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ボクっ娘リス娘(ラタトスク)の雑談耳かき
written by 松平蒼太郎
  • からかい
  • 耳かき
  • ファンタジー
  • 癒し
  • ラタトスク
  • 耳吹き
  • ボーイッシュ
  • ボクっ娘
  • 雑談
  • 説明
公開日2022年10月24日 02:06 更新日2022年10月24日 02:06
文字数
3026文字(約 10分6秒)
推奨音声形式
バイノーラル
推奨演者性別
女性演者向け
演者人数
1 人
演者役柄
ラタトスク
視聴者役柄
不老不死の男
場所
世界樹(ユグドラシル)
あらすじ
【あらすじ】
フレースヴェルグとニーズヘッグという、イケメン女子同士の争いからなんとか抜け出した男は、ラタトスクの元へと辿り着く。耳かきされながら、彼女から9つの世界に関する話を聞くことになる…


※本作の世界観は、基本的に筆者の妄想で成り立っております。ご了承ください。
本編
やっほー。大変だったねぇ。
女の子二人から取り合われてさ。


僕?僕はラタトスク。
ユグドラシル在住の、リスの女の子だよ。
よろしくね。


ちょっとー。出っ歯ちゃんって呼び方酷くない?
ちゃんと名前で呼んでよー。


んー…まぁそれならいっか。


で?お兄さん的にはどっちが好みだった?
イケメン女子かヤンキー女子か…


あはは♪ 強欲だねぇ、お兄さんは♪


天界でハーレム築いてる英雄くんは、一味違うねぇ。
どっちも選び難いなんてさ。


ん?何?聞きたいことって…


あ〜、なるほど。
ユグドラシルが支えてる9つの世界の話ね。


そうだねー…いいよ。せっかく来てくれたんだ。
耳かきでもしながら、ゆっくり話してあげるよ。


うん。ここに来ていきなり修羅場に
巻き込まれて大変だったでしょ?
だから僕が癒してあげようと思って。この耳かき棒で。


ふふん…ただの耳かき棒と侮るなかれ。


なんとこれはユグドラシルの木で作られた木製耳かき棒!


腕のいい職人…ドワーフたちに作ってもらったんだ。凄いでしょ?


ん?……あはは、大丈夫大丈夫。
人間の姿にもなれるからね…そらっ!


(人間の姿に変わる)


どう?こっちの姿も可愛いでしょ?


ふふふ♪ お兄さんったら、口が上手いね♪
女の子にモテるだけはある。


ささ、僕の膝においでー?
ゆったり膝枕でもしながら話そうよ。ね?


ん…ふふっ、くすぐったいなぁ、もう。


それじゃあ、耳かき始めていくよー。
ジッとしててね…


(耳かき)


あ〜…なかなか汚い…じゃなかった、汚れが溜まっちゃってるねぇ。


あはは、そう?
言い方変えても、そんな上品じゃない?


ふふふ…お兄さんって面白い人だね。


なんかお兄さんのこと、気に入っちゃったかも。


で?9つの世界の話だっけ?


じゃあ一つずつ教えてあげるね。


まずは星界。文字通り、星々が集まる世界で、それはそれはとても幻想的な世界さ。


そこは星座っていういくつもの星の軍団が集まっててね、主に天界から追放された神々や化け物がそれらの軍団を率いてるんだ。それはお兄さんも知ってるだろう?


だよね。無理やり星座の中心に据えられそうになって、大変なことになってたもんね。モテる男の宿命ってやつだ。


で、次に天界。ここは天帝陛下を中心とした有力な神々が集う世界。これに関しては説明は不要かな?


だよね。神々にモテまくって散々、騒動に巻き込まれてたもんね。見てて面白かったよ。プププ…


え?笑ってない笑ってない。
お兄さんの気のせいでしょ。


で、人界はお兄さんたち人間が住む世界。
これに関しても説明は要らないかな?


だね。じゃあ次は霊界。
ここは戦場で名誉な戦死を遂げた
人間の魂が最終的に行き着く世界。


そう。お兄さんたち人間が
ヴァルハラって呼んでる場所のこと。


そこに連れて行かれた魂はこの世の穢れが浄化され、
新たな高貴なる存在へと生まれ変わるんだ。


その高次元の領域へと至った人間を僕らは聖霊と呼んでる。お兄さんはまだお目にかかったことはないかな?


うん。霊界も綺麗で美しい世界さ。
一面花畑で、空も常に真っ青で、緑も豊富。
まさに人間の理想郷(ユートピア)だ。
行きたくなってきた?


そっか。でもお兄さんは無理だね。
なんたって今やお兄さんは
押しも押されぬ不老不死の人間だから。


ついでに仙界も霊界に非常によく似た世界だよ。


うん。少し霧がかった自然豊かな世界って
イメージしてもらえればいいよ。


えっとねー…
仙界は徳の高い人間の魂が行き着く場所さ。


主に現世で修行を積んだお坊さんや、あるいは信心深い人間の魂がそこによく運ばれる。


仙界にたどり着いた人間は、仙人と呼ばれる超常的な力を持った人種に生まれ変わる。時には神に匹敵する力を持つ者もいる。


まぁ、基本的には穏やかな人が多いから、その力をむやみやたらに使ったりはしないし、なんならみんな静かに暮らすことを望んでるから。


ふふふ…お兄さんは、あんまり徳の高いって感じはしないね。どっちかというと、俗世寄りの人間だよね。


あ、話してるうちに耳垢全部取れちゃった。
残りのカスを吹き飛ばしてあげるね…


(耳吹き)


ふふふ…ピクって反応した。面白いね。


それじゃ、反対向いて。
逆の耳も掃除してあげるから。


(耳かき)


ありゃりゃ…こっちもかなり汚れてるねぇ。
しっかりお掃除してあげないと…


カリカリ…カリカリ…カリカリ…カリカリ…
(※言う回数は読み手さまにお任せします)


ん?…あぁ、まだ9つの世界について
全部語ってなかったね。


えっとね〜…じゃあ冥界について話そっか。


冥界はけっこう陰鬱で、
基本的には暗い世界って
イメージしてもらえればいいよ。


霊界は名誉な戦死を遂げた人間の魂が運ばれるところって言ったけど、冥界はその逆。可もなく不可もなく、ふつうに死んだ人間が行き着く場所さ。


恐ろしい化け物や悪神なんかも
ウヨウヨしてるから、行くなら気をつけた方がいいよ。


ちなみにそいつらに襲われると…おっと、これ以上は機密事項だった。行ってからのお楽しみということで。


ふふふ…素直な反応ありがとう。
不老不死になっても
感性は普通の人間だよね、お兄さんって。


恐ろしい世界といえば、地界もそうだ。


そうそう。一般的には地獄って呼ばれる場所だね。


ここには生前、罪を犯した人間の魂が運ばれ、その罪に応じた罰が与えられる。


例えば、殺人を犯した人間は火炙り串刺しの刑とかね。


イメージ通り?そっか。ちなみに地獄に出入りする門には、かの有名なケルベロスっていう三つの頭を持った番犬がいてね…


お、よく知ってるね。
お兄さんの言うとおり、地獄から抜け出そうとした罪人を食い殺してしまうんだ。


なんたって三つも頭があるからね。
どれかが眠っててもどれかが起きてるから
寝てる隙に抜け出す〜、なんてこともできないわけだ。


そんなわけで、罪人は大人しく地獄の責め苦を味わわなくちゃいけない。永遠にね。


ん?あぁ、もちろんいるよ。
神々に敵対する悪魔や堕天使が。


地界も元々は、天から追放された神々や天使の牢獄みたいなところだからね。


特に七つの大罪の看板を背負う悪魔は、神々の天敵。
率直に言ってどれもヤベー奴らさ。


さらに、彼女らの頂点に立つのが元人間の大魔王で、これが地獄を統括する絶対君主なわけだ。


そ、元人間。自ら進んで地獄に落ちた人間を
悪魔たちが盛り立てたらしいよ。


え、地界の話はもういい?


まぁ、聞いてても精神衛生上、良くなさそうだしね。


さて…残る世界は二つ。まずは臨界について話そうか。


ここは巨人やドワーフ、獣人といった多種多様な種族が住んでいる世界。人間も少数だけど、ここにいる。


イメージはそうだなぁ…人界を少し薄暗くしたような感じ?でも、それなりに住み心地はいいんじゃないかな?


最後は夢界。ここは魔法や魔術の扱いを得意とする種族が集う世界。


エルフ、妖精、ドラゴン…あと人間でいうなら、魔法使いとか賢者とか。


こっちも種族はバラバラだけど、より高度な魔法を使えるってのが共通点かな。


うん、臨界よりは明るいイメージだね。
僕もたまに遊びに行くし。


9つの世界について語ってたら、長くなっちゃった。
耳もいつのまにかすごく綺麗に…


仕上げ、いくよ…
汚れ、全部吹き飛ばしてあげる。


(耳吹き)


はい、お疲れ様。
たくさん話せて楽しかったよ。ありがとね。


さて…これからお兄さんはどうする?
せっかくユグドラシルまで来たんだから
冒険でもしてみる?世界の崩壊を防ぐために…


ふふふっ…さぁ?どういう意味でしょーか?


僕とここでずっと遊んで暮らすでもいいよ。


お兄さんは面白いから
ずっと一緒に居ても飽きなさそう。


はいはい…好きなだけ休んでいっていいよ。


あんまり長居するようなら…イタズラしちゃうぞ♡ なーんてねっ、ふふふっ♪
クレジット
・台本(ゆるボイ!)
ボクっ娘リス娘(ラタトスク)の雑談耳かき
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
松平蒼太郎
ライター情報
マツダイラソウタロウ
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