女子大生の貴女はヤリサーの男たちに無理やり連れて行かれてしまい、絶体絶命の危機であった。そんな時、一人のヤクザが貴女を助けに現れて…？

(扉を蹴り放つ)


邪魔すんぞー…うわっ、男臭えな、おい。まぁ、寄ってたかって、女組み伏せてんじゃけぇ、当然っちゃあ当然じゃろうけどよ…


…あ？わしゃ、そこの嬢ちゃんの友達に頼まれて、ここに来ただけじゃ。かばち(※文句)あっか？


つーかよぉ…オメーら、ええ歳こいて、女の扱い方も知らねーのか。そがいな乱暴にするもんじゃねぇぞ、こら。


おい…わしの言いよることが、分からんかったか？嬢ちゃんから手ェ離せっつってんじゃ。そーいうのが、オメーらのやり方だってんなら、こっちも少々手荒うならざるをえねーが？


(指をポキポキ鳴らす)


せっかくの上玉見つけたのに、残念じゃったなぁ…怖〜いオジサンに見つかっちまってよぉ…な？


(グループの中の一人の胸ぐらを掴み上げる)


なぁ、おぼっちゃん君よぉ…その子とヤりてぇなら、まずオジサンと遊ぼうや。ちょうど退屈しとったところじゃけぇ…


(グループのメンバーが全員、堰を切ったように逃げ出す)


(舌打ち) バカがよ…殴られる覚悟もせんで、むやみやたらに女に手ェ出すなってんだ…


そりゃあそうと…しゃーなー？(※大丈夫か？)嬢ちゃん…怪我してねぇか？


おぅ、それならよかった。立てるか？ほれ…


(彼女の手を掴んで、立ち上がらせる)


おーし…しゃーなー(※大丈夫)そうじゃのぉ。友達んとこまで送っちゃるよ。ついてきな。


(彼女を連れて歩き出す)


…どーした？わしの顔になんかついとるか？


あぁ？じゃけぇ言うたろ、嬢ちゃんの友達に頼まれたって。彼女にレンタルされてんじゃ、わしァ…


おぅ、彼女から金もろうてな。一応、こーいうもんだ。よろしゅう。


(名刺を渡す)


…まぁな。極道っつー、まぁ、有り体に言うちまやあ、ヤクザってやつだ。どがぁじゃ？(※どうだ？) いびせくて(※怖くて)引いたか？


お、おぅ…いびせく(※怖く)ねえのか。まぁ、変にビビられるよりはええけどよ…


…いや、礼にゃあ及ばん。つーか、礼なら友達に言え。わしを呼んだなぁ、他でもねえ彼女なんじゃけぇよ。わしゃ、彼女に呼ばれて、言われた通りに仕事しただけじゃけぇな。


……はっ、そうかい。まぁ、そう言うてもらえんなら、わしも助けた甲斐があるってもんだ。


ははっ、やめとけやめとけ！わしみてーな日陰者とそう簡単につるんでしまいけんよ。嬢ちゃんはカタギなんじゃけぇ。


…ま、でも、仕事の連絡先くらいなら、さっき渡した名刺に書いてあるけぇ、なんかあったら呼びな。金さえもらえりゃ、いつでもレンタルされちゃるよ。


おぅ。具体的な金額が知りたきゃ、あとでメール寄越しな。外でそーいう話をするわけにゃいかねーけぇな。


…お、友達が呼んでんぞ。無事じゃったって、きちんと伝えてこい。変な男たちに連れて行かれたって、ぶち心配しとったけぇよ。


わし？頼まれた仕事が終わったけぇ、このまま帰る。そんじゃあな。


…バーカ。あんま耳障りのええこと言うんじゃねえ。わしの女にしちまうでぇ……なんてな、ははは！


(笑いながら立ち去る)

・台本（ゆるボイ！）
【極道×広島弁】レンタルのヤクザさんはわたしの救世主
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
松平蒼太郎