とある休日、いきなり異性の友達から電話がかかってきた。彼女曰く、部屋の片付けを手伝って欲しいとのこと。仕方なく、彼女の部屋に行くと、案の定、散らかり放題で…？

(発信)


もしもーし、今暇？ちょっとうちに遊びに来てよ。


あ、バレた？今部屋、散らかっててさ〜…片付け、手伝ってくんない？


まぁまぁ、そんなつれないこと言わないでよ。来てくれたら、なんかご馳走するよ？手料理とか。


ちょっと〜…そこまで言わなくて良くない？これでも一応、目玉焼きくらい作れるし。


あ、じゃあじゃあ、彼女候補紹介しよっか？君の身の丈に合うかは知らないけど、いい子いるよ？


うわ、単純…ちょっとは下心隠せよな〜。


ま、いいや。来てくれるなら、とりあえず来てよ。あたし、ゴロゴロしながら待ってるから。それじゃ。


(彼が家にやってくる)


お、いらっしゃ〜い。さぁどうぞ、上がって上がって。


(彼を家に上げる)


ちょっと〜？仮にも女の子の家に入って、一言めがそれ？もうちょっと手心加えてよ〜。


む〜…まぁ、手伝ってくれんならいいけどさ。ほら、ちゃっちゃと片付けよ。君はそっちのゴミの山片して。


え？そ、そんなことないよ？自分だけ楽しようとか思ってないし？


へへ〜…助かる〜。なんやかんや言って手伝ってくれる君のことは好きだよ。もち、恋愛的な意味じゃなくてね？


あ、うん…そんな即答されると、それはそれで複雑なんだけどな…


別に…こっちの話。気にしなくていーよ。


はいはい…口より手を動かせってことですねー。わかってますからー。


(しばらく無言で作業)


んー？どしたー？手ェ止めて何見入ってんのー？


あぁ、それね。めっちゃカッコよくない？最近売れ始めたバンドなんだけど。


うん、曲は勿論好きだよ。あと、メンバーのビジュアルとか雰囲気とか、結構あたし好み。握手会とかやってくれないかな〜…他の予定蹴ってでも行くのに…


……あれ？どした？もしかしてちょっと拗ねてる？


ふふ…へ〜、そうなんだ？あたしがこういうバンドの男の人が好みなの、気に入らないんだ？


えぇ〜？そんなことあるように見えたから、聞いたんだけどな〜？明らかにさっきまでより機嫌悪化してるし。


うん。今の自分の顔、鏡で見てみ？眉間に皺寄ってるから。


ふふ…なーんだ。そーいうことなら、全然安心だ。もうちょっと余裕こいてていいかも。


んーん、こっちの話。てか、手ェ止めてないで、早く片付けてよ。口より手動かせって言ったの、そっちでしょ？


(片付け始めようとした彼に唐突にバックハグ)


べっつに〜？何となくくっ付きたくなっただけ的な？


ふーん？じゃあその彼氏になれば？そうすれば、あたしと堂々とイチャつけるんじゃない？


さぁ？告白してどうなるかは、その時のお楽しみかな？勿論、あたしからはしないからね。


ふふ〜ん♪ ま、どうするかは君が決めて？脈があるかないかも、君が判断してよね。にしし♪

・台本（ゆるボイ！）
【友達以上恋人未満】ダウナーな女友達との恋の駆け引き
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
松平蒼太郎