0
ミステリアスな先輩に自分の作品を褒めてもらった話
written by 羽衣ロロモン
  • 敬語
  • 学校/学園
  • 先輩
  • 清楚
  • ミステリアス
公開日2022年05月19日 17:00 更新日2022年05月19日 16:20
文字数
1059文字(約 3分32秒)
推奨音声形式
指定なし
推奨演者性別
女性演者向け
演者人数
1 人
演者役柄
高校3年生 読書が好き
視聴者役柄
高校2年生 隠れた文才の持ち主
場所
とある高校の静かな廊下 お昼休み
あらすじ
「課題だから全員書け」と言われたから書いた作文がコンクールで受賞。廊下の掲示板にでかでかとその作文を張り出されてしまった。
「早く外してほしい」なんて願っていると、自分の作文をじっと読んでいる不思議な女子生徒を見かけた……。
本編
※ 全体的に か細く優しげな 声色で

……ん

あぁ、ごめんなさい

作文を読むのに夢中で、気づかなかったみたいです

……もしかして……君も、この作文を読みに?

……ふふっ

いえ、なんでもありません

お昼休みにわざわざこんなところに来るなんて

「珍しいな」と思っただけですので……お気になさらず

それで、この作文……

この学校の、二年生の誰かさんが書いたもので、コンクールで賞をとったそうです

一番良い賞をもらったとか、なんだとか……

ん?

あぁ、君だったんですか。この文章を書いたのは

……素敵な文章を、書くんですね

ふふっ

そう謙遜しないでください

読書が趣味の私がそう言っているんですから、胸を張っていいと思いますよ?

思わず読み耽ってしまいました

一昨日も、昨日も

そして今日も、君が私に話しかけてくれるまで

ん?

ということは、つまり

私は三年生ですから……

君は私の後輩で……私は君の先輩……

そういうことになりますね

ふふっ

//わざとらしく強調する
”後輩くん”
//

……

あぁ……いや、今のは忘れてください

少しだけ、ほんの少しだけ、調子に乗りました

なんだか嬉しくなっちゃって……

えっと、聞かなかったことにしてくれると嬉しいです……

……慣れないことはするものではありませんね


……あの

少し、変なことを聞いてもいいですか?

……君とは、ここで初めてお話をしたばかりですが

私は今、すごく不思議な気持ちなんです

小説の世界に迷い込んでしまったんじゃないかと思うくらいドキドキしてて……

それに、私の目の前にいる君はひとりだけなのに

なんだかたくさんの人とお話をしているみたいで……

……君って、本当に普通の高校生なんですか?

……

ふふっ

ごめんなさい

少し疲れているのかもしれません

最近、そういう不思議な小説を読み終えたばかりでしたから

そのせいですね、きっと

ただの私の独り言だと思って、忘れてくださいね

……ありがとうございます

……それと、もうひとつだけ、質問してもいいですか?

君、小説とか書いてたりしませんか?

読書好きの私が夢中になるような文章を書く君は、

もしかしたら、私がまだ知らないだけで有名な作家さんなんじゃないかな……と

それに今の時代なら、自分の書いた作品を公開するのはそう難しいことではありませんから

……ふむ、「気のせい」……ですか

ハッキリとは否定しないんですね

ふふっ

大丈夫です、話したくないのならそれで構いません

ただ聞いてみたかっただけですから

……もうすぐ授業が始まりそうですね

そろそろ教室に、戻りましょうか

……もし新しい作品を書いた時は私に見せてくださいね

私はもう、あなたのファンですから

普段は図書室にいますから、ぜひ

……はい、楽しみにしてます

それでは、またどこかで会いましょう

//わざとらしく強調する
後輩くん
//
クレジット
・台本(ゆるボイ!)
ミステリアスな先輩に自分の作品を褒めてもらった話
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
羽衣ロロモン
ライター情報
ハゴロモ ロロモン
羽衣(ハゴロモ)ロロモンです。
有償販売利用の条件
有償販売を目的とした台本の利用は認めておりません ご注意ください
利用実績(最大10件)
羽衣ロロモン の投稿台本(最大10件)