デートの待ち合わせ時におけるあなたと少々ツンデレ気味な彼氏とのやり取りの
(※このシチュエーションボイスには続きがあります.。詳細を知りたい場合はご連絡ください)

…ん？…ああ、お前か…。
…悪かったな…どうやらお前を待たせてしまったようだ…。…ああ、いや…お前が悪い訳じゃないから安心しろ。
なにぶん俺もこういうのは初めてでな、少し戸惑ってしまっただけだ。ん、そうか。…それなら良かった。
…しかし、本当に俺が相手でいいのか？…正直、俺はあまりこういう事には慣れていないのでな…。
今日一日、俺と一緒にいて、お前が喜んでくれるかどうかも分からないんだが…あ、ああ。そうだな。…では、行くとするか。

…ん？…手を繋いでもいいか、って？…ああ。お前がそれでいいなら、好きにすればいい。…ああ。別に嫌だとか、そういう訳でもないんだが…。
…何？…俺はお前の恋人なんだから、それらしくしてくれ？…いや…そう言われてもな…。楽しそうに見えない…？
…ああ、そういうつもりじゃないんだが…俺自身があまり気持ちを素直に表現できないだけだから、お前がそんなに気にする必要はないぞ。

…そういえば、お前の手はずいぶんと温かいんだな。…その温かさが俺にもじんわりと伝わってくるようだ。…ん、緊張してるだけだと？
…ほう。お前でも緊張する事があるのか。それは知らなかったな…。
お前はいつも明るくて、楽しそうに笑っているから、緊張とは無縁なんだとばかり思っていたぞ。
…何？そういう時ばかりじゃない？…ああ、そうなのか。どうやら、俺はお前を随分とみくびっていたようだ。…すまなかった。

…さあ、着いたぞ。…ああ、なるほど。プラネタリウムか。…ここがずっとお前が見てみたいと言っていた場所、なんだな？
…いや、俺もプラネタリウムに来るのは初めてなんだが、お前はここで何をしたいんだ？
…え？プラネタリウムなんだから、星を見るのが普通だろうと？…ああ、そうか。ここはそういう場所なのか。

お前は…俺の知らないことを、こうして一つずつ優しく教えてくれる。
もちろんそれは俺にとってすごく勉強にもなるし、こうしてお前と一緒に居る時間を過ごすことで、
俺の中にあるお前を思う気持ちが日増しに強くなっていくのが…自分でも解る。
しかしこの気持ちをお前に上手く伝えられないのが、俺のどうにも悪い所なんだ。
お前はそんな俺を見て、いつも不安になっているかも知れない。
…本当は、俺にはっきりと言って欲しい言葉があるんだろう？
…だが、すまない。もう少しだけ待ってくれないだろうか？…今はまだ時間が欲しい。
いずれ、自分のこの気持ちにきちんとした覚悟をつけることが出来るようになれば…その時には、俺はお前の本当に欲しい言葉をあげるつもりだ。
…だから、もう少し…な？

ああ、そんな事を言っていたらプラネタリウムの上映が始まってしまったな…。
今はこの満天の星空に、俺とお前のお互いの気持ちを優しく見守ってもらうことにしよう…。

(プラネタリウム鑑賞後)

…どうだ、プラネタリウムは楽しかったか？…そうか。それなら良かった。
ん、俺か？…ああ、俺も楽しかった。久しぶりに何も考えずに、ただ純粋な気持ちで楽しめた気がする。
…ああ、そうだな…。たまには、ああいうゆったりとした時間の中で、ただぼうっとするのも悪くはないな。
…何？ぼうっとし過ぎて、実は寝てたんじゃないかってか？…いや、そんな事はなかったと思うぞ。…え、寝息が聞こえた？
…ああ、いや…すまん。実は少し…な？

…いや、何もそんなに笑わなくてもいいだろう。…俺だって、そういう時もある。…それはつまり隣に居たお前が俺を十分安心させてたって事だ。
…俺にとってのお前の存在は、それほど重要で大切なものだという証拠なんだろう。そう思えばいい。
だからお前が俺と一緒に居ることに、何の引け目も感じる必要なんてない。
…その想いに間違いなんてないし、俺もお前をきちんと受け入れているってことなんだ。…それは、解るだろ？

・台本（ゆるボイ！）
プラネタリウムデートでの一幕
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
涼月水夜