-----（放課後）

えーっと、教室はー…　あ、ここだここだ。
おっ、しかもちょうど居るじゃん。
おーい。迎えにきたぞー。

（逃げようとする主人公(キミ)を捕まえて）
って、どこ行くつもりー？
授業終わったから一緒に帰ろうと思って声かけたんじゃん。
ってちょっとちょっと、置いてかないでよー。

-----（帰り道）

いや、迎えはいらないとは言われたけどさ、そこまで邪険にすることないじゃん。
うん？「噂になると困る」？
小さいことは気にしなくていいの。男なら違うことは違う、ってハッキリ言えるくらいじゃないと。
てかさ、付き合ってるんだから噂されても何の問題もないでしょ？
なんでそう素っ気ないのさー？お姉さんに言ってみなさいな。

「私が人気だから」？「噂になると私の追っかけから恨まれる」？
あのねー、前にも言ったけど、私がキミを好きなのは変えられない事実なの。
だからいい加減に腹くくりなさいって、ふふ。

てかさ、今日キミん家行かせてよ。
えーいいじゃん、明日別に予定ないでしょ。
なに、じゃあ予定入ってるの？私という彼女がいるってのに、友達と予定なんて入れてるの？
入れてないんでしょ？じゃあいいじゃん、決定ねっ。
大丈夫、キミのご両親にはもう許可もらってあるから。
細かいことは気にしなくていーの。


-----（@キミの家）

ふぅー。久々だよね、キミの家に来るのって。
そうそう、それでね、キミの家に来た理由。
これを返そうと思って。ほら、借りてたマンガ。これの続き読みたかったんだよ～。
で、明日は予定ないわけだから、今日は泊って読書会しよ、って話。

なに、お泊りってだけでなに想像したの？やらしー。
顔まで真っ赤じゃん、かわいいなぁ。
そういうのは、あ・と・で・ね？

-----（数時間後）

ん、うぅ…
んーまだ晩ごはん…むにゃむにゃ
（目を覚まして）んー…？あれ、私寝ちゃってた…？
って、もしかして寝顔見られた…！？
「見慣れてるから今更」？ベッドで寝るときの顔とは違うじゃんっ。多分…。
よだれ垂れてない、よね…
むぅー。なに笑ってるのさー、このこのーっ。

うん？晩ごはん？できてる？うん、食べる！
楽しみだなぁ、キミの手料理。

ふぅ、ごちそうさまー。
やっぱりキミが作ってくれた料理は美味しいね。
こりゃ私の花嫁修行もいらないなー。
だって私たちが結婚したらキミが専業主夫確定じゃん、ふふっ。

え、お風呂もわいてるの？
何から何まで至れり尽くせりだねー。
あ、着替えなら大丈夫。今日持ってたおっきなカバンに入れてきてるから。
もちろん、お泊りなんだからそれくらい準備してるよー。
んじゃ、お風呂借りるねー。

-----（キミがお風呂から上がると、彼女は先にベッドでスヤスヤ）
すぅ…すぅ…
（キミがベッドに入る音を聞いて）あらあら、いたいけな少女が寝ているベッドに潜り込んで、何するつもりだったのかなー？
「寝てなかったの」って？そりゃ勿論起きてるよ～。キミが帰ってくるの待ってたもん。
だって今日まだイチャイチャしてないし。ぎゅーもしてないじゃん？

ねぇねぇ、ぎゅーしよ？
あとなでなでも追加ね。
ぎゅーーー。えへへ。すきー。なでなですきー。

ねぇねぇ、この前あげたやつさ、ちゃんとカバンにつけてくれてたんだね。
そう、キーホルダー。
初めてプレゼントで作ったからさ、キミに似合うか不安だったんだけど。
そうそう、キミのイメージカラーをモチーフに作ったの。

…むー。なでなでやめちゃだめー。ふふ。

ん？あぁ、あの色意外だった？
ちゃんとキミに似合ってたから大丈夫だよ。
あったかくて、おとなしくて、でもかっこよくて…。
って、面と向かって言うの、ちょっと恥ずかしいや。
「顔赤い」？う、うるさいなぁ、もう。
こうしてやるんだから。ぎゅーーーっ。ふふっ。

もうそろそろ寝よっか。
うん、じゃあまた明日ね。
おやすみ。

・台本（ゆるボイ！）
押しが強いけど割と無防備な年上彼女
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
のみやま