おかえりなさい、ご主人様。

長きにわたる戦い、お疲れ様でした。

えぇ。そろそろ帰ってくる頃かと思って、門の前で待ってたわ。

ふふ…そうね。

他の門から帰ってくる可能性もあったものね。

だけど、信じてたわ。

ご主人様なら、北門から帰ってくるって。

うふふ…それは乙女の勘よ。

さぁ、ご主人様。

疲れたでしょうし、中に入ってゆっくりしましょ。

…？どうかした？

何かあるなら、この玄武に遠慮なくおっしゃって。

うん、なあに？ご主人様。

はい、もちろんダメです♡

少しだけ、おねんねしててちょーだい♡



あら…おはよう、ご主人様。

ふふ…だいぶお疲れみたいだったみたいね。

えぇ、丸一日眠ってたわよ。

あら、ダメよ…急に起き上がっちゃ。

ふふっ、残念でした。

この玄武の膝からは逃れられないわよ。

あら…やるわね、ご主人様。

この超重力の中、頭を上げられるようになったなんて…

いくつもの激戦を経て、強くなったってことね。

でもぉ…うふふ♪

身体、ちょっと借りるわね。

(憑依)

ふぅ…これがご主人様の身体…

こんなに華奢だったのね…ふーん…

ふふ、いいじゃない。周りに誰もいないんだし。

あぁ、これね。

わたしたち四神とご主人様との繋がりが強化されたから、できるようになったのよ。

そう。ご主人様が寝てる間に、とある儀式を行なって、互いの魂の繋がりを強化したの。

うふふ…儀式の詳細はな・い・しょ♡

これでご主人様がいつピンチに陥っても、助けに入(はい)れるわね。

あ、それからもう一つできるようになったことがあるの。

ふふっ、見てて…へ〜んしん♪

(武器化)

どう？これが玄武盾(げんぶたて)。

並大抵の攻撃じゃ、びくともしないわ。

これでどんな脅威からも、ご主人様を守ることができる。

ん？あぁ、この姿は…ほら、ご主人様の親友くんの能力を参考にしたのよ。

たしか武器が人の形をとって、彼と意思疎通をはかってたわよね？

その逆で、わたしたち四神もご主人様の武器になれたら、より近くでご主人様の力になれると思って。

ふふっ、ご主人様ったら…

子どもみたいにはしゃいじゃって。

武器が手に入って嬉しいのは分かるけどぉ……ひゃんっ！

ちょ、ご主人様…⁉︎ひゃあんっ！

も、もう！あまり変なところを触らないで…！

い、一旦元の姿に戻るわね…

(武器化解除)

ふぅ…ご主人様のエッチ…

デリカシーがないのね、ご主人様は。

まぁ知ってたけど…はい、これ。

えぇ、見ての通り、勾玉(まがたま)よ。

わたしとご主人様を繋ぐ絆を具現化したものね。

それを握って念じれば、わたしを呼び出すことができるわ。

ご主人様の意志で、自分に憑依させたり武器化させたりすることも可能よ。さっきみたいね。

ふふっ、礼には及ばないわ。

他ならぬご主人様のためだもの。これくらいは、ね？

あら、ご主人様。どちらへ？

ふーん…そっちは北門の出口だけど？

うふふ…しれっと外に出ようとしても無駄よ。

はい、つーかまーえた♪

当然でしょ？霊亀(れいき)は玄武の強化形態だもの。

玄武の時の超重力をさらに超える、超超重力よ。

いくらご主人様が超人と化しても、人間であることに変わりはないものね。

ふふふ…四門はそう簡単に攻略させないわよ。

ご主人様も実はこの霊亀の姿の方が好きでしょう？

さ、ご主人様…

わたしとたーくさん、イチャイチャしましょ♪うふふ♪

・台本（ゆるボイ！）
久しぶりに屋敷に帰ってきたらヤンデレ四神(四霊)がパワーアップしていた〜北門の玄武(霊亀)編〜
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
松平蒼太郎