負傷した味方を逃がすため、たった一人で敵地に残った貴女。そんな絶体絶命の貴女のもとに、相棒の男が助けに来てくれて…？

よぉ、相棒…こんなとこで何してんだよ。


あ？俺？俺は、負傷した味方逃がすために一人で敵地に残ったバカを助けに来たんだよ。文句あっか？


うるせぇな…ここが危険なのは百も承知だよ。つーか、危険じゃない場所に仲間助けに行くバカがどこにいんだよ。


…何笑ってんだよ。さっきまで怒ってたのに、いきなり笑うとか、情緒不安定か？マジで大丈夫か、お前…


へーへー…でも一応、ここ抜け出せたら、病院で診てもらおうな。主に頭ん中とか。


ははっ…ま、冗談はこのくらいにして…いけるか？


はっ、上等…じゃあ、俺が血路切り開くから、背中は任せたぞ…！


(敵地からの脱出に成功したが、負傷して入院する羽目になる)


ん？あ、よぉ、相棒。元気してたか？ちゃんと頭の検査してもらったか？


…何泣いてんだよ。やっぱまだ情緒不安定なんじゃねえか…


バカがよ…んなこと気にすんじゃねえ。俺は軍人だし、仲間を助けんのは当然だろ？ましてや、相棒なら尚更…


(ため息)


似合わねぇなぁ、その顔…いつものクールフェイスはどこいったよ。だらしねえ。


なぁ…ちょっとティッシュ取ってくれ。鼻詰まってきたからさ。


(女に取ってもらったティッシュで、女の涙と鼻水を拭く)


ぶふっ…！わ、わり…！顔、適当に拭いたら、化粧がヤベーことに…！


はははｗ わ、悪かったってｗ ホントにちゃんと拭いてやろうとしたんだってｗ 涙と鼻水ｗ


はいはい…じゃあ、とりあえずこうするか。


(自分の胸に彼女の顔をうずめさせる)


特別にこのまま胸、貸してやるよ…そしたら、誰にも泣き顔は見られねえだろ？


それはヤダ。お前の泣き化粧、一生脳内にインプットしとくわ。インパクトやばかったし。


意地悪で結構。一人で敵地で無茶するような女には、必要な仕打ちだよ。


バカがよ…どんだけ心配したと思ってんだ。無茶しやがって…


当たり前だろ…お前は俺のたった一人の、大切な相棒なんだから。


お前の代わりが務まる奴なんていねえんだ…それだけは肝に銘じとけ。わかったな？


(ハグ終わり)


ん、よろしい。とりあえず、顔面工事してこいよ。その顔で外は出歩けねえだろ？


俺のせいかよ…ま、あの時、無茶しすぎたのは否定しねえけど。


おぅ…隊のみんなによろしく伝えといて。


あ、あと、次お見舞い来るときは、焼き菓子だけじゃなくて、せんべいも頼むわ。ちょっと塩っ気のあるお菓子も欲しい。


いいじゃん、入院中って楽しいことなんもないしさ。ちょっとのわがままくらい聞いてくれよ。


へへっ、サンキュー。じゃ、俺はごろごろタイムに入るから。またな。

・台本（ゆるボイ！）
【お見舞い】相棒の軍人男が死地にいたわたしを助けに来てくれた
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
松平蒼太郎