットだったのに。

// 聞き手立ち上がる

あれ？もう教室戻っちゃうの？
ふーん、誰かさんがいたずらしてきて全然休まらないからいっそ戻りたい…ねぇ。
それって一体誰のことなのかなー？

私はあなたが甘えん坊で寂しがりな子に見えたから…
そばにいてー、添い寝してー、たくさん構ってあげただけだよ？
それに…

// 小声で
悪い子な私は、気になる子がいるとすぐにでも近づきたくなるタチなんだ。

ん？なんでもな〜い。
あなたもふざけたこと言い合えるくらいには元気そうだし、
そろそろみんなのいる教室、戻ろうか。

ちょっと名残惜しい気もするけど、ね。

・台本（ゆるボイ！）
【百合】けがをしたら保健室に運び込まれて看病されたのちにせめられる
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
えとのわーる(Stella)