あなたは彼女の求愛で、自分の常識を保てますか？

いいえ、イケメンで優しくて、お金持ちなお嬢様には価値観を全てぐちゃぐちゃにされて彼女に依存せざるを得なくなっちゃいますよね♡

あれ、こんなところで会うなんて奇遇だね

ん？　最近は会ってばかり？

まぁまぁ、そういう偶然もあると思うよ？

何て言ったって、お嬢様である僕は忙しいからね

そこら中を移動して回らなきゃいけないのさ

そしたら、君を毎回見つけてしまう……

ふふ、まぁ君のことが放っておけないっていうのもあるけどね

というかなんだい？　その粗末なお昼ごはんは？

僕さ、言ったよね？　ちゃんとしたものを食べろって

そんなものばかり食べてると体に悪いよ？

今の時代、SNSとかで危険性がうたわれてるのは知っているだろ？

なら、そんなものは食べるべきじゃないよね

……お金がない？

あはは、僕の前でそんなことを言うんだ？

僕もね、わざわざ奢りもしない相手にこんな話はしないさ

さ、こっちに来なよ、良いもの食べさせてあげるからさ

//場面転換

どうかな、僕の行きつけ

なかなかお洒落でしょ？　やっぱり仕事以外の時はリラックスできるところじゃないとね

ん？　メニュー？

あぁ、そんなのもう見てないね

まぁ、見たかったら見なよ、はい

……？　値段が書いてない？

あはは、まさか一番安いのでも頼もうと思ったの？

よかった、このお店にしといて

お金のことなんて気を遣わなくて良いんだよ

それに僕たちが来る前に料理も決まってるんだから

ほら、もう運ばれてきた

ふふ、まぁ当たり前だよね

忙しいのに、わざわざ料理を待っていたらどうしようもないし

さ、遠慮せずに食べなよ

それとも、お高そうだからって残すのかな？

……ふふ、ま、君ならちゃんと食べてくれるよね

じゃあ、いただきます♪

//食後

ふぅ、どうだった？

美味しいでしょ？

まぁ正解を言うと……確かウン十万だったかな？

あはは、そんなに驚かなくてもいいじゃん

あぁそうだ、もうひとつ気になることがあるんだよ

その服はなんだい？　全く、よれよれじゃないか

この後、運良くスケジュールも空いたから服を買いに行こう

ん？　そりゃ決まってるよ、僕の行きつけさ

大丈夫、僕が良いのを見つけてあげる

さ、時間は貴重なんだから、四の五の言わずに行こうじゃないか

ふふ、ちゃんと僕がお金払ってあげるから安心しなよ、ふふ……

//場面転換

やぁ、時間ぴったりだね

それじゃあ、今日もいつものレストランに行こうか

……ん？　どうかしたの？　悩み事かな？

なんでもない？

//小声
……もうそろそろかな

あ、ううん、なんでもないよ

それじゃあ行こっか、お腹も空いてるしね

//場面転換

んー、やっぱり美味しいね、飽きないよ

ふふ、君もそう思うだろ？

……まだ、なにか悩んでる

ほら、僕に打ち明けてごらん？

申し訳ない？

なにを言ってるんだ、僕と君の仲じゃないか

僕はね、君に救われたってこと、忘れてないよね

人として当たり前のこと？

だけど、他の人じゃなく、君が僕を当たり前に救ってくれた

だから、僕は今もこうして、毎日忙しくて辛くても頑張れてるんだ

今度は、僕が君を救いたいな

……話してくれるのかい？　ありがと

……うんうん

んー……なるほど

周囲の人と上手くいかなくなっちゃったんだ？

僕以外と食べるごはんも美味しいって感じなくなった？

んふ、ふふふ……♪

あ、あぁいや、なんでもないよ

それはそうだよね

君みたいないい人が、一般的な人と一緒に暮らせるわけがないんだよ

聖人のような君は、もっと良い暮らしをすべきなんだ

それが君自身もようやくわかってきたってことじゃないかな

例えば、僕が選んで買ってあげた高級ブランドの服とか、周りに持ってる人なんていないだろ？

それに腕時計も車もアクセサリーも、ぜぇんぶ周りとは違う……

前は君もそうだった？

//甘く無声囁き
それは、違うんだ……君が目覚めただけだよ

君が僕と過ごす時間を増やしたから、本当の自分に気づけただけなんだよ

僕はちょっとお手伝いしてあげただけ……♪

きっと、僕と過ごしてない時間が苦痛になってきたんでしょ

//洗脳するように囁き
なんで俺はこんなところにいるんだろう、俺はもっとすごい人間のはずなのに、俺はもっと素晴らしい環境にいるべきなのに、こんなの世界が、社会が間違ってる……

んふふ……図星、かな？

ならさぁ……

//以下甘く無声囁き

僕のもとにおいでよぉ♡

僕と一緒にいれば、幸せなんだよね

僕といないと不幸なんだよね

ならさぁ、いっそのこと、ずーーーっと僕と一緒にいれば良いんだよ

僕は大歓迎だよ？　君のことはだぁい好きだしね

んふふ、ちょっぴり引け目を感じちゃうんだ？

なら、僕の言うことをいっぱい聞いてくれればいいんだよ

勿論、君にできないことはさせないよ

君ができることで、僕のお願い、たくさん聞いて欲しいなぁ

いいじゃん、僕の言うことを聞くだけで、幸せになれるんだよ

僕がが君を救ってあげる

//囁き止め

どうする？

価値観が違うお友だちとやらと一緒にいる？　普通の人がいっぱいいる場所で生活する？

//甘く無声囁き
それとも、僕のところに来る？

……ふふ、そっかそっかぁ♪

それじゃあ、これから一生、よろしくね♡

//病み無声囁き
価値観がぶち壊れちゃった君を一生逃がさないからね♡

・台本（ゆるボイ！）
ヤンデレイケメン高身長お嬢様が俺の金銭感覚を壊してお婿さんにしようとしてくる
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
空上新奇