お姉ちゃんが寝かしつけてくれる台本です。

眠れないの？　そっか…急に寒くなりましたからね。
あ、もしかして、またゲームしてたのでしょう。
夏とは違うのですから、ちゃんとお布団かぶってないと、すぐ冷えてしまいますよ。

ほら、お姉ちゃんのお布団においで。あっためてあげます。
ふふ、そんな恥ずかしがらないでいいんですよ。
ついこの間まで、ずっと一緒に寝てたでしょう？

……そんなに君が恥ずかしがると、お姉ちゃんも、恥ずかしくなっちゃいますね。
深い意味はないですよ？
お姉ちゃんは湯たんぽが欲しい……違いました。君をあっためてあげたいだけです。
下心なんかありませんよ。……ないったらないですってば。
しつこいですね。

それで…お布団に入りますか？　入りませんか？
くしゅん！
……お姉ちゃんも、寒くなって来ちゃいましたね。

そうですね……
お姉ちゃんに温めてもらうのが恥ずかしいなら、君がお姉ちゃんを温めてくれればいいんじゃないでしょうか。
ええ、結局同じですよ。でもお互いに風邪を引くよりは良くないでしょうか？

ほら……早く、ね？
入って来てください。

ふふ。来ましたね。
焦らされたお返しに、ぎゅーってしちゃいましょう。
おお、あったかーい…いい匂い…。

……もしかして、お姉ちゃんのシャンプー勝手に使ってますか？
もう…あれは高いんですよ。
君は君のためのシャンプーを買って来てあげてるんですから、そちらを使ってください。
あれもいい匂いでしょう？

体は暖かいですが、足は冷えてますね。
ほら……お姉ちゃんの足のほうが、あったかいでしょう。
足があったかくなると、体が眠り始めた証拠なんですよ。

ん……さすが若いだけありますね。
肌がつるつる……キメが細かいです。うらやましい……。
ほら、お姉ちゃんの肌触ってみてください。やっぱり君と違うでしょう？
ケアは怠っていないつもりなのですが、さすがに年齢は出てしまいますね。

……。
昔からずっときれい、だなんて、褒めてくれますね。
嬉しい……君にそう言ってもらえるとほっとします。

あんまり役に立たないお姉ちゃんですから。
覚えてますか？　前に、二人でお出かけしたのに、お姉ちゃんがお財布を忘れて…
せっかくの機会を潰してしまって、本当に申し訳なかったんです。
本当、情けないお姉ちゃんですよね。

……？
お姉ちゃんのことが好きだから、そういう風に言われると悲しい……
い、言いますね。思ったよりぐいぐい来るじゃないですか。
なるほど、昔からずっとそう思ってるんですね。

あの…好きって……もちろん……お姉ちゃんとしてですよね？
あ、いいです、答えないで……
今聞いたらドキドキしすぎて、眠れなくなってしまいます。

……どっちにしろ、眠れなくなってしまいましたね。
君は、喉乾いてますか？
キッチンに行って、ホットミルクを作ろうと思うんですけど、一緒にどうですか。

一人で行くのは……ちょっと。暗いし、寒いですからね。
自分だけだとつい、暖房代をケチってしまうことってありませんか？
君を凍えさせるのは嫌なんですけど、自分はまあいいか……って思ってしまうんですよね。

よかった。それじゃあ、一緒にいきましょう。
いっせーのーせっ、で布団から出ましょう。
いっせーのー…
SE：布団をめくる音ぼふっ
…あっ、ちょっと早いですよ！　ひええ寒い……。

離れないでください……寒い…。
一緒に行きましょうって言ったじゃないですか。先に行かないで…。
ああ……暖房をつけてくれるなら……許します。

SE：注ぐ音
はい、ホットミルク出来ましたよ。
蜂蜜と、ほんのちょっとだけ隠し味を入れておきました。
さすがの君も、これでちゃんと寝られるでしょう。

ふう……もうこんな時間なんですね。
静かですね。誰も起きていないんでしょうね。
小さい頃の君は、9時にはお布団に入って、朝まで熟睡していましたから……
深夜にこうして顔を合わせているというのが、なんだか不思議です。

大人になっていくんですねえ…。
ふふ、そんなところでしみじみするな、って目ですね。
私は君のお姉ちゃんですから、やっぱりそういうところで月日を感じちゃうんですよ。
君とずっとそばにいましたからね。

あ、飲み終わりました？
カップは水を入れてシンクに置いてください。うがいも忘れないでくださいね。甘いから、そのまま寝たら虫歯になってしまいますよ。

この後どうする、ってなんですか？　何をする気ですか？
ああー、ね、寝るんですよね。当然。もちろんわかってましたよ。
それじゃあ、おやすみなさい。

お姉ちゃんのお布団に、ですか……
ええー、もう体も温まったからいらないんじゃないですか？
思い返してみると、君、思ったより大きくて、いろいろ当たって邪魔でしたし……

ひゃ、手冷たい……
まだ冷えてるから、一緒に寝た方がいい、ってことですか。
君がそこまで言うなら……いいですよ。

うう……こんなつもりでは……いえ、なんでもないです。
君を侮っていたお姉ちゃんが悪いんです。
まさか、こんなドキドキさせられるなんて…。

もう……お布団に入ったんですから、ちゃんと寝てくださいね。
眠たくなるおまじないをしてあげますから。

はい、ぎゅーっと目を瞑って、すごい笑顔をしてください。
お姉ちゃんも目を瞑りますから、見えないですよ。
……君も目を開けないでくださいね。

顔をしかめたり、笑ったり……顔の筋肉を動かして……リラックスさせて……
そのほぐれたのが、ゆっくりと、首まで降りて行って、肩の力が抜けていきますよ。
ゆるゆると、筋肉がほぐれていきます。
右腕……右肘……手首……指先までリラックスして、あたたかくなっていきます。
続けて左腕……左肘……力を抜いて…手首……指先…。
わかりますか。お姉ちゃんもあたたかくなって来ましたよ……
一緒に息を吐きましょう。
（呼吸）
腕と同じように、胸周りもゆるんで、リラックスします。
体がほぐれるのを感じて……お腹を通って、足も緩んでいきます。
まずは右足……太腿、右膝、ふくらはぎ、足首……あたたかい感覚がつま先まで伝わりました。
次は左足……太腿、左膝……疲れがお布団に溶けていって……ふくらはぎ、足首、つま先へ……。

はい……
お姉ちゃんの声だけ聞いてください。
1、2、3、4、5、6、7、8、9、１０……
今君は……真っ暗なお部屋で、柔らかいお布団に包まれています……
（欠伸）
ゆっくり……おやすみなさい

・台本（ゆるボイ！）
【男性向けボイス台本】甘々姉睡眠導入～寝る前にイチャイチャしませんか？～
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
雅王とらい