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公開日2022年06月13日 22:48
更新日2022年06月13日 22:48
文字数
1875文字(約 6分15秒)
推奨音声形式
指定なし
推奨演者性別
女性演者向け
演者人数
1 人
演者役柄
魔女
視聴者役柄
魔導師
場所
某所
あらすじ
満月の夜には人が消えるーーそれを魔女の仕業だと看破した一流魔導師の貴方は、ある魔法を用意して単身で魔女に挑むが…?
本編
貴方…よくわたしの居場所がわかりましたね。
そう、ですか…流石は一流の魔導師です。
たしかにわたしは、満月の夜にしか現れません。
いいえ…正確に言うなら、実体を持てないというべきか…
はい。わたしは既にこの世の者ではありませんから。
ですが…幽霊というわけでもありません。
(抱きしめる)
ほら…こうして抱きしめたら、温もりを感じるでしょう?
そうです…わたしは魔女です。
満月の夜にだけ実体を持てる、不確かな存在…
そしてわたしが現世に姿を現したとき、この世界の人間が一人消える…
はい…無意識的にわたしがその方の命を奪っているんだと思います。
人の命を奪うこと…それが魔女の宿命なんです。
それでも…大好きな貴方を想うとき、わたしは確かにここに存在します。
ふふ…酷い人ですね。乙女が勇気を振り絞って告白したというのに…
はい…何でしょう?わたしで答えられる範囲であればお答えしますが。
…わたしをもう一度人間に戻す、ですか…?
いくら貴方でもそれは不可能です。
いいえ、分かります。わたしの心がそう言っていますから。
…どうしても諦めてくれないんですか?
魔女になった時点で、わたしはもう人としての生を終えています。
貴方がいかなる魔法を使おうとも、死の運命だけは覆せない。
魔法は絶対の運命を変えられるほど、万能じゃないんです。
(ため息)
聞き分けのない人…でもそんな貴方に惚れてしまったわたしが一番どうしようもないですね…
…そこまで言うのでしたら、勝負をしませんか?
はい。互いの存在と運命を賭けた、一回だけの勝負…
方法は簡単です。わたしとキスしてください。
はい、それだけです。たった一度のキスで、貴方の命が失われるか、わたしの命が救われるかが決まります。
貴方も用意してきたのでしょう?わたしを救うための魔法を…
キスをして貴方の肉体が消滅し、魂だけが残ったらわたしの勝ち。
その場合、貴方は自動的にわたしの眷属になります。
はい。貴方もわたしと同じ、実体を持たない非実在的存在となるのです。
逆に消えなければ、貴方がご自分で用意した魔法をわたしにかけていただいて構いません。
そうです。チャンスは一度きり…この勝負、受けますか?
貴方はわたしのために、ご自身の命を賭けられますか?
ありがとうございます…それではこちらへ。
(再び抱きつく)
…後戻りするなら今のうちですよ?
そうですか…決意は固いようですね。
でしたら…わたしのために、死んでください。
(キス)
気がつきましたか?もうすぐ夜が明けてしまいますよ?
はい、おはようございます。目覚めの気分はいかがですか?
身体が軽い?ですよね。貴方は肉体という呪縛から解き放たれたんですから。
はい…そうです。勝負はわたしの勝ちです。
貴方は死んで、わたしの眷属となりました。
ほら、その証拠に…道行く人、誰もわたしたちの方に見向きもしないでしょう?
ふふっ、ふふふ………やっと、やっとこの時が訪れたんですね…!
はい…この勝負、わたしが100%勝つことが決まっていましたから。
そうです。魔女として絶大な力を持つわたしが、人間相手に負けるわけないでしょう?
きっとこの力は、神様が死の間際にわたしに与えてくださったんですね。
神様は病弱なわたしを憐れんで、貴方とわたしとをこうして引き合わせてくれたに違いありません。
生前は貴方とあまり長い時間、一緒に過ごせませんでしたから…
でも貴方は毎日お見舞いに来てくれて、わたしのことを気遣ってくれて…とっても嬉しかったです。
病弱で何もできないわたしに存在価値を認めてくれた…
そんな貴方のことを、わたしは好きになったみたいです。
ふふっ…分かってますよ。貴方はわたしに同情して優しくしてくれただけですよね。
でも…その優しさだけが、あの時のわたしにとっては唯一の救いでした。
世間では用無しのわたしを、貴方だけは認めてくれたんです。
だから…今度はわたしが貴方を認める番。
わたし、今の実体のない魔女としての姿が好きなんです。
誰の目を気にすることなく、自由に生きられますから。
そして貴方もわたしと同じ存在になってくれれば…人目を気にせず、ずっと一緒にいられますよね?
はい。全てわたしの計画通りというわけです。あははっ♪
わたしたちの間に他の存在なんて不要…そうは思いませんか?
今は同意されなくて結構です。いずれ分かる時がきますから。
それに実体が無くなったといっても、完全に無くなったわけではありません。
これまで通り満月の夜には勝手に実体化しますから。
完全な月明かりのもとでだけ、わたしたちはこの世に存在するんです。
わたしたちは幻じゃない…確かにこの世界に生きてるんです。誰の目に触れなかったとしても…
貴方ももっとわたしを愛して…お互いの存在を確認し合いましょう…?
そう、ですか…流石は一流の魔導師です。
たしかにわたしは、満月の夜にしか現れません。
いいえ…正確に言うなら、実体を持てないというべきか…
はい。わたしは既にこの世の者ではありませんから。
ですが…幽霊というわけでもありません。
(抱きしめる)
ほら…こうして抱きしめたら、温もりを感じるでしょう?
そうです…わたしは魔女です。
満月の夜にだけ実体を持てる、不確かな存在…
そしてわたしが現世に姿を現したとき、この世界の人間が一人消える…
はい…無意識的にわたしがその方の命を奪っているんだと思います。
人の命を奪うこと…それが魔女の宿命なんです。
それでも…大好きな貴方を想うとき、わたしは確かにここに存在します。
ふふ…酷い人ですね。乙女が勇気を振り絞って告白したというのに…
はい…何でしょう?わたしで答えられる範囲であればお答えしますが。
…わたしをもう一度人間に戻す、ですか…?
いくら貴方でもそれは不可能です。
いいえ、分かります。わたしの心がそう言っていますから。
…どうしても諦めてくれないんですか?
魔女になった時点で、わたしはもう人としての生を終えています。
貴方がいかなる魔法を使おうとも、死の運命だけは覆せない。
魔法は絶対の運命を変えられるほど、万能じゃないんです。
(ため息)
聞き分けのない人…でもそんな貴方に惚れてしまったわたしが一番どうしようもないですね…
…そこまで言うのでしたら、勝負をしませんか?
はい。互いの存在と運命を賭けた、一回だけの勝負…
方法は簡単です。わたしとキスしてください。
はい、それだけです。たった一度のキスで、貴方の命が失われるか、わたしの命が救われるかが決まります。
貴方も用意してきたのでしょう?わたしを救うための魔法を…
キスをして貴方の肉体が消滅し、魂だけが残ったらわたしの勝ち。
その場合、貴方は自動的にわたしの眷属になります。
はい。貴方もわたしと同じ、実体を持たない非実在的存在となるのです。
逆に消えなければ、貴方がご自分で用意した魔法をわたしにかけていただいて構いません。
そうです。チャンスは一度きり…この勝負、受けますか?
貴方はわたしのために、ご自身の命を賭けられますか?
ありがとうございます…それではこちらへ。
(再び抱きつく)
…後戻りするなら今のうちですよ?
そうですか…決意は固いようですね。
でしたら…わたしのために、死んでください。
(キス)
気がつきましたか?もうすぐ夜が明けてしまいますよ?
はい、おはようございます。目覚めの気分はいかがですか?
身体が軽い?ですよね。貴方は肉体という呪縛から解き放たれたんですから。
はい…そうです。勝負はわたしの勝ちです。
貴方は死んで、わたしの眷属となりました。
ほら、その証拠に…道行く人、誰もわたしたちの方に見向きもしないでしょう?
ふふっ、ふふふ………やっと、やっとこの時が訪れたんですね…!
はい…この勝負、わたしが100%勝つことが決まっていましたから。
そうです。魔女として絶大な力を持つわたしが、人間相手に負けるわけないでしょう?
きっとこの力は、神様が死の間際にわたしに与えてくださったんですね。
神様は病弱なわたしを憐れんで、貴方とわたしとをこうして引き合わせてくれたに違いありません。
生前は貴方とあまり長い時間、一緒に過ごせませんでしたから…
でも貴方は毎日お見舞いに来てくれて、わたしのことを気遣ってくれて…とっても嬉しかったです。
病弱で何もできないわたしに存在価値を認めてくれた…
そんな貴方のことを、わたしは好きになったみたいです。
ふふっ…分かってますよ。貴方はわたしに同情して優しくしてくれただけですよね。
でも…その優しさだけが、あの時のわたしにとっては唯一の救いでした。
世間では用無しのわたしを、貴方だけは認めてくれたんです。
だから…今度はわたしが貴方を認める番。
わたし、今の実体のない魔女としての姿が好きなんです。
誰の目を気にすることなく、自由に生きられますから。
そして貴方もわたしと同じ存在になってくれれば…人目を気にせず、ずっと一緒にいられますよね?
はい。全てわたしの計画通りというわけです。あははっ♪
わたしたちの間に他の存在なんて不要…そうは思いませんか?
今は同意されなくて結構です。いずれ分かる時がきますから。
それに実体が無くなったといっても、完全に無くなったわけではありません。
これまで通り満月の夜には勝手に実体化しますから。
完全な月明かりのもとでだけ、わたしたちはこの世に存在するんです。
わたしたちは幻じゃない…確かにこの世界に生きてるんです。誰の目に触れなかったとしても…
貴方ももっとわたしを愛して…お互いの存在を確認し合いましょう…?
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