貴方は職場の、とある後輩の女子社員に避けられていた。嫌われているのかと思って、それとなく尋ねてみると、彼女は全力でそれを否定して…？

あの、先輩…頼まれてた資料、作りましたけど…


(資料を手渡す)


…ッ！す、すみません！


それじゃあわたし、次の仕事があるので…！失礼します…！


(足早に立ち去る)


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


む、無理だよ〜…だって先輩は…


え〜⁉︎ そんなこと言われても〜…！


できるなら最初からしてるってば〜…！


うぅ〜…無茶ばっか言ってぇ…


分かった…頑張ってはみるけど…


(先輩とばったり会う)


え……あ、あの、先輩！？今のは…！


ち、違うんです！とにかく話を聞いてください！


こ、こっちです！まずは人のいないところに…！


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


はぁはぁ…あの、先輩…


すみません…さっきのはその、友達に先輩のこと相談してて…


だ、だから違うんです！そうじゃないんです！


先輩のこと、全然迷惑に思ったことありませんっ！


嫌いでもありませんから！勘違いしないでください！


〜〜ッッ！もうこれ以上、我慢できません…！


(押し倒す)


先輩…！貴方はいつもそうです…！


わたしを誘惑して、そんなに楽しいですか…⁉︎


誘惑してますよ…いつもいつも！


仕事を息のかかる距離で優しく教えてくれたり、会議でわざわざわたしの隣の席に座ってきたり、わたしの手ごと資料を受け取ってきたり！


これでも毎日、先輩の誘惑に抗って頑張って仕事してるんですよ⁉︎


大体ですね、先輩はいい匂いがしすぎです！


はい！先輩、とってもいい匂いしてます！


ご自身ではわからないでしょうけど…毎日嗅いでるわたしからすれば生き地獄です…！


先輩を食べたい…！貴方の血を飲みたくて堪らない…！


…そうです。わたし、人間じゃありません。吸血鬼です。


ご存知かと思いますが、吸血鬼は人間の倍は鼻が効くんですよ…？


はい…先輩の匂いはわたしにドンピシャでした。もう先輩以外、考えられません。


散々わたしを弄んだ罰として…今日は先輩のこと、お持ち帰りしますね♡


当然です。わたしが今までどれだけ我慢してきたと思ってるんですか。


先輩が近くにいた時なんかは最悪でした。


その時すぐにでも襲いたかったですし。


でも、もういいですよね？今は二人きりなんですから…


定時ギリギリまでイチャイチャして…二人で速攻でタイムカードを切って退社しましょう。


そしてそのまま、わたしのお家にゴーです。


そのあとはもちろん、二人でくんずほぐれつしながら、お互いの愛を育みます♡


先輩に拒否権はありませんよ…もうわたしのモノにするって決めましたから。


謝ってもダメです。絶対許しませんから。


責任とって、わたしのお婿さんになってもらいますので。


そのために…まずはしっかり吸血させていただきますね。


先輩の身体にわからせるんです…愛しい彼女がすぐ目の前にいるってことを…


わたし、ぱっと見は地味ですけど、夜は強いですから。


夜戦なら先輩にもきっと負けません。なんたって吸血鬼ですから。


さぁ、先輩…？大人しくわたしに血を差し出して…？


痛くはしませんから…優しく、じっくりいたぶってあげますね♡ うふふっ♡


(吸血)


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


あ…そろそろ時間ですね。戻りましょうか。


ほら、先輩？身だしなみをきちんと整えて。


わたしが手伝ってあげますから…


髪はパパッと整えて…スーツの乱れもピシッとして…


ネクタイもキチっと結び直して…うん、これでよし。人前に出ても問題ありませんね。


さ、行きますよ、先輩。


終礼に遅れると部長からドヤされますから。


(耳元で囁く)


せーんぱい…お楽しみは退社した後、ですからね？ふふふっ♪

・台本（ゆるボイ！）
内気な後輩吸血鬼の逆ギレ吸血
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
松平蒼太郎