朝から幼馴染に部屋に押しかけられて、イチャコラする話

(ドアを開く)

おっ、まだ寝てる…まぁ今日休みだし、当たり前か。

お隣、失礼しまーす…よいしょ…

(布団に潜り込む)

あー、近い…ちょっと顔近づけたら唇当たりそう…

てか、寝顔可愛い…写メ撮っとこ。

(スマホで撮影)

ふふっ♪ めっちゃドアップ。これ、待ち受けにしよ。

このまま眺めててもいいけど…時間も勿体無いし、朝チュンで起こすか…

…あ、おはよ。いい夢見れた？

しーっ…騒ぐの禁止。お口チャックして。

死ぬとか大袈裟だなー。一瞬添い寝してあげただけじゃん。

あっ、もしかしてドキドキしすぎて、死にそうってこと？

そりゃそうだよねー。朝目を覚ましたら、可愛い幼馴染が隣で寝てるんだもん。

あっ、こら。それは失礼だぞー？人を幽霊呼ばわりするなんて…

え、やだ。まだくっついてたい。君成分、全然足りてない。もっと摂取させて。

あはは、バーカ。嘘つくなら、もうちょっとマシな嘘つきなよ。

君に好きな人なんていないでしょ。あたし以外。

ゲームとプラモ命の君が、いきなり恋愛に目覚めるとは思えないし。

最近の君の動向だって、バッチリチェックしてるから。

君が他の女に色目使った形跡はないし、言い寄られた形跡もない。

君がオタクでちょっと冴えない見た目で良かった。おかげで君を独占できるし。

なに？あたしが君のこと好きなの、そんなにおかしい？

昔から君のこと知ってるしさ…カッコいいとこもカッコ悪いとこも全部。

君よりイケてる人はたしかにその辺ゴロゴロいるけど…あたしは君が好き。

君がいざという時に頼れる人なの、知ってるから。

家出しても、授業サボって学校抜け出しても、真っ先に駆けつけてくれたのは君だけだから。

君だけがあたしをちゃんと見てくれる。だから、あたしも君のことちゃんと見るの。

うん、もちろん。寝顔もばっちし見るよ。さっき写メ撮ったし。

やだよー♪ 消してあげませーん♪

さっきの、あたしのお宝写真だから。

えー、どうしても消して欲しい？

仕方ないなー、じゃああたしとキスして。

何躊躇ってんの？消して欲しいんでしょ？じゃあキスするしかなくない？

いいよ。はい、どーぞ…んっ…

(キスされる)

やっと君からキスしてくれた…ふふふっ♪

(強く抱きしめる)

朝から君成分大量に摂取できるとか、幸せだぁ…これで今日一日生きていける。

大袈裟じゃないんだけどなぁ…まぁいっか。

じゃあお返しに…ンッ…

(ディープキス)

はぁ…君にもあたし成分、たくさん注入してあげたよ。嬉しい？

え？逆になんでここまでされて、付き合う気がないって思えんの？

早くあたしを彼女にしてよ…これでもずっと待ってるんだよ？

いつまでも幼馴染同士って、何も進展ないじゃん。あたしはやだよ、そんなの。

それに…ボヤボヤしてると、君が他の人と付き合うかもしれないし…

え？……ふふっ、あはは！

なーんだ、そんなことか！

それであたしのアプローチをのらりくらりしてたわけだ。なるほどね。

大丈夫だよ。君の趣味はそのまま続けていいよ。あたし、その辺は理解ある女だから。

あ、でもたまにはあたしに構ってほしいなー、なんて…

え……いいの⁉︎ ホントに⁉︎ あとで取り消しとか無しだからね⁉︎

ふふっ…やったー！長年アプローチかけてきた甲斐あった！

堕とせそうで堕とせなかったからさー、ずっとモヤモヤしてたんだよねー。

…うん、ホントに嬉しい。ありがとね。

あはは…ごめん、ちょっと嬉しすぎて涙が…

不束者ですけど、これからよろしくお願いします…なーんてね、ふふふ♪

・台本（ゆるボイ！）
朝っぱらから幼馴染にアプローチをかけられて色々困る
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
松平蒼太郎