ある日、なぜか自宅の前にいたホストくんに部屋に上げてくれと頼まれた貴女は、少し面食らったものの、彼と共に部屋に入る。彼に誘われるがまま、宅飲みをすることになったのだが、貴女はどこかきまりが悪そうにしていて…？

よー…元気そうじゃん。なかなか会いに来てくれないから、寂しかったよ？


えぇ～？だから、君に会いに来たんだって。寂しかったから。別に何も変じゃないでしょ？


とりあえずさ、部屋にあげてくれる？外、寒かったし、中入ってあったまりたいんだよねー。駄目？


ふふ、ありがと～。じゃ、お邪魔しま～す。


(彼女の家に上がる)


お、意外と汚い…服、その辺出しっぱだし、酒の空き缶もそこらじゅうに転がって…


あはは…んな恥ずかしがんなくていーじゃん？俺は好きだよ？君のそういうズボラなとこ。


ホントホント。絶対、嫌いにならない……俺んとこ以外のホストに通ってなければ、ね？


ふふ…どーしたの？今、なんか動き変だったよ？何か悪いものでも食った？


そう？ならいいけど……じゃ、さっそくお姫様のために、美味しいお酒でも飲もっかな。ほら、隣座って？


へーきへーき。今日は俺の奢り。いつもは貢ぐ側だけど、たまには貢がれる側になるのもいいでしょ？


お、いいねー。ノリのいいお姫様、俺は好きだよ。ほら、グラス、こっち持ってきて。


(お酒を注ぐ)


じゃ、乾杯しよっか…今日は君ん家で宅飲みってことで、かんぱ～い。


(お酒をあおる)


ふぅ～…いやぁ、なんかたまにはこうして家でのんびり飲むのもいいよね。俺ん家ではないけど、なんかリラックスできる。


うん…もうここを俺の第二の家にしちゃおっかな～って感じ？そんくらい、居心地良い。


いやいや…こちらこそ、いつもありがとうだよ。


俺んとこ、通ってくれてありがとね？君に出会えて俺、今の生活にうるおいがもたらされたし。ホント全部、君のおかげだから。


え～、なになに？他の女の子にも同じようなこと言ってそうって？


失礼しちゃうな～…これでもかなり贔屓(ひいき)してるんだよ？


じゃなきゃ、わざわざ家に来て、お酒奢ったりしないよ？俺の行動を信じてよ。ねっ？


でしょ～？流石俺のお姫様。やっぱチョロくて…いや、優しくて助かるわ～。


ふふ、言ってないって。君のこと、チョロいなんて微塵も口ずさんでないから。お酒でちょっと口が軽くなっただけ。


ほら、そんなことはいいからさー…もっとお酒飲も？これ、けっこう高かったんだから。


ふふ、いい飲みっぷり♪ 俺、君が美味しそうにお酒飲んでる姿好き～♪


あ、ホント～？嬉しいこと言ってくれるな～、俺のお姫様は。


そんじゃあ、今夜はちょっとだけ羽目外しちゃおっかな～！他ならぬ、君と二人きりだし…ね？


(お酒を飲み進める)


ふぅ～/// やっべ、すげー頭ボーっとしてきた/// ちょっと飲みすぎたかな？///


いや～、どうだろ/// 君が介抱してくれたら、少しは楽になれるかも？///


…君はまだ平気そうだね？ホストの俺よりお酒が強いなんて、妬けちゃうな～？


あ～、なるほどね…仕事柄、飲む機会が増えたから、自然に強くなったと。それは一理あるね～。


でも、それだけじゃないでしょ？他にもっと強くなった理由、あるんじゃない？


あはは…そっか～、心当たりないか～。それじゃあ、これは？


(スマホの写真を見せる)


はは…どうしたの？急に固まって…この写メに写ってるの、君だよね？これはどういうことかな？


いや～…よりによって、ライバル店の男に貢いでるなんて思わなかったな～？まさか俺だけのお姫様が、ねぇ…？


くっ、ふふふ…ね、だからこれは、どういうこと？


「貴方がわたしにとってのナンバーワンホスト」って言ってくれたじゃん？


もしかしてそれは嘘？それとも、この写真に写ってるのが二番目？


あ、そうなんだ～…こいつが二番目で、俺が一番なんだ………嘘つけよ、このクソアマがぁっ！


(思いっきり突き飛ばす)


なぁ…人を舐めんのも、大概にしろよ？お前、こいつに鞍替えしたろ？もうネタはあがってんだからな？


この写メ？そこのライバル店に忍び込ませてるスパイ。普段はボーイやってて、全然目立たねえけどな。そいつに頼んで、写メ撮ってもらった。


あいつら、キャッチで人の上客奪いやがるからよぉ…油断ならねえからってことで、スパイをこっそり送り込んでたんだけど、案の定だ。


それに引っかかるお前もお前だけどな…俺を一番とか持ち上げといて、こいつにも同じこと言ってんだろ？マジでふざけんなよ…


(女のあごを乱暴につかむ)


なぁ…そのクソうぜぇ二枚舌、ペンチで引っこ抜いてやろうか？え？


あぁ、それか指でも詰める？俺はどっちでもいいぜ…生意気な女の苦痛に歪むツラが見れるならなぁ？


はは…許してって、何？タダで許してもらおうとか厚かましいじゃん…その厚化粧、どこで売ってんの？無知な俺にも教えて？


(舌打ち)


は～…涙ながらの命乞いとか、冷めるわ～。お前、マジないよ。


もういいよ…ガチで酔い醒めたから。お前、明日からウチの店出禁な。


じゃ、俺帰るわ。二度とそのツラ、見せんなよ？


(涙ながらにしがみついてくる女をうっとおしそうに見ながら舌打ち)


……何？そんな涙と鼻水ズルズル垂らして、何がしてえの？みっともないよ、お前…


……へぇ？もう二度とあの店には通わない？まぁ、口では何とでも言えるわな。


証拠ぉ？ははっ、んなもん出せんの？お前みてぇな、二枚舌の浮気女に？


あ～…やっぱ最後はそうくるよなぁ？女が男に使う最終手段っつったら、それしかねえもんな？


(ため息)


ま、いいよ…抱いてやっても。お前の身体には前から興味あったし。


けど…わかってるよな？俺に抱かれるってことは、二度と他の男と遊ぶことが許されなくなるってことだけど？その覚悟が、お前にはあんの？ないなら、さっさと失せて…


(いきなり抱きついてきたので、受け止める)


っと…いきなり突進してくるなんて危ねえな。そんなに俺に捨てられるのが嫌？


ふーん…わかった。そこまで言うなら、元の俺に戻ってあげる…君だけの王子様に。


……さっきは怖がらせてごめんねー？ちょっと最近、色々あって気が立ってたからさ。君に八つ当たりしたのは謝るよ。


うん…君は俺だけのお姫様だもんね？もうどこにも行かないもんね？


わかった……君の言葉を信じるよ。改めてこれからよろしくね？


(耳元で囁く)


もし次、裏切ったらタダじゃおかねえから…そのつもりで、な？

・台本（ゆるボイ！）
【豹変/罵倒】ドSで最高にクズいホストの沼から抜け出せない
https://x.com/yuru_voi

・台本制作者
松平蒼太郎