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- ファンタジー
公開日2023年05月20日 02:04
更新日2023年05月20日 02:04
文字数
1678文字(約 5分36秒)
推奨音声形式
指定なし
推奨演者性別
指定なし
演者人数
1 人
演者役柄
妖狐
視聴者役柄
指定なし
場所
指定なし
あらすじ
演者さんと聞き手さんの関係性は、友人・恋人などの仲の良い関係を想定しています。
SE等はご自由に変更してください。
SE等はご自由に変更してください。
本編
【夜・神社】
(SE:聞き手が妖狐に近づく足音)
こんばんは。お待ちしておりました。
本日、あやかしの街を案内させていただきます。妖狐の〇〇と申します。
本当は人間を私たちの世界に連れて行くのは良く思われていないのですが……仲良しのあなただけ、特別にこっそりお連れしますね。
……というわけで。あなたには私と同じ、キツネのふりをしていただきます。これ、作り物の付け耳です。
私が付けるので、少ししゃがんでください。
(妖狐が頭に付け耳をつけてくれる)
はい、これでよし。
匂いで人間だとばれるかもしれませんが、妖怪に連れられている観光目的の人間は、暗黙のルールで見逃してもらえるので大丈夫です。
あまりにも長期滞在している人や、妖怪に対して悪さをしようとしている輩やからは、容赦なく捕まりますけどね。
それでは行きましょうか。この神社の奥にある森を抜けると、異世界です。
はぐれないよう、手を繋いでおきましょう。
【あやかしの街】
(SE:街の喧騒)
さあ、到着しました。ここが私の故郷ふるさと、あやかしの街です。
どうですか? 人間界とは少し雰囲気が違うでしょう?
ああ、そうですね。おっしゃる通り、明治や大正の街並みに似ているかもしれません。
向こうに行けば、身分の高い妖怪たちが住まう高級住宅街があるので、立派なお屋敷を見学できますが……え? 私の家ですか?
人間界に引っ越したのでもうありませんよ。
ですが、場所はこちらのほうのエリアです。すぐそこなので行ってみますか?
では、ご案内しますね。歩いて行きましょう。
人が多いので、手は繋いだままで。はぐれると危険ですから、絶対に離さないでください。
(SE:2人分の歩く足音)
私が住んでいた場所は庶民的で親しみやすいエリアですが、ケンカが発生したり、スリにあうこともあるので、気をつけて。……といっても、あなたはこちら側のお金を持っていないので大丈夫ですよね。
(SE:夏祭り・祭囃子ばやし風の音)
(SE:足音止める。立ち止まる)
あ、ここです。この通りに私の家があったのですが、今はご覧の通りです。
屋台が並ぶにぎやかな場所になっています。
もともとここに住んでいた者たちが他のエリアに引っ越したり私のように人間界に出たりして住人が減ってしまったので、代わりに商売人がお店を出すようになったんです。
それからは毎日、祭のようなにぎわいです。
何か、食べますか? あなたが普段食べているものと、そんなに違いはありません。
なので珍しいものはご紹介できませんが……あっ、あれが気になりますか?
綿菓子ですね。そうだ、これは少し変わっていますよ。
(綿菓子屋さんに対して)すみません、綿菓子ひとつ。
はい、どうぞ。食べてみてください。
ふふ、驚きましたか? そうなんです。一口食べるたびに、綿の色が変化するんです。
魔法か手品みたいですよね。色を変える能力を持つ妖怪がいて、ときどきこうして食べ物に術をかけて売っているんです。
食べながらでかまいません、もう少し先まで行ってみましょうか。
……どうしました? もしかして体調が良くないですか? こちらの食べ物は人間が食べても問題ないはずですが……体に合わなかったのでしょうか……。
えっ、違う? ここで暮らすほうが幸せか? って……いったい何を……
ここに来てから私が嬉しそうだから、あなたと一緒に人間界へ帰ってくれないのではないかと心配になったんですか?
安心してください。あなたと一緒に戻りますよ。
久しぶりに帰って来たので懐かしくなったのもありますが。それよりも、大好きなあなたを私の生まれ育った場所へ案内できて、嬉しかったんです。
不安にさせてすみません。今日は帰りましょうか。
ここには、また来れますから。
私はあなたが生まれ育った人間界も好きですよ。
こちらにはない景色。こちらにはない食べ物。あなたとの生活。どれも愛しています。
帰ったら、一緒にラーメン食べませんか? こっちにはうどんのような麺はあるのですが、ラーメンはないんですよね。
私、あれ大好きです。
あ、笑った。ラーメンという単語だけで笑顔になってしまうあなたのことも、好きですよ。
では、帰りましょう、一緒に。
(SE:聞き手が妖狐に近づく足音)
こんばんは。お待ちしておりました。
本日、あやかしの街を案内させていただきます。妖狐の〇〇と申します。
本当は人間を私たちの世界に連れて行くのは良く思われていないのですが……仲良しのあなただけ、特別にこっそりお連れしますね。
……というわけで。あなたには私と同じ、キツネのふりをしていただきます。これ、作り物の付け耳です。
私が付けるので、少ししゃがんでください。
(妖狐が頭に付け耳をつけてくれる)
はい、これでよし。
匂いで人間だとばれるかもしれませんが、妖怪に連れられている観光目的の人間は、暗黙のルールで見逃してもらえるので大丈夫です。
あまりにも長期滞在している人や、妖怪に対して悪さをしようとしている輩やからは、容赦なく捕まりますけどね。
それでは行きましょうか。この神社の奥にある森を抜けると、異世界です。
はぐれないよう、手を繋いでおきましょう。
【あやかしの街】
(SE:街の喧騒)
さあ、到着しました。ここが私の故郷ふるさと、あやかしの街です。
どうですか? 人間界とは少し雰囲気が違うでしょう?
ああ、そうですね。おっしゃる通り、明治や大正の街並みに似ているかもしれません。
向こうに行けば、身分の高い妖怪たちが住まう高級住宅街があるので、立派なお屋敷を見学できますが……え? 私の家ですか?
人間界に引っ越したのでもうありませんよ。
ですが、場所はこちらのほうのエリアです。すぐそこなので行ってみますか?
では、ご案内しますね。歩いて行きましょう。
人が多いので、手は繋いだままで。はぐれると危険ですから、絶対に離さないでください。
(SE:2人分の歩く足音)
私が住んでいた場所は庶民的で親しみやすいエリアですが、ケンカが発生したり、スリにあうこともあるので、気をつけて。……といっても、あなたはこちら側のお金を持っていないので大丈夫ですよね。
(SE:夏祭り・祭囃子ばやし風の音)
(SE:足音止める。立ち止まる)
あ、ここです。この通りに私の家があったのですが、今はご覧の通りです。
屋台が並ぶにぎやかな場所になっています。
もともとここに住んでいた者たちが他のエリアに引っ越したり私のように人間界に出たりして住人が減ってしまったので、代わりに商売人がお店を出すようになったんです。
それからは毎日、祭のようなにぎわいです。
何か、食べますか? あなたが普段食べているものと、そんなに違いはありません。
なので珍しいものはご紹介できませんが……あっ、あれが気になりますか?
綿菓子ですね。そうだ、これは少し変わっていますよ。
(綿菓子屋さんに対して)すみません、綿菓子ひとつ。
はい、どうぞ。食べてみてください。
ふふ、驚きましたか? そうなんです。一口食べるたびに、綿の色が変化するんです。
魔法か手品みたいですよね。色を変える能力を持つ妖怪がいて、ときどきこうして食べ物に術をかけて売っているんです。
食べながらでかまいません、もう少し先まで行ってみましょうか。
……どうしました? もしかして体調が良くないですか? こちらの食べ物は人間が食べても問題ないはずですが……体に合わなかったのでしょうか……。
えっ、違う? ここで暮らすほうが幸せか? って……いったい何を……
ここに来てから私が嬉しそうだから、あなたと一緒に人間界へ帰ってくれないのではないかと心配になったんですか?
安心してください。あなたと一緒に戻りますよ。
久しぶりに帰って来たので懐かしくなったのもありますが。それよりも、大好きなあなたを私の生まれ育った場所へ案内できて、嬉しかったんです。
不安にさせてすみません。今日は帰りましょうか。
ここには、また来れますから。
私はあなたが生まれ育った人間界も好きですよ。
こちらにはない景色。こちらにはない食べ物。あなたとの生活。どれも愛しています。
帰ったら、一緒にラーメン食べませんか? こっちにはうどんのような麺はあるのですが、ラーメンはないんですよね。
私、あれ大好きです。
あ、笑った。ラーメンという単語だけで笑顔になってしまうあなたのことも、好きですよ。
では、帰りましょう、一緒に。
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