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森で出会った少年が邪悪な妖精だった
written by 闇兎チニソム
  • ファンタジー
  • ホラー
  • 少年
  • 人外 / モンスター
  • 妖精
公開日2022年11月08日 23:49 更新日2022年11月08日 23:49
文字数
1078文字(約 3分36秒)
推奨音声形式
指定なし
推奨演者性別
指定なし
演者人数
1 人
演者役柄
妖精
視聴者役柄
人間の少女
場所
怪しい森
本編
おや、お姉さん

どうしたのかな?こんな薄暗い森はあなたには似合わないと思うけれど

ふうん、木の実を摂りに

それで女の人一人で?危機感がないなぁ

なら、用事を済ませて早く帰った方がいい

さっきも言ったように、ここはあなたのような可愛らしい人が長居する場所ではないからね

ん?なんだ、知らないのかい?

この森は妖精の森と呼ばれていてね、ここいらじゃぁちょっと有名な場所なんだけれど

ああ……なるほど、最近越してきたのか

それじゃぁ知らなくても無理はない、あの村の連中は余所者に冷たいしね

ふふ、そう……妖精の森

名前の通り、妖精の住む森さ

素敵?そうかな?

多分あなたは、絵本か何かを読んで勘違いしてるんだと思うよ

奴らはたしかに美しいけれど、気まぐれでわがまま

人を食べたり、トカゲやカエルに変えたり、自分の住処に連れ去ったり……そんなことを平気でしてしまえる恐ろしい存在だよ

あなたなんて、きっとすごく妖精好みだろうから……きっと取り合いになってバラバラに……

ああ、ごめんね?ちょっと警告するだけのつもりだったんだけど……怖がらせすぎちゃったかな?

大丈夫だよ、すぐ帰ればいいだけさ

それに、僕もついていってあげるからさ

はは、確かに子どもに見えるかもしれないけど……これでも見た目よりは大人なんだからね?

頼りない思いはさせないって、約束するよ

それじゃぁ、森の出口まで一緒に行こうか

ん?ああ、そっちでもいいけれど……近道を知ってるんだ

そこから行こう

あなただって、早く帰りたいでしょう

さ、着いてきて

手を握っていてあげるよ

(歩きながら)

……ん、そうだね、もうすぐだよ

大丈夫、本当に近道だって

ほら、光が見えてきた

さ、着いたよ

ん?どこって……僕の住処だよ

さっき言っただろう、妖精には、人を食うやつや、他の生き物に変えてしまうやつや

……自分の住処に連れ去る奴がいるって

あはは、ダメダメ、逃がさないよ

お姉さんの細い腕じゃぁ……僕たちを振り解けるわけないでしょ?

僕さぁ、お姉さんを一眼見て気に入っちゃったんだよねぇ

その綺麗な目、髪、唇……いくら見ていても飽きない

だから他の奴らには絶対渡したくなかったんだ

あいつらのことだ、面白半分に台無しにしちゃいそうなんだもの

大丈夫だよ、安心して

僕は野蛮な他に連中とは違う、痛いことは絶対にしない

ただ、死ぬまで、ううん……死んでもずーっと、綺麗なお洋服を着て、僕を楽しませてくれるだけでいい

さ、家に入ろう!素敵なお菓子があるんだ

ああ、その前にあなたの足を切り落とす方が先かな?魔法で切れば痛くないはずだよ!水晶の義足を付けたらとても映えそうだ

ああ……楽しみだなぁ……こんな楽しみなのは何百年ぶりだろう

これから、毎日愉快に過ごそうね?お姉さん
クレジット
・台本(ゆるボイ!)
森で出会った少年が邪悪な妖精だった
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
闇兎チニソム
ライター情報
BLとボクっ娘系が好きです。よろしくお願いします。
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