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古書店の微ヤンデレ店員さん
written by OS
  • お姉さん
  • ヤンデレ
公開日2021年06月05日 18:00 更新日2021年06月05日 18:00
文字数
927文字(約 3分6秒)
推奨音声形式
指定なし
推奨演者性別
女性演者向け
演者人数
1 人
演者役柄
店員
視聴者役柄
場所
指定なし
あらすじ
古書店の店員さんが微ヤンデレなこと言ってきます。
本編
いらっしゃい。
あら、キミ…久しぶりね。最近めっきり来なくなったから、心配してたのよ。
高校生活にはもう慣れた?
…そう、それは何よりね。
私は変わりないわ。相変わらず、閑古鳥(かんこどり)が鳴いてるわよ。ふふふ。
ここんとこ、毎日寂しい思いをしてたから、キミが来てくれて嬉しいわ。
どうぞ、ごゆっくりね。
(少し間を空けて)
あら、もう買うの?いつも小一(こいち)時間(じかん)ほど物色(ぶっしょく)していくのに。
…あぁ、引き止めるようなこと言ってごめんなさい。気にしないで。キミも忙しいものね。
私、暇なものだから、つい長居(ながい)して欲しいって思ってしまったの。ただそれだけよ。
じゃ、久々に来てくれたお礼に、値引きしておくわね。
(少し間を空けて)
…はい、ちょうど頂くわね。
あら?お財布から何か紙が落ちたわよ。
これは…近くの大型書店のレシートね。
どれどれ…
あら、漫画を大量に買ってる。
…いや、いいのよ。うち新しい漫画なんて一切置いてないものね。
キミ、中学生の頃は毎日のようにここに来てたじゃない?
その時は、「漫画にはあまり興味がない」って言ってた気がするのだけど…
文学作品からは、遠ざかってしまったのかしら?
(少し間を空けて)
そう…短い間に、人はずいぶん変わるものね。
今日キミが買った漱石(そうせき)の「こころ」だって、長期休暇の課題図書か何(なに)かでしょ?
さしずめ、大型書店で売り切れてたから、ここに来たってところかしら?
ふふふ、否定したって無駄よ。当たってるはずだわ。
子どもはみんなそうなのよ。
最初のうちは…古書店(こしょてん)特有の静謐(せいひつ)な雰囲気に惹(ひ)かれて、そこに通う自分に酔って、必ずうちのお得意さんになるの。
でも…次第に離れていく。
様々な娯楽の誘惑にかまけて…どんどん文字から離れていく。
キミもその例外じゃなかった…それだけのことよ。
ふふふ…まぁいいわ。学生が古書店(こしょてん)に入(い)り浸(びた)るなんて、正直華(はな)が無いもの。
これからが人生で一番楽しい時期だと思うから、存分に満喫しなさい。
そしてまたいつか、ここの静けさが恋しくなったら、寄り道してちょうだい。
私はいつでも待ってるわ。
(優しく)お買い上げありがとうございました。またのご来店、お待ちしております。
クレジット
・台本(ゆるボイ!)
古書店の微ヤンデレ店員さん
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
OS
ライター情報
 OSと申します。同人音声サークルに所属し、シナリオライターとして活動しています(2020年3月~)。
 本業は大学生で、趣味はお絵描きです。
 いつか自分が主宰の同人音声サークルを作るのが夢です。
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台本の有償(販売作品)利用は可能です。使用料金が発生することはございませんし、僕に使用許可を取る必要もございません。
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