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妖怪癒し旅館 座敷童
written by 猫鳴 紅葉
  • 耳かき
  • ロリ
  • 人外 / モンスター
  • 妖怪
  • 癒し
公開日2022年03月27日 22:42 更新日2022年03月27日 22:42
文字数
2480文字(約 8分16秒)
推奨音声形式
指定なし
推奨演者性別
女性演者向け
演者人数
1 人
演者役柄
座敷童 「真露」(まつゆ)
視聴者役柄
迷い人
場所
妖の世界
あらすじ
妖の世界に迷い込んでしまった主人公が旅館で働く物語です。

久しぶりに台本シリーズを始めました、よければお読みくだされ〜。
本編
妖怪癒し旅館「紅葉亭もみじてい」座敷わらし「真露まつゆ」

あら、いらっしゃいませ

ようこそ「紅葉亭」へ、私はこの旅館の女将を務めさせていただいています

座敷わらしの「真露」と申します

しかし、人間のお客さまなんて何十年ぶりでしょうか…しかも、こんなに小さな…

以前、人間がこの旅館に来た際には、頭に髷まげがあったりしたのですが、貴方様にはついておりませんね

何故でしょうか?

なるほど、今の時代は髷をつけないのですね

少し時間が経つだけで、人間たちはこんなにも変わるものなのですね

私が何歳か?

ふふっ、女性に年齢を聞くのはダメですよ

まぁ、貴方様の5倍以上は生きていますよ。

さぁさぁ、ずっと玄関で話すのもなんですから、上がって下さい

他の娘こにお茶を用意させるので

どうぞ、こちらの部屋でおくつろぎ下さい。

パンパン(手を叩く音)

猫又、お客さまです、お茶を用意しなさい

茶菓子ちゃがしは私の方で用意しますから

(少し間を置いて)

お待たせしました、茶と茶菓子でございます…って

そんなに畏まらなくてもいいのですよ、貴方様は客人なのですから

正座もせず、肩の力も抜いて下さいませ

改めて、此処ここは「紅葉亭」、妖怪だけが働き妖怪だけが休む

まさに、妖怪の為だけの旅館です

この旅館の歴史は結構古く、大妖怪がよく泊りに来るんですよ

今も、3人…ほど泊まっていますね

ん?人間の世界に帰る方法ですか?

ごめんなさい、人間の世界に帰す方法は私にもわからないのです…

妖怪であれば、人間と妖怪たちの世界を自由に行き来できますが

人間の身ではそのようなことは出来ません

此処から出るには、貴方様が妖怪になるいがいないと思われます

先程、何十年か前にこちらに来た方がいたと言いましたが

その方も結局、人間の世界には帰れず

最後まで、この妖怪の世界で過ごすことを選びました

………貴方様さえ良ければ、此処で一緒に暮らしませんか?

人間であり、子供である貴方様を一人で森に放っておくのは危ないと思われます

森には危険な獣、そして…夜になればケガレたちが沢山出てきて、貴方様を攫っていってしまいます。

ケガレとは何かですか?

ケガレは、強い怨念の塊と言われています

ケガレたちは自分の未練を晴らすまで、この世からいなくなりません…

それだけなら、私たち妖怪は気にもしないのですが

ケガレたちは、自分たちの欲望に忠実であり

人間を見つければ、捕らえて食らったり

未練を晴らす為に身体を乗っ取ったり

廃人にして、自分のだけを愛すように調教したりなど、個体によって様々です…。

なので、ケガレたちにとって、人間であり、
年端としはもいかない貴方様は格好の的なのです。

なので、此処で暮らすことをお勧めします

そうですか、此処で暮らしていただけるのですね…

運が良いのか、従業員用の部屋が一つ空いております、そこで、寝泊まりし

この旅館の従業員として、働いてもらいます

そうすれば、朝昼晩の1日三食を補償します

それと、もう一つお願いがありまして…

従業員たちのご奉仕の練習台になって欲しいのです

そうですか、ありがとうございます

仕事は明日から手伝ってもらうので、今日はゆっくり休んでくださいませ

あら?ほら、隠れて見てないで、こちらに来なさい

タッタッタッタッ(小走りでこっちに来る足音)

ふふっ、よしよし♪

この子は猫又の「夜鞠よまり」、紅葉亭の従業員の一人です

とても、甘えん坊で可愛いの

撫でて、あげて

こーら、威嚇しないの、ごめんなさいね、この子は少し人間が苦手なの

昔、猫の姿で人間の世界に行った時に、尻尾掴まれちゃったらしくてね…

普段は夜鞠って呼んでるのだけど、お客様の前では種族名の「猫又」で呼ばなくちゃいけなくて

貴方も、良ければ「夜鞠」って呼んであげてね

タッタッタッタッ(離れていく足音)

あら、行っちゃいましたね

……あ!茶菓子がなくなってます!

全く、あの子はもう…後でお仕置きですね。

お仕置きをしないで欲しい?

ダメです、ここで許してしまうと、また同じ事を繰り返します

また後で、茶菓子は用意しますから

まず、従業員用の服に着替えましょうか

えっと、こちらですね

はい、着替えてみましょうか

あれ?どうしましたか?

なんで女性用の服かですか?

………もしかして〜、男の子だったりします?

ごめんなさい、ですが、この旅館は女性の従業員しかいないので…女性用しかないので…

用意できるまで、これを着ていて欲しいのです

幸い、今宿泊している中に、ここの旅館の従業員用の服を作っている方がいるので

こちらから、お願いしておきますね

それでは、着替えた後、貴方のお部屋に行きましょうか。

(歩く音)

ここが貴方のお部屋です

押し入れにお布団、作業机、そしてこれがご奉仕道具箱ですね、耳かきや梵天などいろいろ入っています

他に必要なものがあれば、なんでも言ってくださいね

温泉の場所や食堂など、他の部屋はまた後でにしましょう

それより、まずは従業員である貴方のケアからですね

ここまで、いろいろな事がありすぎて疲れたでしょう?

ささっ、私のお膝に頭を乗せて…

はい、ごろーん

じゃあまずは、この可愛い右耳の周りを拭いていきますね

それじゃあ、いきますよ

わしゃわしゃ、ごじごし、ぎゅっぎゅ…×何回

ぎゅう〜(最後)

よし、じゃあ次は耳かきをしていきましょうか

ふふっ、そんなに緊張しなくて良いんですよ

私は耳かきで、数多あまたの妖怪たちを堕として来たので♪

どんなに屈強な妖怪でも、私に耳かきされてしまえば赤子同然

ふにゃふにゃになってしまって声も出せませんよ

そんな耳かきを今からあなたに味わってもらいますね

ほら、耳かきが貴方の耳の中に入ってきますよ

(耳かき音)

ふふっ、もう表情がふにゃふにゃですよ

(耳かき音)

カキカキ、カキカキ×2

それじゃあ、反対側を向きましょうか

はい、ごろーん

それじゃあ、こちらの耳の周りも拭いていきましょうか

わしゃわしゃ、ごじごし、ぎゅっぎゅ…×何回

よし、綺麗になりましたね

次は、こちら側の耳も、耳かきしていきますね

(耳かき音)

あら、眠くなってきましたか?

いいんですよ、寝てしまっても

明日のためにも今日はしっかりと休まないと

明日は、もっと忙しくなりますよ

夜ごはんができたら、起こしますので

それまで、おやすみなさい。
クレジット
・台本(ゆるボイ!)
妖怪癒し旅館 座敷童
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
猫鳴 紅葉
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