無事、恋人と結婚することができた貴方は、幼馴染の後輩によって浮気をするかしないかの瀬戸際に立たされていた。二番目でもいいという彼女だが、貴方のことを奪う起満々のようで…？

(彼の家を訪ねる)


あ、先輩先輩！ご結婚、おめでとうございまーす！


いやぁ、おめでたいですね！あの根暗陰キャで有名な先輩がまさか結婚だなんて！いやー、幼馴染としては嬉しい限りですよ！


あはは！根暗陰キャなのは本当のことじゃないですかー！今さらそのことで噛みつきます？もういい大人なんですから！まったくもう！


あ、はい！それじゃ、お二人の愛の巣にお邪魔しまーす！


(家に上がる)


わぁ…！流石に新居なだけあって綺麗ですね〜！これもお嫁さんの財力のおかげですかね？


ふふふ♪ にしても、先輩もいい人捕まえましたよね〜。逆玉の輿ってやつですか？めっちゃ羨ましいです！


へー、そうなんですね。先輩は先輩で、今の仕事を続けると。甲斐性たっぷりじゃないですか。先輩なりの、できる旦那アピール？


あはは…なるほど。学生時代と比べてだいぶ成長しましたね。昔はできない理由をあーだこーだ並べ立てては、卑屈になってたくせに…それもお嫁さんの影響ですか？


…ふーん。それはよかったですね。たった一つの出会いでそこまで変われるなんて、羨ましい限りですよ、えぇ…わたしなんて、ずっと一緒にいても気づいてもらえなかったんですから。


ね、先輩…一瞬だけ、目ェ瞑ってくれます？ホントに一瞬だけでいいですから。


(軽くキス)


ふふっ♪ 隙だらけですよ、せーんぱい♪ 唇、ガラ空きです♪


へ？そんなの知ってますよ？先輩、もう既婚者ですもんね。ていうか、今日はそのお祝いに来たんじゃないですかー。ほら、お祝いの品だってたくさん持って来てますし。


あぁ…今のキスは、ちょっとしたイタズラ心ですね。結婚しててもそんなにアタフタするってことは、先輩の本質自体は学生時代と変わってないってことですよね？まぁ、たかが一回の出会いで何もかもが変わるなら、誰も人生苦労しねえよって話ですしね。


要するにですね…先輩は今でも可愛い後輩に誘惑されて、ドキドキしてしまうような、根暗陰キャってことです。童貞は流石に卒業したんでしょうけど、どうせお嫁さんに全部リードしてもらってるとかですよね？先輩のことなんて全部お見通しですから。


(抱きつく)


ギュー…♡ 先輩、こんなふうにわたしに抱き付かれるのは初めてですよね？動揺も全く隠しきれていませんよ？


…別に？そんな大それた目的なんてありませんよ？ただずっとそばにいた幼馴染を放っておいて、さっさと別の女と結婚した先輩に怒ってるだけです。


違う、そういう意味じゃない…！「お前にもそのうち良い相手が〜」なんて無責任なこと言わないでください…！わたしはずっと先輩のことしか見てなかったっていうのに！


…って、今さら喚いても遅いですよね。なので、考えました。自分の気持ちにケリをつける方法を…


…難しいことじゃないですよ？ただ、先輩にはこれからわたしを二番目の女として愛してもらうだけです。ね？簡単でしょ？


ちょっとなんですか先輩？その「お前、正気か？」と言わんばかりの顔…失礼しちゃいますね。勝手に人を狂人扱いしないでください。


…本気ですよ？わたし、先輩のこと諦めるつもりありませんから。考えてみれば、先輩の隣をポッと出の女に譲る道理なんて、どこにもありませんしね。


あぁ、それはたしかにそうです。先輩の言うとおり、さっさと告白してしまった方がよかったですね。今回のこれは、わたしにとって、人生最大のミスです。


でも…わたしが負けと認めない限り、負けではありませんよ？たとえ結婚していたとしても関係ない。先輩のことはいつか必ず奪い返してみせますので。


えぇ。二番目でもいいっていうのは、そういうことです。今は二番目に甘んじてやる…ただそれだけのことですから。


とりあえず…先輩からもキスして？わたしのことを二番目に愛してるって証明して？


できないとは言わせませんよ？先輩は結婚してるにも関わらず、わたしに唇奪われたんですから…ね？


(キスされる)


…それでいいんです。先輩はわたしの言うことを聞いていればいい…だってもう後戻りはできないですもんね？


じゃ、先輩…わたしは一旦帰りますけど、また会いに来た時はいっぱい歓迎してくださいね？わたし、先輩のことはずーっと見てますから…ふふふっ♪

・台本（ゆるボイ！）
【浮気/嫉妬】幼馴染のヤンデレ後輩は二番目の女に甘んじる
https://x.com/yuru_voi

・台本制作者
松平蒼太郎