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魔女の作った恋のパフュームはいかが?
written by 弐橋 葉
  • ファンタジー
  • 片思い
  • お姉さん
  • 魔女
  • 香水
公開日2024年05月29日 12:33 更新日2024年05月29日 12:33
文字数
963文字(約 3分13秒)
推奨音声形式
指定なし
推奨演者性別
女性演者向け
演者人数
1 人
演者役柄
指定なし
視聴者役柄
指定なし
場所
指定なし
あらすじ
町のすみっこにひっそりと構えられた、魔女の営む香水店。
そこでは、恋のお手伝いをするパフュームが売られています。
魔女は丁寧にヒアリングをして、あなたにぴったりの香水を売ってくれるのですが……。

いわゆる「推し香水オーダー製作店」さんにインスパイアされて書きました。
『あなた』が好きなのは演者さんである魔女なのですが、その恋が叶わないことを言うわけにもいかず……といった感じです。
口調や一人称などの改変はご自由にどうぞ。
本編
はぁい、いらっしゃい。

……って、またあなたね。

全くもう、まさか3つ目の恋のパフュームを買いに来たの?

前回言ったはずよ?

恋のパフュームは闇雲に使っていいものじゃない、って。


もちろん、欲しいと言うなら売ってはあげる。

でも、それで良くない結果になっても私は責任取れないわよ?

いいの?


……はぁ。

よっぽどその相手のことが好きなのね。

ええと……前回と前々回のレシピは……っと。

あったあった。

爽やかなレモンに優雅のネロリ、ほんのり甘いスノーフレーク……。

少しドキッとした香りから徐々に落ち着きと癒しにシフトして安心感を与える流れなのは同じだけど鉄板。

ふぅむ、このレシピでどっちも上手くいかないっていうのはおかしいわね……。


ちゃんと念押ししたいんだけど、恋のパフュームは使いすぎるとあなた自身にも害を及ぼすわ。

曲がりなりにも魔法だからね。

人の気持ちを香りでほんのちょっと揺り動かす、そのお手伝いをする程度だけど。

でも、一番その香りに晒されるのは使用者であるあなたなの。

常用ももちろんリスキーだし、何種類も使うのだって当然リスキーよ。

それでも、3つ目の香水が欲しいのね?


……分かったわ。

ただし、連用を避けるために最後に使った日から10日は空けること。

それだけは約束して。

魔法の香りに毒されて、あなたがおかしくなってしまうのは嫌だからね。


これまでのアプローチには何が足りなかったのかしら……少し温かみを足してみましょうか。

大事なのは、あなたといる時間を楽しいと思わせることだからね。

ラストノートにジュニパーベリーを香らせましょう。

緑の温かさの中にほんのりとスパイシーで刺激的な香りが広がって、ドキドキしてもらえるはずだわ。

……さて、これをどうぞ。

もう一度言うけど、ちゃんと間を空けて使うのよ?

恋の後押しをする魔女として応援はするけれど、恋愛感情は時として身を滅ぼすわ。

私はそんな結末ではなく、うっとりするような恋物語が見たくてこの商売をしているんだからね。

次に来るときは朗報を待っているわ。

それじゃ、頑張ってね。



……はぁ。

この店に来るときに香水を付けて来てるってことは……。

狙いは私、なのかしら。

どうあがいても無理だって理解してもらうしかないんだけど、がっかりした顔は見たくないしショックは受けさせたくないし……。

どうしようかしら。

まさか恋の傍観者から当事者になるなんて、夢にも思わなかったわ……。
クレジット
・台本(ゆるボイ!)
魔女の作った恋のパフュームはいかが?
https://x.com/yuru_voi

・台本制作者
弐橋 葉
ライター情報
イラストレーター、ボイスコとして活動中です。
文章を書くのも好きなので合間合間に台本も投稿していきたいと思います。
pixivにも台本をマルチしていますがこちらのほうが早いです。

何か琴線に触れたものがあればお気軽に演じてくださいませ。
使用報告も不要、口調や固有名詞の改変についても良識の範囲でいくらでもどうぞ。
楽しく使って頂くためでしたら如何様にもしてください。
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