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後輩の女の子からの告白を受け入れる日
written by 羽衣ロロモン
  • 告白
  • 学校/学園
  • 敬語
  • 後輩
  • 清楚
公開日2022年01月26日 08:24 更新日2022年01月26日 08:24
文字数
2010文字(約 6分42秒)
推奨音声形式
指定なし
推奨演者性別
女性演者向け
演者人数
1 人
演者役柄
指定なし
視聴者役柄
指定なし
場所
指定なし
あらすじ
「好きです」と単刀直入に想いをぶつけてきた後輩は学校内でも一二を争う美貌の持ち主だ。そんな彼女はどうして、特徴のない地味な自分なんかを好きになったんだろう......。
本編
【説明書】
//~~~  演技の指示
(~~~) 演出の指示
SE:~~~ 効果音
【場面】~~~ ......場面説明

======

【学校 / 放課後の空き教室 / 教室には演者と聞き手の二人だけ】


(深呼吸)

//小声で
よし
//

……

ふふっ

ごめんなさい、途中で笑っちゃって

なんだか、おかしいなって思っちゃって

先輩

私が先輩に告白するの、これで何回目かわかりますか?

「10回目」

そうです、ちゃんと数えててくれたんですね

私すっごく嬉しいです

先輩がちゃんと私のことを見てくれてるんだなって感じられるから

どれだけ先輩に断られても

しつこく先輩を空き教室に呼び出しては告白してる

そんなどうしようもない私と、先輩は一緒にいてくれる

……ありがとうございます

心が折れそうになることもありましたけど、

最初がダメでも2回目なら

2回目がダメでも3回目なら

100回目がダメでも101回目なら何か変わるかもしれない

今までずっとそうだったから、次の結果もそうなるとは限らないでしょう?

だから、私は諦めないことにしてるんです

それじゃあ、前置きはこれくらいにして......

(深呼吸)

好きです、先輩

私と付き合ってください

……

やっぱりダメ、ですか

そうですか......

いえ、予想の範囲内です

気にしないでください

さすがに10回も断られてると、これくらいじゃ全然落ち込みませんから

それじゃあ先輩、私はこれで

今日もありがとうございました

また明日


……はい? なんでしょうか

「聞きたいことがある」?

珍しいですね、先輩の方から質問だなんて

「なぜ自分に告白をしようと思ったのか知りたい。自分より良い男はたくさんいるはずなの

に、どうして自分なのか」......ですか

うーん

先輩が望むのでしたら、私が先輩を好きな理由を全部お話ししますけど......

その質問、ちょっとだけ気に食わない部分があります

私にとって「先輩より良い人」なんて世界中のどこを探してもいません

もしいるとしたらどんな人なのかなんて考えたこともないですし、考えたくもありません

そこだけ、ちゃんと理解してくださいね?


それに、先輩に言われて気づいたんですけど、私が先輩を好きになった理由はちゃんとお話
していませんでしたね

……恥ずかしいですけど、先輩のためなら平気です

あれは、とある昼休みのことでした

私はその日、プリントの端っこで指を切ってしまって絆創膏(ばんそうこう)を取りに保健室に向かいました

先生はいませんでしたが、絆創膏一枚くらい......と思って保健室をウロウロしていると

保健室のベッドの上には先輩がいるのを見つけたんです

ぐっすり眠ってました、枕をよだれで濡らすくらい

その時に私、思ったんです

「あぁ、この人が私の運命の人なんだ」って


……というのがキッカケで――

「急すぎる」?

いやいやいや、何を言ってるんですか

私は先輩が寝てるときに出してた「よだれ」を見てそう思ったんです!

あんなに私を興奮させてくれるよだれを見たのは初めてでした!

それから私は心から先輩のよだれが飲みたいって思うようになりました!

あぁやばいです、さっきまで抑えてたモノが一気に溢れ出てきました

先輩のよだれってどんな味がするんですかねぇ

コップ一杯集めるのにはどれくらい時間がかかるのでしょうか

あぁ飲みたい! 先輩のよだれが飲みたくてたまらない!

飲みきれないほど、溺れるほど飲みたい!

ふへへへへへ......

先輩にどうやって飲ませてもらうかなぁ

キスをしながら飲ませてくれるのも良いですけど、私のために先輩が必死にコップの中に溜めてくれたよだれを一気に飲み干すのも捨てがたいし......

あぁどうしようどうしよう......


……あれっ? 先輩? ちょっと、どこに行くんですか!?

帰るなら私も一緒に――

……あっ、いや、その......ごめんなさい、少し、取り乱しました

今さっきのことは、忘れてください......

結局私が好きなのは先輩、じゃなくて「先輩のよだれ」だけ

そう思われてもしょうがないですよね

先輩を傷つけてしまうようなことを言ってしまいました。ごめんなさい

……でも

でも、これだけは言わせてください

私は先輩のことが好きです

先輩はちゃんと私のことを見てくれてるし

私が呼んだら、なんだかんだ待ち合わせ場所に時間通りに来て

告白も最後までちゃんと聞いてくれる

OKはしてくれませんけど......

先輩を知ったキッカケはあまり良いものではないかもしれません

でも、私は先輩にたくさん優しくしてもらえたから先輩のことを心から好きになれた

……好きなんです、本当に

先輩のことが――


//不安そうな声で
先輩?
//

私の荷物、ですか? まだ自分の教室に置いたままで――

「一緒に帰ろう」?

やった!

それって私の告白を受け入れてくれたってこと――ではない?

え~、今のは完全にそういう流れだったじゃないですか

なのにどうして......


//何か良いことをひらめいたように
あっ
//

先輩

次の告白までに

先輩が他の女の人なんか目に入らないくらい、私のことでメロメロにしてあげます

だから、放課後の告白はしばらくおやすみです

……覚悟しててくださいね?

さぁ、暗くなる前に帰りましょ?

先輩


//小声で
先輩と付き合えたら最初に何をしよう......

キスでよだれの交換?

よだれを使った料理......?

うーん......
//
クレジット
・台本(ゆるボイ!)
後輩の女の子からの告白を受け入れる日
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
羽衣ロロモン
ライター情報
ハゴロモ ロロモン
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