仕事で失敗をしたあなたを彼女が優しく出迎える。
　彼女はあなたを慰め優しい言葉を掛けるも、彼女にもちょっとした願望があった。
　それは、少し重すぎる感情であった
　その吐露にあなたは驚きつつも受け入れる。
　今度は彼女の甘えが始まるのだった。

　扉を開ける音

「やぁ、おかえり。遅かったな、疲れただろう？　風呂にするか？それともご飯にするか？」

　クールな感じで↑

「うん？私が良い？ふっ、そうか。ならば一緒に過ごそう……何か、嫌なことがあったのだろう？　いつも君の顔を見てるんだ、見れば分かる。ほら、私に甘えるといい」

　ゴソゴソと動く音
　右の耳元を手で優しく撫でてから、少し優しい声音で

「膝枕がいいのか。この甘えん坊め。だが、いい……私は君の妻なのだからな。存分に甘えるがいいさ、私も君とこうして触れ合いたいからな」

　ふーと右耳に息を吹きかける
　それから撫でる音を数回

「ふふ、どうだ？少しは落ち着いたか？」

　相手の反応を待つくらいの間
　それからクールな声で

「で、今日はどうしたんだ？　いつもならこれほどまで私に甘えてこないだろうに……ふふ、少し寂しいのだぞ？　まぁその分、今こうして堪能させてもらってるわけだが」

　静かに時間が経過するように時計の音を二回ほど

「そうか……そんなことがあったのか。それは、つらいな。うん、傷ついて私の元まで戻ってきたのだな。えらいぞ、ちゃんと私のところまで戻ってきてくれて」

　よしよし、とクールな声で頭を撫でて

「そうだ、ここが君の帰る場所だ。私の膝が君の居場所なんだ、どんなに泣いてもいい。苦しいと言っても構わない。私は、君の味方だからな」

　頭を撫でる音

「好きな人が居るってすばらしいことだろう？愛する人が待っているというのは良いものだろう？そうは思わないか？　だから、私はこうしてここに居る。君を迎えるためにここに居る」

　耳元で囁いて

「好きだぞ」

　軽いキス音
　それから離れて

「それに、な。人間誰しも挫折の一つや二つあるものだ。私にもあった……そういったことに折り合いを付けて生きていくのが賢い生き方というものだ。つらくても、嫌なことがあっても、な……そんなことはそんなに気にしなくていいんだ」

言葉を切って
少し溜めて

「そんなに、重く考えなくていいんだ」

　頭を撫でる音

「それでもつらいというのなら私を頼るといい、私が君の願いは何でも叶えてあげるからな」

　優しく言い切って
　数秒の間、それから不思議そうに

「うん？私が挫折を経験したというのがそんなに変か？何事も躓くことなく出来たように見えるのか？」

　少し間を開けて

「そんなことはないぞ」

　愛しい人に呼びかけるように↑

「私にだって諦めたことがある、やってはいけないと自制したことがある。もっともっと、君を守れたらどんなに良かったかってね」

　撫でる音

「私は、とても独占欲が強いんだ」

　ここで一旦切ってから
　少しの間で次

「君をここに繋ぎ止めておきたい。こんなふうに傷つくことなどないように、大切に仕舞いこんでおきたい……四六時中、いつでもどこでも傍に居たい。もっともっと私を見て欲しい」

　耳元で

「私だけが、君の世界になりたい」

「他の女を視界に入れさせたくない、どんなときも私だけを求めて欲しい、帰ってくる場所じゃなくて……ここだ、この、私の傍にずっと居て欲しい」

　少し声を震わせて

「好きなんだ……もっともっとずっと傍に居たい」

　ギュッと抱きしめる音

「でも、そんなのは無理だって私にも分かっている、君が今の生活を望んでいることも私には分かっているから」
　
　少し間を開けて

「だから、な」

　耳元で囁いて

「今は、私だけを見て欲しい。一緒に、ここで互いの体温を感じていたいんだ」

　キス音

「この日常を、壊したくはないだろう？」

　それから甘く囁くように

「私に、全てを任せてくれても一向に構わないがな」

・台本（ゆるボイ！）
この日常を壊したくはないだろう？　素直クールな嫁は想いを秘めて
https://x.com/yuru_voi

・台本制作者
泣きんぎょ