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【褒め殺し】山奥で行き倒れていたら、美男子の大天狗に拾われた件
written by 松平蒼太郎
  • ファンタジー
  • 甘々
  • お兄さん
  • 大天狗
  • 和風
  • 全肯定
  • 行き倒れ
公開日2024年02月27日 04:24 更新日2024年02月27日 04:24
文字数
1105文字(約 3分41秒)
推奨音声形式
指定なし
推奨演者性別
男性演者向け
演者人数
1 人
演者役柄
大天狗
視聴者役柄
人間の女性
場所
山奥
あらすじ
貴女は故郷に帰るために、山越えを敢行していたが、空腹で力尽き、山の中で行き倒れてしまう。何者かの声で目を覚ますと、そこには山伏の恰好をした美しい青年がいて…?
本編
おい…アンタ、大丈夫か?こんなとこで寝てると風邪ひくぞ?


ここ?山ん中だけど…女一人で寝てたら危ねえぞ?ただでさえ、山賊とか盗賊が通りやすい道なのに…身ぐるみ剥がされる程度じゃ済まねえぞ?


ホントに分かってんのか…?その発言は流石に呑気過ぎるだろ…


(女の腹が鳴る)


まさか…腹空かして行き倒れてたのか?こんなところで…


(懐から包みを取り出す)


ほら…握り飯、やるよ。これで少しは腹を満たせ。


(包みを受け取った女が、中からおにぎりを取り出して食う)


いい食いっぷりだな…何日食ってなかったの?


まじか…三日三晩って、よく生きてたな、アンタ…人間にしちゃ、すげえ生命力…


あ、俺?俺は大天狗。この山を拠点に修行してる。よろしくな。


ん?あぁ、握り飯は気にせず食え。俺は家に帰ったら食うから。


おい…まさか俺にたかる気か?アンタ、思ったより図々しい女だな…


(ため息)


ま、いいよ。ここで死体になられても、後味悪りぃし。ほれ、俺にちゃんと掴まっとけ…よっ!


(その場から飛び立って、自分の棲家へ女を連れて行く)


はい、到着っと……って、大丈夫か?まさか高いとこ苦手だった?


あぁ、そう…そりゃすまんかった。とりあえずそこで横になるか?


……何?甘やかして欲しいって、俺が?


ふーん…アンタも年頃の娘ってわけか。まぁ、それくらいならお安い御用だけど。


(抱き寄せて頭なでなでする)


…人間の女って、ちっちぇんだな。俺の胸に頭、すっぽり埋まるじゃん…


あぁ、それもそうかもな…俺が圧倒的にデカいってのもある。たしかに…


えぇ〜…アンタ、ホントいい性格してるよな。仮にも妖怪で、しかも初対面の俺にそこまでねだるか?普通…


わーったよ…できる限り、褒めてやるから。


…アンタ、三日三晩も物を食わずによく頑張ったな。偉いし、純粋にすげえよ。


そもそも、このご時世に女一人で山越えなんざ、よくやるよ…病気の弟に薬届ける為とはいえさ…


偉いよ…アンタは十分、偉い。ここまで生きてて、ホント偉い。アンタが最高の女だってことは、この俺が保証してやる。


バーカ…何照れてんだよ。褒めて褒めて〜って言ったのはアンタだろ?


ふーん…褒めすぎ?でも、実際そう思ってるしなぁ…アンタもしかして、褒められた経験ない?


へー、そっかそっかぁ…そりゃあ、褒め甲斐もあるってもんだ。ちょっと顔、見せて?


(顔を上げた彼女に顎クイ)


へぇ…近くで見ると、綺麗な顔してんじゃん。俺好みかも。


はは…ホント、褒められ耐性ないのな。可愛い奴…


はいはい…このへんにしといてやるよ。あんまり意地悪しすぎると可哀想だもんな。


てか、今日は泊まっていけば?今から山くだってると、日ぃ暮れて危険だしさ。


あぁ、そうしな。次の日は俺も一緒に山をくだってやるよ。


ん…どういたしまして。今夜はここでゆっくり休んでけ。飯もたらふく食わせてやるから、な?
クレジット
・台本(ゆるボイ!)
【褒め殺し】山奥で行き倒れていたら、美男子の大天狗に拾われた件
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
松平蒼太郎
ライター情報
マツダイラソウタロウ
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