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世間知らず科学者、狂気の告白 溶けゆくなかで耳にして…
written by 泣きんぎょ
  • 告白
  • クーデレ
公開日2021年06月05日 18:00 更新日2021年06月05日 18:00
文字数
3060文字(約 10分12秒)
推奨音声形式
指定なし
推奨演者性別
女性演者向け
演者人数
1 人
演者役柄
科学者
視聴者役柄
指定なし
場所
指定なし
あらすじ
ある日、知り合いの科学者にとらえられたあなたは妙な液体の中で目を覚ます。
彼女は恋人が欲しかったらしい。
しかし、やり方を知らない彼女は強硬手段に訴えたがゆえにこんな状況に
身体が次第に溶けていく恐ろし状況下であなたはイカレタ科学者の奇妙な告白を聞く。

用意するもの 炭酸水 コップを幾つか
本編
 耳元
 すでにコップに入った炭酸水の音

「あぁ、目が覚めたか。初めまして、ではないよね。君はよく私の元に荷物を届けに来てくれるからな」

クールで知的な感じで↑

「私のことはもちろん知っているな? このような施設で一人で研究を続けているような物好きだ、君が私の元に荷物を届けに来なかったら接点がなかったかもしれないね」

 ここまでずっと置いてある炭酸水越しで

「あぁ、先に説明しておこうか。君が使っているその液は強い酸性でね、今も身体が溶けている……うん、どうした?そんなに暴れて?安心しろ、麻酔はしてあるから痛みはない。どうした?別にいいじゃないか。あまり動くと溶けるのが早まるぞ?」

 静かな炭酸水の音

「ん、よろしい。では、話の続きをしよう。さて、私が一人でこんなところに引きこもって研究をしているのは先ほども言っての通りだが…あぁ、今まで別に気にはしていなかったのだがな、うん、気にもならなかった」
 回想を口にするように言い切る感じで↑


「けど、な。最近、ちょっとした心境の変化があってな。少し人恋しくなった、誰かと生涯を共にしたいと思うようになったんだ。ふふ、この歳まで生きてきてこれが初めての経験だ。笑えるよな」

あくまで理知的でクールな感じで

「それで、だ。とりあえず相手を探そうと思ったわけだが……まぁ、何だ?今まで俗世間から切り離されて暮らしてきた私だ、それで唯一の接点というと、だ……うん、いつも私の元に機材や研究素材を届けに来てくれる君しか思いつかなかったわけだ」

足音二回くらい
少し近くで

「いつも私に笑顔で声を掛けてきて……優しい声で私の名を呼んでくれて……ふふ、たまに手が触れてしまったときなんかは分かりやすく赤面していたな? あれは、何でなんだ?」

 あくまで純粋に疑問をぶつけるような感じで↑
 それから少し間を開ける

「あぁ、分かっている。君はその中に居るのだものな。喋れない……だから私が一方的に語らせてもらおう。やはり、過程を理解するのは結果を出すうえで最も重要なことだからね」

 カツカツと歩く音

「さて、どこまで話したか……あぁ、私が君を選んだ理由についてだったな。まぁ、そんなわけで、だ。人と接した経験の極端に少ない私は唯一接点のあった君を選んだというわけだ」

「しかし、そこからが問題でな…」
 少し考え込むように↑

「今までこんなことなかったからどうすればいいか分からなかったんだ。こんなところで引きこもって生きてきたからね。同姓の相談できる相手はおろか、異性ですら当てがない……まぁ、唯一当てがあるといえば、今そこに居る君自身だが…」

 躊躇うように少し間を開けて

「君を伴侶にするために私はどうしたらいいか?なんて聞くのは滑稽だろう? 君を伴侶として迎えたいというのに、その君にどうすればいいかだなんて無粋な真似はしたくない」

 少し歩く

「おそらく、告白、というのをすればよいのだろうが……それがどういうものなのかも私の知識にはない。好きだ、と言えばいいのか? しかし、だな。私の想いは言葉では到底言い表せるものではないし、そもそもどういうことなのかも分からないし」

 トン、とガラスを触るような音

「だから、こうした」


「よく分からないことをやるよりも、確実に分かっていることをやる方が私としてもやりやすいからな」

 新しいコップに炭酸水を投入

「あぁ、こら、暴れるな。話を最後まで聞け。途中で溶けるなんて、君としても本望じゃないだろう? それに…まぁ、一から治すことは出来るが細胞からそこまで再生するのは流石に骨が折れるからね、私としても遠慮したい。理性的に話し合おう、君は選択できるような立場ではないのだからね」

 炭酸水はそのまま置いたまま
 四つ体制で続きへ

「まぁ、状況はこの通りだ。君を危険な溶液に付けることで受けざるを得ない状況にし、私と共に居ることを提案する……これが私なりの告白ということだ」

「どうかな?受けてくれる気にはなったかな?」

 ボコッ、ボコボコっ、という感じでストローを炭酸水に付けて吹く

「うん?何か言いたげだね?このような手段に訴える私と生涯を共にする気にはなれない、とまぁ内容としてはそんなところかな?」

「しかし、そんなに悪い提案ではないと思うんだけどね」

 足音
 周りを回る。

「まず第一にこんなでも私は出来る研究者だからね、発明品や特許権なんかでお金は寝てても入ってくるし金に困ることはない。まぁ、幾ばくかは研究費に消えるだろうが……それも、二人でつつましやかに暮らす分には……あぁ、いや」

 コップ越しに右耳へ

「それなりに裕福に暮らしてもあまり問題はない」

離れる

「どうだ?受けたくならないか?」

 溶けていることを表現するように炭酸水の音がよく聞こえるように間を開ける
 無音
 また歩き出す

「ふむ、ならば更なるセールスポイントを提言しよう。そうだな……とりあえず、先ほどの補足としてお金には困らないから君は今やっている配達の仕事をやめて私の元で暮らすだけでよくなる……ふむ、これはメリットになるかな? 働かなくてもいい……まぁ、世間一般の男性からしたらそれなりに魅力的なことだろうとは推察するが……私は世間一般的ではない女だからな。性別も違うなら、思考も違う。私には正直、よく分からないが」

 周りを歩き回る。
 自分の発言を考えるように数秒
 それから小声で「まあいい」と呟いて

「では、第二の利点を告げるとしよう。そうだな、煩わしい人間関係から解放されるというのはどうだ?君は私の元に配達に訪れるとき、まれに世間話として語ってくれただろう?ちょっとしたことで文句を言ってくる人が居る、少し時間と違うだけで激昂し理不尽なことを要求してくる輩が居る、そういったサービスはないにも関わらず自分勝手な要求をしてくる者が居る……私なら、全部ないぞ?」

 近づく
 今度は左から

「私はそんな些細なことで文句を言わないぞ?私はそもそもが細かいことは気にしない性格だからな、私の元で、私と共にのんびりと過ごしてくれればそれでいい」

 離れる。

「それに、ふむ……君は私の身体をよく見ていたな?私のこと、少しは興味があるんじゃないか?一緒に暮らしてくれるのであれば、その辺り好きにしてくれても構わないんだぞ?」

 淡々とした感じで
 そこから少し自信なさげに恥じらうような感じで

「それに、だ……うぅむ、あまり自信は無いんだがな。私も世間一般的にそこそこ綺麗な容姿をしていると思うんだ。運動不足気味ではあるが……太ってはいないし、男性の目から見てもそこそこ魅力的に映る身体をしているのではないかと……まぁ、そうだな、うん。自負してはいる」

 ほんの少し間を開けてから、自分の発言を笑うようにふふっと軽く笑って

「何を言っているんだろうな?私は……まぁ、君に提言できる利点としてはこんなところかな?どうだ?受けてはくれないか?私の、伴侶となることを」

 またストローでボコボコと音を立てる

「そうか、嫌か……それは、困ったな。うぅん……こんなことを言うのは何だが、私の卵子と君の精子はすでに保管してある。だから、このまま人工授精、ということも出来なくはないのだが……やはり、こういうのは激しく愛し合った末に宿したいのが女心というものだろう?」

 新しい炭酸水投入

「ふむ、そろそろ溶けてしまうから。いい加減首を縦に振って欲しいのだが……嫌か?そんなに私と一緒に居たくないのか?」

 そのまま炭酸水の音だけを流し続けて数秒

「そうか、仕方ない。ではまた私の提案を受け入れて貰えるようにプレゼンをしに来るから。今日のところはここまでにしよう」

 近くで

「時間はたっぷりとあるからね」
クレジット
・台本(ゆるボイ!)
世間知らず科学者、狂気の告白 溶けゆくなかで耳にして…
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
泣きんぎょ
ライター情報
 ASMR、シチュボ台本を主に書いています。
 細かい指定や、指示が書いてあることがありますが、不可能な場合や不明瞭なことがあれば代替あるいは無視してもらっても結構です。
 また勢いのまま書き連ねているため誤字や脱字が見られる場合がありますのでご使用の際はお気をつけ下さいますようお頼み申し上げます。
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