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行きつけのカフェのバイトがヤンデレだった
  • ヤンデレ
  • ウェイトレス
公開日2022年03月17日 22:47 更新日2022年03月17日 22:47
文字数
2016文字(約 6分44秒)
推奨音声形式
指定なし
推奨演者性別
指定なし
演者人数
1 人
演者役柄
指定なし
視聴者役柄
指定なし
場所
指定なし
本編
らっしゃーせー。
…ってお兄さんじゃん!
あれ?めっっちゃ久しぶりじゃない?
二ヶ月ぶりぐらい?
へぇー、お仕事忙しかったんだね。
お疲れ様。
店長のコーヒーが美味しくなくて来なくなったのかなって思ってた。
ほら、いつも座ってる席空いてるよ。
ま、私が開けてるんだけどさ。
おかげで店長にも怒られるんだよ〜?
だからさ、これからは私を守るために毎日来てよね。
……あはは、冗談だよ。
たまたま空いてただけ。
注文はいつものでいい?
あ、そだ。最近店長が新メニュー作っててさ。
食べてみる?なんか甘いやつなんだけど。
オッケー、じゃちょっと待っててね。
(間)
お待たせ〜。
よいしょっと。
え、いいのいいの、どうせお客さんなんて来ないしおしゃべりしようよ。
味の感想も聞きたいし。
まあ向こうのほうで怖い顔してる店長はほっとこうよ。
どう、おいし?
よかったー。
私も一口食べていい?
ほら、提供する側としても食べておきたいじゃん。
あれ、お兄さんなんか顔赤くない?
あ、このフォーク?
そうだね、お兄さんが使ってたやつ。
ぷっ、そんなので照れてんの。
ウケるんだけど。
お兄さん童貞でしょ。
あ、ごめんごめん。
…じゃあ彼女いたことあるんだ。
ふーん。
そっか。
…………最近、私もコーヒー淹れてるんだよね。
どっちだと思う。
店長が淹れたのか、私が淹れたのか。
せいかーい、店長だよ。
……なんだかこんな生活も悪くないかなって最近考えてるんだ。
ちょっと前はさ、絶対音楽で有名になってやるんだーって思ってたんだ。
こんな寂れた喫茶店なんてとっととやめてやるって。
でもいつからかな、意外と悪くないんだ。
多分、身の丈に合ってるんだって、そう思う。
ふふっ、ほんといつからなんだろ。
あ、他のお客さん来ちゃったね。
多分、今からいっぱい来るよ。
また…来てね、今度はもうちょっと早く来てね。
じゃないとお兄さんの顔忘れちゃうから。
…うん、冗談だけど。
じゃ、またね。
(間)
お疲れ様でーす。
……あ、お兄さん。
私?今仕事終わったところ。
お兄さん今からお店入る気だった?
うん、最近新しい子が入って私のシフトもちょっと変わったよ。
お兄さんってタバコ吸うよね。
じゃあさ、ちょっと付き合ってよ。
いいじゃん、お店の裏来てよ。
待ってるからね。
(間)
あ、お兄さん遅いよ。
何してたの。
……そっか部外者ってここ使っちゃダメかもだね。
ま、いいじゃん。
店長は新人の子を見るのに忙しいからバレないよ。
だから、ここには多分誰も来ないよ。
ふーっ……
仕事終わりはなんだかタバコ吸いたくなるよね。
え、お兄さんもそんな時ない?
なんだかやりきったぞーって感じがするじゃん。
あはは、分かんないか。
そういえばさ、この前の話覚えてる?
そうそう、こんな生活も悪くないってやつ。
なんか笑っちゃうけどね。
あれさ、多分お兄さんのせいなんだよね。
……いや、おかげかも。
お兄さんが初めてウチに来た時のこと覚えてる?
あの時は私もバイト始めたてだったからよく怒られてたんだ。
それにあの日はムカつく客もいっぱい来てたんだよね。
あー、思い出したらなんかムカムカしてきた。
…とにかく、そんな時だったんだよね。
お兄さんが来たの。
私、お兄さんにコーヒー溢しちゃってさ。
あー、もうこのバイトやめよって思ったの。
それなのにお兄さんは笑って許してくれてさ。
あぁ、なんて優しいんだろうって。
人が人に優しくするのってお兄さんが思ってるほど簡単じゃないんだよ。
とにかくそれにすっごく救われたの。
多分、その辺りからなんだよね、悪くないって思ったの。
お兄さんさ、この間食べたやつ覚えてる?
そうそう、新メニューって言ってたやつね。
あれさ、実は嘘なんだよね。
私が作ったんだ。
お兄さんに喜んでほしくて。
また作るからさ、私がいるときに来てよ。
あ、もうこんな時間か。
そろそろ新人の子も上がるし今日はお開きだね。
うん、それじゃまたね。
またお店で待ってる。
(間)
いらっしゃいませ……ってお兄さんじゃん!
またまたお久しぶりだね〜。
今度はどしたのさ。
…え、彼女できたんだ…
お、おめでとう。
大事にしなよ?
あ、そうだ、今日もさ、食べてよ、私が作ったやつ。
うん、それにコーヒーだよね。
今日は私が淹れるよ。
お祝いってことで。
ふふん、最近は店長もコーヒーの味を褒めてくれるようになったんだよ。
まあ、今日は店長いないんだけど。
じゃ、ちょっと待っててね。
(間)
……どう、今回のもうまくできてるかな?
……よかったー。
コーヒーも美味しいでしょ?
うん、いっぱい練習したんだよ?
お兄さんに喜んでもらうために。
それなのにお兄さんは……
ねえ、彼女と別れてよ。
気付いてたでしょ?
私がお兄さんのこと好きだって。
なのにひどいじゃん、わざわざ報告しにくるなんて。
だったらずっとお兄さんのこと待ってたままのほうがよかったよ……!
私はさ、お兄さんのおかげで今の生活を手に入れたのかもしれないよ?でもさ!お兄さんのせいで私は夢を諦めちゃったの。
お兄さんのせいなんだよ?
私がこんな思いをするのも!
だからさ、お兄さんはこれから私のものになるんだよ。
クレジット
・台本(ゆるボイ!)
行きつけのカフェのバイトがヤンデレだった
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
リトルブリッジ
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