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公開日2021年06月21日 20:00
更新日2021年06月21日 17:16
文字数
1923文字(約 6分25秒)
推奨音声形式
指定なし
推奨演者性別
男性演者向け
演者人数
1 人
演者役柄
養護教諭
視聴者役柄
生徒
場所
保健室
あらすじ
あなたはクラスに馴染めず、よく保健室にいることが多かった。
養護教諭とはすっかり顔なじみで、彼と雑談しているのが心地よく感じていた。今日もなんとはなしに保健室に足を運び、養護教諭の淹れる紅茶を飲みながら、ふいに『どうしてこんなに生徒を甘やかすのか』と尋ねる。
養護教諭とはすっかり顔なじみで、彼と雑談しているのが心地よく感じていた。今日もなんとはなしに保健室に足を運び、養護教諭の淹れる紅茶を飲みながら、ふいに『どうしてこんなに生徒を甘やかすのか』と尋ねる。
本編
※作中表記についての説明
・―…状況、情景の説明(例:彼の部屋のソファに座りながら話している…等)
・()…心情(例:笑いながら…、泣きそうなのを堪えて…等)
・【】…SE、BGM(例:インターホンの鳴る音、雨音…等)
――――――――――――――――――――――――――――――
ー何となく居心地の悪さを感じていて、ふと保健室へと立ち寄る。養護教諭はいつも通り保健室にいた。
あぁ、君ですか。
今日は体調不良ですか?
…なんとなく、来た?
そうですか。
じゃあ『保健室へ来た理由』は腹痛とでもしておきますか。
一応、書いておいてくださいね。
先生は代筆しませんから、書かないと病欠扱いになりませんよ。
ーあなたは、椅子に座って用紙に保健室へ来た理由を書き込む。書きながら養護教諭へ『自分のことを先生と呼ぶのやめない?』と提案する。
ん、なんです?…「その自分の事を"先生"って言うの、やめてほしい」…?
それは無理な相談です。
何故か生徒たちはみんな言いますけどね。
残念ながら駄目です。
君たちがいくら親しげに…まぁ、当たり前のようにタメ口で話しかけてきますが……それでも、先生はイチ教諭ですから。
ー口答えするように『じゃあもっと保健室に来て親しくなればそれをやめてくれるの?』と更に尋ね
「じゃあ保健室に何回くれば、やめてくれるの」…って。
(諭すように)あのですね、保健室にはそんなポイントカードの特典みたいなものはありません。
いくら来ようが、先生は自分の事を『先生』としか言いませんよ。
ー不満げにするあなた。養護教諭は気にも留めずふと話題を変えるように)
あぁ、そういえば、最近君たちがよく使う『ぴえん』とか『きゅんです』の意味が分かり始めてきましたよ。
ーきゅんです、と言われたら好きですと告白されてるようなものだと言うあなた。
きゅんですって、言われたら「先生のこと、好きです!」って言ってるようなものだって?
…歳上をからかうもんじゃない。
君たちは何にだって「かわいい!」ってはしゃぐから…。
それの延長みたいなものでしょ。
でも、来年にはブームも終わっているんでしょうけど。
また新しい言葉が出来て、君のような生徒に教えてもらうことになるんでしょうねぇ、きっと。
ー養護教諭は立ち上がり給湯スペースに向かう。
【SE:湯を沸かす】
…先生はコーヒーを飲みますが、君は紅茶派でしたよね?
…ええ、知ってますよ、紅茶には砂糖2つとミルク1つ。
アールグレイの時はいらない。
夏は麦茶の方が好き。
(苦笑しながら)いい加減覚えますよ。
全く、君たちは学校の備品をなんだと…いいえ、別に怒ってません。
業務用の、それこそ自販機で買うより安いお茶ですから、これ。
ー湯が沸く。養護教諭はインスタントのコーヒーと、ティーパックの紅茶とを淹れる。
【SE:マグカップを置く音】
はい、今日はアールグレイです。
(備品を確かめながら)…ああ、そろそろ発注しないと。
え?
コーヒーだの、紅茶だのしょっちゅう頼んで事務員さんに怒られないかって?
…ふふ、気にすることないですよ、これも『必要経費』ですし。
…ん?
どうしていつもこんなに甘いのかって…?
そうですねぇ……。
別に、君たちはもう、義務教育でもないですからね。
どこで授業を受けても、受けなくても先生が口出しする理由はありません。
ただでさえ先生は養護教諭ですから。
『体調不良』を訴える生徒に無理強いしてまで、授業を受けさせたいとは思わない。
でも…そうですね。
先生としては、君がいつかここに来なくなることを期待してます。
君だけじゃない、他にも…何人もの生徒に保健室へ来なくなってほしい。
ー自分が保健室に来る理由なんてわからないくせに、というあなた。それに対して真剣な口調で
あなたの気持ちなんて、先生にはわからない?
…いいえ。
痛いほどよく分かります。
私も、かつてあなたと同じようなことばかり考えていました。
けれど…いいですか。
君たちとどれだけ親しくなっても、私は親友になることは出来ません。
恋人になることもないし、テストの点数に一喜一憂したり、放課後、一緒に遊び行ったりすることもありません。
いつかそういう人と…学生のうちに、ちゃんと出逢えるための、ここは一時避難所みたいなものです。
…それでも不安?
先生と話してるのが一番楽だし、ここが居心地がいい?
大丈夫、『もう来るな』と追い払いたい訳じゃない。
必要なら使ってください、と…それだけです。
(苦笑しながら)それに君たちは買い被り過ぎだよ。
私と話してて楽なのは、歳上で適度に距離間があるからなだけであって……もし、俺が君たちと同い年だったとしたら話すことなんてなかったと思う。
俺の方がもっとひねくれた学生生活を送ってたよ。
…だからね、先生は君のような子を見ると、つい甘やかしてしまうんだ。
いつか来なくていい日がくるまでは、好きに過ごしててください。
親友にも恋人にもなれない代わりに、お茶を出して話くらいは聞きますから。
・―…状況、情景の説明(例:彼の部屋のソファに座りながら話している…等)
・()…心情(例:笑いながら…、泣きそうなのを堪えて…等)
・【】…SE、BGM(例:インターホンの鳴る音、雨音…等)
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ー何となく居心地の悪さを感じていて、ふと保健室へと立ち寄る。養護教諭はいつも通り保健室にいた。
あぁ、君ですか。
今日は体調不良ですか?
…なんとなく、来た?
そうですか。
じゃあ『保健室へ来た理由』は腹痛とでもしておきますか。
一応、書いておいてくださいね。
先生は代筆しませんから、書かないと病欠扱いになりませんよ。
ーあなたは、椅子に座って用紙に保健室へ来た理由を書き込む。書きながら養護教諭へ『自分のことを先生と呼ぶのやめない?』と提案する。
ん、なんです?…「その自分の事を"先生"って言うの、やめてほしい」…?
それは無理な相談です。
何故か生徒たちはみんな言いますけどね。
残念ながら駄目です。
君たちがいくら親しげに…まぁ、当たり前のようにタメ口で話しかけてきますが……それでも、先生はイチ教諭ですから。
ー口答えするように『じゃあもっと保健室に来て親しくなればそれをやめてくれるの?』と更に尋ね
「じゃあ保健室に何回くれば、やめてくれるの」…って。
(諭すように)あのですね、保健室にはそんなポイントカードの特典みたいなものはありません。
いくら来ようが、先生は自分の事を『先生』としか言いませんよ。
ー不満げにするあなた。養護教諭は気にも留めずふと話題を変えるように)
あぁ、そういえば、最近君たちがよく使う『ぴえん』とか『きゅんです』の意味が分かり始めてきましたよ。
ーきゅんです、と言われたら好きですと告白されてるようなものだと言うあなた。
きゅんですって、言われたら「先生のこと、好きです!」って言ってるようなものだって?
…歳上をからかうもんじゃない。
君たちは何にだって「かわいい!」ってはしゃぐから…。
それの延長みたいなものでしょ。
でも、来年にはブームも終わっているんでしょうけど。
また新しい言葉が出来て、君のような生徒に教えてもらうことになるんでしょうねぇ、きっと。
ー養護教諭は立ち上がり給湯スペースに向かう。
【SE:湯を沸かす】
…先生はコーヒーを飲みますが、君は紅茶派でしたよね?
…ええ、知ってますよ、紅茶には砂糖2つとミルク1つ。
アールグレイの時はいらない。
夏は麦茶の方が好き。
(苦笑しながら)いい加減覚えますよ。
全く、君たちは学校の備品をなんだと…いいえ、別に怒ってません。
業務用の、それこそ自販機で買うより安いお茶ですから、これ。
ー湯が沸く。養護教諭はインスタントのコーヒーと、ティーパックの紅茶とを淹れる。
【SE:マグカップを置く音】
はい、今日はアールグレイです。
(備品を確かめながら)…ああ、そろそろ発注しないと。
え?
コーヒーだの、紅茶だのしょっちゅう頼んで事務員さんに怒られないかって?
…ふふ、気にすることないですよ、これも『必要経費』ですし。
…ん?
どうしていつもこんなに甘いのかって…?
そうですねぇ……。
別に、君たちはもう、義務教育でもないですからね。
どこで授業を受けても、受けなくても先生が口出しする理由はありません。
ただでさえ先生は養護教諭ですから。
『体調不良』を訴える生徒に無理強いしてまで、授業を受けさせたいとは思わない。
でも…そうですね。
先生としては、君がいつかここに来なくなることを期待してます。
君だけじゃない、他にも…何人もの生徒に保健室へ来なくなってほしい。
ー自分が保健室に来る理由なんてわからないくせに、というあなた。それに対して真剣な口調で
あなたの気持ちなんて、先生にはわからない?
…いいえ。
痛いほどよく分かります。
私も、かつてあなたと同じようなことばかり考えていました。
けれど…いいですか。
君たちとどれだけ親しくなっても、私は親友になることは出来ません。
恋人になることもないし、テストの点数に一喜一憂したり、放課後、一緒に遊び行ったりすることもありません。
いつかそういう人と…学生のうちに、ちゃんと出逢えるための、ここは一時避難所みたいなものです。
…それでも不安?
先生と話してるのが一番楽だし、ここが居心地がいい?
大丈夫、『もう来るな』と追い払いたい訳じゃない。
必要なら使ってください、と…それだけです。
(苦笑しながら)それに君たちは買い被り過ぎだよ。
私と話してて楽なのは、歳上で適度に距離間があるからなだけであって……もし、俺が君たちと同い年だったとしたら話すことなんてなかったと思う。
俺の方がもっとひねくれた学生生活を送ってたよ。
…だからね、先生は君のような子を見ると、つい甘やかしてしまうんだ。
いつか来なくていい日がくるまでは、好きに過ごしててください。
親友にも恋人にもなれない代わりに、お茶を出して話くらいは聞きますから。
クレジット
ライター情報
色々なシチュエーションを書きます。
男性演者向けのものが多いですが、一人称や部分的な変更で女性も演じられるかと思います。
R18シナリオでお探しの場合はpixivで公開しています。
ドーナツがすきです。
よく作中にも出てきます。
男性演者向けのものが多いですが、一人称や部分的な変更で女性も演じられるかと思います。
R18シナリオでお探しの場合はpixivで公開しています。
ドーナツがすきです。
よく作中にも出てきます。
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