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夏の夜、きみの手を離さない。
written by ねむりはり
  • 告白
  • 甘々
  • 純愛
  • 幼なじみ
公開日2026年08月02日 04:06 更新日2026年08月02日 04:06
文字数
3418文字(約 11分24秒)
推奨音声形式
指定なし
推奨演者性別
指定なし
演者人数
1 人
演者役柄
浴衣少女
視聴者役柄
幼馴染
場所
廃校
あらすじ
夏祭りの夜、浴衣姿の幼馴染に呼び出されたあなた。

彼女が提案したのは、取り壊しを控えた廃校での肝試しだった。

「お化けなんて全然怖くない」と強がりながら、暗い校舎へ足を踏み入れる彼女。

しかし、不気味な落書きや誰もいないはずの教室から響く物音、体育館の奥で揺れる怪しい光を前に、少しずつ平静を失っていく。

怖さを隠すように手をつなぎ、服の裾を掴む彼女が思い出したのは、小学生の頃、迷子になった自分をあなたが迎えに来てくれた日のこと。

昔から、怖いときには必ずそばにいてくれた。

その安心感に背中を押され、肝試しのゴールへ辿り着いた彼女は、この夏ずっと胸に秘めていた想いを打ち明ける。

「幼馴染としてじゃなくて、そういう意味で好き」

怖がりで素直になれない幼馴染との肝試しが、二人にとって忘れられない初めてのデートへと変わっていく、甘酸っぱい青春恋愛シチュエーションボイス。
本編
■ 導入(目安:0分〜2分)

【SE】夏の夜・蝉の声・遠くで打ち上げ花火の残響

(明るく、少し得意げに)

はーい! 待った? ……って、あたしが呼び出しといてなんだけど。

(笑いながら)

ごめんごめん、浴衣の帯ちょっと直してたら思ったより時間かかっちゃって。

……あ。

な、なに? その顔。べつにかわいいとか言わなくていいから。

言わなくていいから! ほんとに!

(ぷいっとそっぽを向く感じ)

……ま、あたしが一番かわいいのはわかってるし?

(すぐ戻ってきて、ニヤッと笑う)

冗談冗談。ありがと。

えっとねー、今日呼んだのはね、

(声のトーンを少し下げて、わくわくしてる感じ)

肝試し、しようよ。

(うずうずしてる感じで)

ほら、去年もずっと「廃校行こうぜ」って話してたじゃん。駅の裏の、あの私たちが通っていた小学校。

取り壊しが決まったって話で、今月いっぱいで入れなくなるんだって。

だからさ、今夜しかないじゃん?

(反応を伺いながら)

……え、怖い?

(すこし高い声で)

あたしは全然怖くないけど? まったく怖くないけど?

(自分に言い聞かせるようにやや早口で)

お化けなんて信じてないし、幽霊なんているわけないし、暗いのも全然平気だし。

(一呼吸おいて、少し笑いながら)

……ほら、行こ?

きみが一緒なら、余裕でしょ。

---

■ パート①「廃校の入り口・強がり全開」(目安:2分〜6分)

【SE】砂利を踏む足音・遠くなる人の声・静かになっていく環境音

(歩きながら)

ね、あたしスマホのライトつけてるから大丈夫だって。

ほら、ここ。金網のとこ、ちょっと曲がってるじゃん。ここ通れるんだよ。

(金網をくぐる気配、ひそひそ声になる)

静かにしてよ、不法侵入ってわけじゃないけど、一応ね。

(抜けた後)

入れた入れた。

(ライトで照らしながら)

うわー……なんか懐かしー。

って言っても通ってたわけじゃないけど、子どもの頃よく自転車で前通ってたじゃん、ここ。

鉄棒、まだある。ブランコも。

……なんか、人が居なくなった場所って、空気違うよね。

(すぐ取り繕うように)

あ、でも怖くはないよ? そういう意味じゃなくて。

(足音が続く)

【SE】建物の古い扉を開ける・蝶番の軋む音

うわ、開いた。

っ……

(息を呑む)

ちょ、中、真っ暗すぎ。

(強がりながら)

……ま、ライトあるし?

(きみの腕に触れながら)

ほら、行くよ。

あたし先行くから、きみはあたしの後ろついてきて。

【SE】廊下を歩く足音・反響する音・どこかで水が滴る音

なんか廊下、響くね。

自分の足音がすごい。

(立ち止まる)

……ね、あの黒板、文字書いてある?

(ライトを向ける感じ)

え、なんて書いてあるのあれ。

(じっと見て)

……「また来た」?

(一瞬絶句して)

……落書きじゃん、絶対。

うん、落書き。

(若干早口で)

中学生とかが来て書いたやつ。そういうの流行ってるじゃん、怖い落書きするやつ。

(きみの反応を見ながら)

……笑わないでよ、別に怖くないから。

(若干声が上ずりながら)

行こ、次の教室。

---

■ パート②「怖さが限界を超えはじめる」(目安:6分〜12分)

【SE】階段を上る・木の床がきしむ音

(ぼそっと)

二階、上がるね。

上の体育館前まで行ったら戻っていいよね?

(同意を求めながら)

そこがゴールね。そこまで行ったら、あたしの勝ち。

(階段を上りながら)

……あたし、わりといけるじゃん?

思ってたより全然余裕だし。

(踊り場で)

【SE】どこかで何かが倒れる音・遠くの教室から

…………

(しばらく沈黙)

(声が出ない感じで、ほぼ息だけで)

……今の。

きみも聞こえた?

(少し間)

……ね、聞こえた?

(きみの返事を待つ感じで)

(かすれた声で)

……ね、あのさ。

一回、手、繋いでいい?

(急に早口で)

べつに怖いとかじゃなくて! 暗くて歩きにくいから! 足元悪いし、スマホ片手に持ってたら片手空くし、

(きみが手を差し出してくれる感じで)

……うん。

(小さく、素直に)

ありがと。

【SE】廊下の外・遠くの木が風で揺れる音

(少し落ち着いて、歩きながら)

あのさ、覚えてる?

小三のとき、夏祭りの帰りにきみんちの近くの公園で迷子になったやつ。

(くすっと笑いながら)

あたし泣いてたじゃん、めちゃくちゃ。

で、きみが来て、なんて言ったと思う?

(真似っこして少し低い声で)

「ここにいたのか」って。

(笑いながら)

すごいかっこつけてんの。小三なのに。

でも……あのとき手、繋いでくれたじゃん。

(少し照れて)

そのまま家まで送ってくれてさ。

……なんか今、ちょっとそれ思い出した。

(歩きながら、ふっと声が優しくなる)

きみって、昔からそういう人だったよね。

ちゃんと来てくれるやつ。

あたしが「ここにいる」って思ってるときに、ちゃんとそこに来てくれるやつ。

(少し間)

……ま、そういう話はいいとして。

(取り繕うように)

体育館前、もうちょっとじゃん。頑張ろ。

【SE】廊下を進む足音・風の音が強くなる・窓ガラスが震える

(強がりながら、でも声が少しだけ細くなってる)

……窓、開いてる? 風入ってきた。

(足を止める)

ね。

(長い沈黙)

……体育館の前の扉、半開きじゃない?

(ライトを向ける)

え。

え、ちょっと待って。

(声が上ずって)

中から……光、見えない?

(早口で、声がうわずって)

ちょ、ちょっと待って待って待って。

あれ、なに? ライト? 誰かいる? え、きみも見える?

(息を呑んで)

(長い沈黙)

……もしかして風でカーテン揺れてる?

(少し間)

(ふるえる息で)

……そうだよね、カーテン。

うん。カーテン。

(自分に言い聞かせるように)

誰もいない、カーテンが揺れてただけ。

(でも一歩も動けない感じで)

……ね、きみ。

(震えてる声で、でも必死に強がって)

……あたし、ちょっとだけ、ちょっとだけだから、

きみの服、掴んでいい?

(静かに、安堵した息)

……うん。

---

■ パート③「本音が溢れ出す・肝試しのゴールと告白手前の甘い空気」(目安:12分〜17分)

(ぐっときみに寄り添いながら、ひそひそと)

あたしさ、ほんとは怖いの、すごく。

(少し笑いながら)

ばれてたか。

(沈黙)

でも、きみがいるから来れた。

今日も、さっきも、全部。

……着いた。

ここがゴール。

(深呼吸)

(少し達成感のある声で)

あたし、ちゃんとここまで来れた。

(きみの顔を見るように)

……ありがとね。

手、ずっと繋いでてくれて。

(照れながら、早口気味で)

お礼を言ってるだけだからね? 感動したとかじゃないから。

(ふっと笑って)

……嘘。

ちょっと、感動した。

(ゆっくりと、ここだけは真剣な声で)

ねえ、きみ。

あたしさ、この夏ずっと考えてたことがあって。

(少し間)

言おうかどうしようか、めっちゃ迷ってたんだけど。

(深呼吸)

こんな廃校の体育館の前で言うことじゃないかもしれないけど、

なんかここまで来たら、言えそうな気がしてきた。

(真っ直ぐに、きみの目を見るように)

あたし、きみのことが好き。

(少し間)

ずっと前から。

(照れて少し声が小さくなる)

幼馴染として、じゃなくて。

そういう意味で、好き。

(きみの反応を待ちながら)

……笑わないで。

あたし今、けっこう本気だから。

(少し間)

(じっと待ちながら)

…………

(小さく、ほっとした声で)

……よかった。

(ぽろっと)

断られたらどうしようかと思って。足震えてたんだけど。

(すぐ照れ隠しで)

怖いのと半々で!

(笑って)

でも、よかった。

ほんとに。

【SE】遠くで花火の音・夏の虫の声が戻ってくる

(静かに、甘く)

ねえ、帰り道さ。

手、まだ繋いでていい?

(少し間)

廃校だから、足元悪いし。

(くすっと笑って)

……それだけじゃないけど。

きみと繋いでると、なんか安心するんだよね。

昔からそうだった。

(ゆっくり歩き出す感じ)

【SE】砂利を踏む音・金網を抜ける音・夏の夜の外の音に戻る

---

■ クロージング「夏の夜、二人の帰り道」(目安:17分〜20分)

(歩きながら、穏やかに)

なんかさ、こんなに長く話したの久しぶりじゃない?

最近ずっとLINEばっかりで。

(くすっと)

声、やっぱりいいな。

(さらっと言って照れる)

……あ、いまの聞かなかったことにして。

(ゆっくりと、夜空を見上げるように)

今年の夏、忘れられないな。

(きみの手を握り直す感じ)

……きみのせいで。

ねえ、また来年も。

肝試し、じゃなくてもいいけど。

夏祭り、一緒に行こ。

今度は浴衣で、ちゃんとデートとして。

(少し間)

(照れて小さく)

……約束、ね。

きみが一緒なら、どこでも行けそうな気がする。

暗い廊下も、怖い夜も。

(優しく)

……ありがとね、今日。

あたしの隣にいてくれて。

(少し間)

(照れながら、最後にぼそっと)

……好きだよ。

(小さく笑って)

ばいばい。

また、明日ね。

【SE】夏の夜の虫の声・静かにフェードアウト

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クレジット
・台本(ゆるボイ!)
夏の夜、きみの手を離さない。
https://x.com/yuru_voi

・台本制作者
ねむりはり
ライター情報
はじめまして
趣味でただ私が聞きたいフリー台本を書き投稿しているオタクです。
「こういう台本が欲しかった」
「よかった」
と思ってもらえる作品を書けるように頑張っています。
少しでも楽しんでいただけたら嬉しいです。
よろしくお願いいたします。

◇フリー台本に関して
・詳細な言葉遣いや言い回し、台本内のセリフの順番など、読みやすいように改変していただいて構いません。
・性別変更及び、大元の流れが変わらない範囲でのアドリブ等も可能です。
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