- 甘々
- 同棲
- カップル
- 恋人同士
- 純愛
- シリアス
- お姉さん
- 不良 / ヤンキー
- ダウナー
- クーデレ
公開日2022年09月28日 09:04
更新日2022年09月28日 09:04
文字数
2075文字(約 6分55秒)
推奨音声形式
指定なし
推奨演者性別
女性演者向け
演者人数
1 人
演者役柄
指定なし
視聴者役柄
指定なし
場所
指定なし
あらすじ
過去のトラウマが原因で一日中煙草が手放せない彼女。ある日ひょんなことから彼女は自身の人生を語ってくれた。
本編
スーーーッ……フーー
ん?なんだ君か。
ベランダに出てくるなんて珍しいね。
君、煙草の匂い嫌いでしょ?
まぁ、私と付き合ってる時点で煙草の匂いもついてまわることになるけど。
ね、今更だけど煙草嫌いならなんで付き合ったの?
他の煙草吸わない女の子と付き合えばいいじゃん。
ごめんごめん。意地悪な質問だったよね。
悪い癖なんだ。自分の事を良い人間だと思えなくてね。
(煙草をふかす)
煙草さえやめてくれれば完璧?
ふふ、ありがとう。
でもそれはできない相談だよ。
私と煙草とは切っても切り離せない関係だからね。
一日に一箱は吸う。ヘビースモーカーってやつだ。
(煙草をふかす)
何で吸うようになったかって?
それは…まあ、成り行きだよ。
よくあるだろ。嫌~なことがあってストレス発散のためにって。
あ~…君には、ヤニ切れしてる時の私を見られたんだっけ。
じゃあ気になるよね。あそこまで取り乱してたら。
ずっと隠してるわけにもいかないか…
(煙草をふかす)
私の家、ちょっと特殊な家庭だったんだよ。
いわゆる父子家庭ってやつ。
しかも父親は筋金入りのクズ。
罵倒、束縛は当たり前、暴力もしょっちゅう振るわれた。
だから親がイライラしてるときはいつだって不安で怖かった。
でもね、アイツ、煙草吸ってる時だけは何にもしてこなかったんだ。
あんまり吸ってなかったから、その時たまたま気分じゃなかっただけかもしれないけど。
家に煙草の匂いがしてる間は安心できたんだ。
で、そんな生活を続けていくうちに中学で煙草の匂いにつられて不良たちの仲間入りってわけ。
そん時はまだヤニ切れしても、ちょっとイラつくな~ってくらいだったんだよ。
私が、こう…何て言うかな…トラウマ…かな。
そうなっちまったのは高校入ってからだ。
(二本目に火を点ける) (煙草をふかす)
それまで栄養失調気味で色気の欠片もなかった私もバイトできるようになって、
まあまあ稼げるようになって、だんだん普通の女の子になっていったんだよ。
そんな私にムラついたんだろうな。
アイツは毎日体中を舐め回すみたいに睨みつけてきだして、
次第に暴力もそういう方向のに変わっていった。
…そうだよ。無理やり襲われたことも何回もある。
噂も学校中に広まって、つるむのもそういう目的の連中ばっかになった。
そんな私に残された逃げ道はもう煙草しかなかったわけ。
生きるために煙草を吸って、煙草を吸うためにバイトをして、
そんなんしてたら高校も辞めるしかないし、家にも帰らなくなった。
毎晩泊まる場所を探して知らない男に体を触らせて雨風をしのいだ。
そんな生活を繰り返して、次はあの童貞っぽいガキにしようかな、って
君に目を付けた。
それがついこの間の話ってわけ。
そっからは君も知る通り。
(煙草をふかす)
見込んだ通り童貞だった君は、想定以上の純粋な馬鹿で、
私みたいな汚れた女に恋をした。
そんな透き通った目に、私もらしくなくときめいてしまった。
多分、初恋だよ。
気持ち悪くないと思った男は君が初めてだからね。
でもわかんないよ。普通の恋人ってどうやるんだ?
彼女は普通、煙草なんて吸っちゃいけないのかな?
でも、吸ってないと怖いんだよ。
吸ってるときは何をされても耐えられる。
でも吸ってない時は誰かに触られることすら耐えられないんだ。
煙草を吸っていない時の私は、多分中学生のあの時のままなんだろうな。
全てにおびえて、うずくまる事しかできないかわいそうな女の子。
今更女の子なんていうガラじゃないけど。
(煙草をふかす)
これでわかっただろう?
私は煙草が自分の身を削る事がわかっていても吸うしかない。
そういう人間なんだ。
だから大人しく今のうちに別れておいた方が…
(抱きしめられる)
…なんで今の話聞いて抱きしめようなんて思うんだよ。
…まあ確かに今は吸ってるから大丈夫なんだけど。
このまま煙草が切れるまで抱きしめていたらどうなるか?
…考えたことない、からわかんないけど…
もしかしたら大丈夫かもしれない、し、悲鳴上げて君を突き飛ばしちゃうかもしれない。
ごめん、今はまだ君を受け入れられる自信がない。
でも君が嫌いってわけじゃない、私だって君が好きだ。
今だって君のハグが、煙草を吸うことより私の心のとげとげをなくしていってる。
でも、ヤニが切れるのはもっと怖い。
君は私にひどいことしないって、頭ではわかっているのに…
とげとげが私のことをザクザク突いてくるんだ。
なんだか抽象的すぎるけどそうとしか言いようがない。
だから、ごめんね。早く離れてくれると、うれしい。
ん。ありがと。
あ~あ、ほとんど灰になっちゃってる。
まあいいか。今日はこのくらいでやめておこう。
…でもさっきの案、良いかもしれない。
抱きついたままヤニが切れるまでってやつ。
あのほわほわした感じは悪くなかったし、根気よくやればシラフでも克服できるかもしれない。
もちろんそれには君の協力が必要なんだけど…
聞くまでもなかったね。
今度私が、今日はいけそう、って思える日が来たらやってみようか。
…なんかこの言い方だとアレみたいだね。
ああ、童貞くんにはわからなかったか。
怒らないでよ。ちょっとからかっただけじゃんか。
ちゃんと期待してるよ。だからもうちょっとだけ、待っててね。
ん?なんだ君か。
ベランダに出てくるなんて珍しいね。
君、煙草の匂い嫌いでしょ?
まぁ、私と付き合ってる時点で煙草の匂いもついてまわることになるけど。
ね、今更だけど煙草嫌いならなんで付き合ったの?
他の煙草吸わない女の子と付き合えばいいじゃん。
ごめんごめん。意地悪な質問だったよね。
悪い癖なんだ。自分の事を良い人間だと思えなくてね。
(煙草をふかす)
煙草さえやめてくれれば完璧?
ふふ、ありがとう。
でもそれはできない相談だよ。
私と煙草とは切っても切り離せない関係だからね。
一日に一箱は吸う。ヘビースモーカーってやつだ。
(煙草をふかす)
何で吸うようになったかって?
それは…まあ、成り行きだよ。
よくあるだろ。嫌~なことがあってストレス発散のためにって。
あ~…君には、ヤニ切れしてる時の私を見られたんだっけ。
じゃあ気になるよね。あそこまで取り乱してたら。
ずっと隠してるわけにもいかないか…
(煙草をふかす)
私の家、ちょっと特殊な家庭だったんだよ。
いわゆる父子家庭ってやつ。
しかも父親は筋金入りのクズ。
罵倒、束縛は当たり前、暴力もしょっちゅう振るわれた。
だから親がイライラしてるときはいつだって不安で怖かった。
でもね、アイツ、煙草吸ってる時だけは何にもしてこなかったんだ。
あんまり吸ってなかったから、その時たまたま気分じゃなかっただけかもしれないけど。
家に煙草の匂いがしてる間は安心できたんだ。
で、そんな生活を続けていくうちに中学で煙草の匂いにつられて不良たちの仲間入りってわけ。
そん時はまだヤニ切れしても、ちょっとイラつくな~ってくらいだったんだよ。
私が、こう…何て言うかな…トラウマ…かな。
そうなっちまったのは高校入ってからだ。
(二本目に火を点ける) (煙草をふかす)
それまで栄養失調気味で色気の欠片もなかった私もバイトできるようになって、
まあまあ稼げるようになって、だんだん普通の女の子になっていったんだよ。
そんな私にムラついたんだろうな。
アイツは毎日体中を舐め回すみたいに睨みつけてきだして、
次第に暴力もそういう方向のに変わっていった。
…そうだよ。無理やり襲われたことも何回もある。
噂も学校中に広まって、つるむのもそういう目的の連中ばっかになった。
そんな私に残された逃げ道はもう煙草しかなかったわけ。
生きるために煙草を吸って、煙草を吸うためにバイトをして、
そんなんしてたら高校も辞めるしかないし、家にも帰らなくなった。
毎晩泊まる場所を探して知らない男に体を触らせて雨風をしのいだ。
そんな生活を繰り返して、次はあの童貞っぽいガキにしようかな、って
君に目を付けた。
それがついこの間の話ってわけ。
そっからは君も知る通り。
(煙草をふかす)
見込んだ通り童貞だった君は、想定以上の純粋な馬鹿で、
私みたいな汚れた女に恋をした。
そんな透き通った目に、私もらしくなくときめいてしまった。
多分、初恋だよ。
気持ち悪くないと思った男は君が初めてだからね。
でもわかんないよ。普通の恋人ってどうやるんだ?
彼女は普通、煙草なんて吸っちゃいけないのかな?
でも、吸ってないと怖いんだよ。
吸ってるときは何をされても耐えられる。
でも吸ってない時は誰かに触られることすら耐えられないんだ。
煙草を吸っていない時の私は、多分中学生のあの時のままなんだろうな。
全てにおびえて、うずくまる事しかできないかわいそうな女の子。
今更女の子なんていうガラじゃないけど。
(煙草をふかす)
これでわかっただろう?
私は煙草が自分の身を削る事がわかっていても吸うしかない。
そういう人間なんだ。
だから大人しく今のうちに別れておいた方が…
(抱きしめられる)
…なんで今の話聞いて抱きしめようなんて思うんだよ。
…まあ確かに今は吸ってるから大丈夫なんだけど。
このまま煙草が切れるまで抱きしめていたらどうなるか?
…考えたことない、からわかんないけど…
もしかしたら大丈夫かもしれない、し、悲鳴上げて君を突き飛ばしちゃうかもしれない。
ごめん、今はまだ君を受け入れられる自信がない。
でも君が嫌いってわけじゃない、私だって君が好きだ。
今だって君のハグが、煙草を吸うことより私の心のとげとげをなくしていってる。
でも、ヤニが切れるのはもっと怖い。
君は私にひどいことしないって、頭ではわかっているのに…
とげとげが私のことをザクザク突いてくるんだ。
なんだか抽象的すぎるけどそうとしか言いようがない。
だから、ごめんね。早く離れてくれると、うれしい。
ん。ありがと。
あ~あ、ほとんど灰になっちゃってる。
まあいいか。今日はこのくらいでやめておこう。
…でもさっきの案、良いかもしれない。
抱きついたままヤニが切れるまでってやつ。
あのほわほわした感じは悪くなかったし、根気よくやればシラフでも克服できるかもしれない。
もちろんそれには君の協力が必要なんだけど…
聞くまでもなかったね。
今度私が、今日はいけそう、って思える日が来たらやってみようか。
…なんかこの言い方だとアレみたいだね。
ああ、童貞くんにはわからなかったか。
怒らないでよ。ちょっとからかっただけじゃんか。
ちゃんと期待してるよ。だからもうちょっとだけ、待っててね。
クレジット
ライター情報
pixiv,twitterで活動しているフリー台本師です。得意な系統はストーリー性のあるタイプの台本です。よろしくお願いします。
有償販売利用の条件
当サイトの利用規約に準ずる
利用実績(最大10件)
ろべ の投稿台本(最大10件)