0
泡(あぶく)
written by 零音リオリア
  • シリアス
  • 切ない
公開日2021年06月20日 23:05 更新日2021年06月20日 23:05
文字数
427文字(約 1分26秒)
推奨音声形式
指定なし
推奨演者性別
女性演者向け
演者人数
1 人
演者役柄
指定なし
視聴者役柄
指定なし
場所
指定なし
あらすじ
あなたは橋の上を歩いています
ふと、女性が身投げをしようとしていることに
気が付きました
あなたは咄嗟に手を伸ばし、女性の手を掴みましたが…
本編
離された手を見て
私は優しく微笑む

そう、それでいいの
私は元々死ぬ運命
だからたすけなくてよかったの

ごめんね

そうつぶやく私を見て
名前も知らないあなたは涙を流す

自由落下で私は下に下に
加速しているはずなのに
徐々に遅く、遅く、落ちていく
まるで映画のフィルムを
1コマ1コマをひとつずつ
じっくり見るかのように
ゆっくりと、でも確かに落ちていく

神様ってほんとに意地悪ね
楽しい時間は一瞬で
終わらせちゃうのに
退屈な時間は
延々と続かせちゃって
不合理で不条理極まりない
ワガママな神様だこと

そうつぶやき、目を閉じる

水が私を包み込む

冷たくて
暗くて
優しい世界

ふと、目を開ける

暗闇の中、白い泡が
上へ上へと昇っていく

あぁ、とっても綺麗

コポコポと
また、昇っていく

湖底に横たわる私は
その泡が
水面に昇っていくのを
延々と眺める

そしてゆっくり眠りにつく

どこかでナニカが湖に落ちた音がする
でも、もうどうでもいい
私には、どうでもいい

私は、もう、眠りたいの

途切れる意識の中で
ただただ泡の音だけが
残響している
クレジット
・台本(ゆるボイ!)
泡(あぶく)
https://x.com/yuru_voi

・台本制作者
零音リオリア
ライター情報
 素晴らしい台本を生み出す神々にあこがれて
 この界隈に迷い込んだ凡骨の零音リオリアです
 主にヤンデレ・甘々系を書いています!
 しょーもない台本ですがよろしくお願いします!
有償販売利用の条件
当サイトの利用規約に準ずる
利用実績(最大10件)
零音リオリア の投稿台本(最大10件)