- 敬語
- ホラー
- 清楚
- ヤンデレ
- ファンタジー
- 許嫁
- 和風
公開日2024年05月27日 14:30
更新日2024年05月27日 14:38
文字数
1398文字(約 4分40秒)
推奨音声形式
指定なし
推奨演者性別
女性演者向け
演者人数
1 人
演者役柄
元許嫁の女
視聴者役柄
船頭
場所
川
あらすじ
月明かりの眩しい夜、船頭の男は、向こう岸に渡りたいという一人の女を船に乗せる。どこか見覚えのある彼女の話を聞いているうちに、かつての忌まわしい記憶が呼び起こされて…?
本編
船頭さん…夜分にすみません。あちらの岸まで船を出していただけませんか…?
いえ、ご迷惑なのは重々承知の上なのですが…どうか、お願いします。果たさねばならぬ約束があるのでございます…
はい…許嫁との、その、逢瀬の約束がありまして…お金はお支払いしますので、どうか…
…!ありがとうございます…!お心遣い、感謝致します…!
(船頭に促されるまま船に乗り込む)
今宵は川の流れが緩やかにございますね…月明りもあって、とても風情があります…
えぇ…毎日がこのように穏やかでしたら、世の中も少しは落ち着くと思うのですが…
えぇ、まぁ…今いる場所では、彼と蜜月を過ごすことはできぬと思い、こうして出てきた次第です…人の目があっては、その、彼と添い遂げることはできませんから…
…彼、ですか?そうですね…わたしは昔、とある漁村に住んでおりまして…彼もわたしと同じその村の出身だったんです。
昔から彼は船を漕ぐのが大好きでして…よくわたしを海に連れて行っては、遠く沖の方まで船を出してくれたものです…今となっては懐かしい思い出です。
ですが…そんなある日、彼とわたしは天候を見誤ってしまい、荒れた海の日に船を出してしまいました…そしてわたしは嵐の中、海に投げ出されてしまったのでございます…
…えぇ、そうですね。嵐の海で女が自力で岸まで泳ぎついて生還することなど、到底できません…海に落ちたわたしを彼は引き上げようとすらしませんでした…
(船を漕いでいる船頭の背中に張り付く)
えぇ、仕方ないとは思いますよ?あんなに激しい嵐では、ご自身が助かるので精一杯…わたしを気にかける余裕がないことぐらい、わたしも分かってはいるつもりです…
ですが…やっぱりほんの少しだけ、悔しかったです…どうして最期にわたしと目を合わせてくれなかったんだろう…どうしてわたしの墓にすら、お参りに来てくれなかったんだろうと…ね?
……はい。ようやく思い出していただけましたか?あの日、将来を誓い合った貴方の女です。お久しぶりですね?ふふふ…
(後ろから抱きしめる力が強くなる)
寂しかったです…とーっても、寂しかったですよ?
貴方に逢えなくて、ずっと魂だけがこの世に残り続けて…貴方は過去の罪悪感からか、漁村を出て行ってしまわれましたし…まさかこのような都で、船頭をやっているとは思いもよりませんでした。探すのにとても苦労しました…
はい…♡ ようやく見つけました…♡ わたしだけの、許嫁くん♡
(彼の身体をねっとりと触り出す)
ねぇ…あれから何年経ちました?お身体、昔と比べて、少しふっくらとしてきたのではありませんか?
けど…これぞまさしく、わたしの愛する貴方の身体♡ わたしが貴方を見間違えるはずもありません…このままお持ち帰りしてもよろしいですか?
ふふっ…許してくれだなんて、そんな…わたしはただ、もう一度貴方と添い遂げたいだけですよ?
またあの頃のように、わたしのそばで船を漕いでください…貴方の船を漕ぐ後ろ姿は大好きですから♡
ほら、見えるでしょう…?あれが黄泉の国への入り口…あそこならば、もはや誰にもわたしたちの邪魔はできません。
えぇ。村にいた頃は、人の目があって、逢瀬すらままならなかったですから…今が永遠に二人でいられる、絶好の機会だとは思いませんか?
い・や・で・す♡ ぜーったい、離しません♡
わたしがこの日をどれほど待ちわびたか…死んでなお、貴方を一途に想い続けてきたか…それがわからぬ貴方ではないでしょう?
さぁ、参りましょうか…あの時果たせなかった約束の続き、今ここで果たしましょう…ね?
いえ、ご迷惑なのは重々承知の上なのですが…どうか、お願いします。果たさねばならぬ約束があるのでございます…
はい…許嫁との、その、逢瀬の約束がありまして…お金はお支払いしますので、どうか…
…!ありがとうございます…!お心遣い、感謝致します…!
(船頭に促されるまま船に乗り込む)
今宵は川の流れが緩やかにございますね…月明りもあって、とても風情があります…
えぇ…毎日がこのように穏やかでしたら、世の中も少しは落ち着くと思うのですが…
えぇ、まぁ…今いる場所では、彼と蜜月を過ごすことはできぬと思い、こうして出てきた次第です…人の目があっては、その、彼と添い遂げることはできませんから…
…彼、ですか?そうですね…わたしは昔、とある漁村に住んでおりまして…彼もわたしと同じその村の出身だったんです。
昔から彼は船を漕ぐのが大好きでして…よくわたしを海に連れて行っては、遠く沖の方まで船を出してくれたものです…今となっては懐かしい思い出です。
ですが…そんなある日、彼とわたしは天候を見誤ってしまい、荒れた海の日に船を出してしまいました…そしてわたしは嵐の中、海に投げ出されてしまったのでございます…
…えぇ、そうですね。嵐の海で女が自力で岸まで泳ぎついて生還することなど、到底できません…海に落ちたわたしを彼は引き上げようとすらしませんでした…
(船を漕いでいる船頭の背中に張り付く)
えぇ、仕方ないとは思いますよ?あんなに激しい嵐では、ご自身が助かるので精一杯…わたしを気にかける余裕がないことぐらい、わたしも分かってはいるつもりです…
ですが…やっぱりほんの少しだけ、悔しかったです…どうして最期にわたしと目を合わせてくれなかったんだろう…どうしてわたしの墓にすら、お参りに来てくれなかったんだろうと…ね?
……はい。ようやく思い出していただけましたか?あの日、将来を誓い合った貴方の女です。お久しぶりですね?ふふふ…
(後ろから抱きしめる力が強くなる)
寂しかったです…とーっても、寂しかったですよ?
貴方に逢えなくて、ずっと魂だけがこの世に残り続けて…貴方は過去の罪悪感からか、漁村を出て行ってしまわれましたし…まさかこのような都で、船頭をやっているとは思いもよりませんでした。探すのにとても苦労しました…
はい…♡ ようやく見つけました…♡ わたしだけの、許嫁くん♡
(彼の身体をねっとりと触り出す)
ねぇ…あれから何年経ちました?お身体、昔と比べて、少しふっくらとしてきたのではありませんか?
けど…これぞまさしく、わたしの愛する貴方の身体♡ わたしが貴方を見間違えるはずもありません…このままお持ち帰りしてもよろしいですか?
ふふっ…許してくれだなんて、そんな…わたしはただ、もう一度貴方と添い遂げたいだけですよ?
またあの頃のように、わたしのそばで船を漕いでください…貴方の船を漕ぐ後ろ姿は大好きですから♡
ほら、見えるでしょう…?あれが黄泉の国への入り口…あそこならば、もはや誰にもわたしたちの邪魔はできません。
えぇ。村にいた頃は、人の目があって、逢瀬すらままならなかったですから…今が永遠に二人でいられる、絶好の機会だとは思いませんか?
い・や・で・す♡ ぜーったい、離しません♡
わたしがこの日をどれほど待ちわびたか…死んでなお、貴方を一途に想い続けてきたか…それがわからぬ貴方ではないでしょう?
さぁ、参りましょうか…あの時果たせなかった約束の続き、今ここで果たしましょう…ね?
クレジット
ライター情報
pixivにてフリー台本を投稿しています。
台本の創作は自由にやらせてもらっております。よろしくお願いします。
台本の創作は自由にやらせてもらっております。よろしくお願いします。
有償販売利用の条件
当サイトの利用規約に準ずる
利用実績(最大10件)
松平蒼太郎 の投稿台本(最大10件)