6
九つ目のねこ
written by 春花菜
  • 人外 / モンスター
公開日2022年09月01日 13:47 更新日2022年09月01日 13:47
文字数
493文字(約 1分39秒)
推奨音声形式
指定なし
推奨演者性別
指定なし
演者人数
1 人
演者役柄
話す猫
視聴者役柄
指定なし
場所
屋上
あらすじ
ねこ(演者)が屋上で突然話し始める白昼夢のような話。
まるで舞台役者のようなコミカルに語るねこは気まぐれに自殺志願者を引き止める。
本編
飛べないお前がどうして飛ぼうなんてしてるんだい?
おや、どうした驚いた顔をして。
ねこが話すなんておかしい?
あたしからしたら、飛べないお前が飛ぼうとする方が“おかしい”よ。
でもまあ、突然声をかけたのは悪かったね。
お気に入りの塀でひなたぼっこをしているときに突然無粋に撫でまわされたら目も、興もさめちまうってもんだ。
え?違う?
同じようなもんだろう。ねこは細かいことは気にしないのさ。
それにあたしは九つ目。永い時間を過ごすと、だいたいのことは気にならなくなるんだよ。
ココノツメって何だって?
九つ目は九つ目だよ。
ねこには九つの心臓がある。
ねこは巡り廻るのさ。
ミケ、クロ、チビ、コタロウ、キナコ、チャコ、モチモチ、アレックス……他にも色々呼ばれたものだけど、ねこなんてそこいらを歩けば好き勝手な名前で呼ばれるもんだから、気まぐれに“ニャー”と鳴いてやれば、また名前が増える。
そういう意味では九つ目どころか、百も千も違うねこになれるってわけさ。
だけども、お前はひとつしかないんだろう?
飛べないお前は飛んじゃだめだよ。
嫌なことがあるなら聞いてやる。
なあに、ちゃんとねこみたいにニャーって返事してやるからさ。
クレジット
・台本(ゆるボイ!)
九つ目のねこ
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
春花菜
ライター情報
有償販売利用の条件
当サイトの利用規約に準ずる
利用実績(最大10件)
春花菜 の投稿台本(最大10件)