放課後、テスト勉強に励む二人。
帰りに寄りたい場所がある、と言われて喫茶店に。
同級生だけど、少し大人っぽいクーデレさん、という設定です。

-----（放課後、図書室に向かう主人公）

やあ。待ってたよ。
じゃあ今日も始めようか。今日は数学ね。

ん、わからないところ？　どれ？
この問題か。
これはこっちの問題と同じで、数式の形は同じものだよ。
こうやって括って、変数で置き換えれば…。ほら、同じでしょ？
うん、また分からないところあったら聞いて？

-----（数時間後）

うーん、今日はこれくらいかな。
だいぶ下校時刻も近づいてきたし、そろそろ帰ろうか。
あ、ねぇ。今日は寄りたいところあるんだけど、いいかな？
時間、大丈夫？　ならよかった。

…ん？　テスト勉強？
そうだね、数学は大丈夫だと思う。
ただ社会がちょっと不安かな…。　まぁ、逆に君は社会得意だし、教えてもらえればできると思う。
私と君がそれぞれ得意な科目が被らない、ってのは、なんだか面白いよね。

とにかくお互い、テストでいい点取らないと。
両親にもそれが君と付き合う条件として課されてるしね。

真面目？　ふふっ、そうかもね。
でも、私にとっては君と一緒に勉強できる時間が楽しいし、
それに将来のことを考えて、今の内に勉強を頑張っておくのは大切かなって思って。
だから条件ではあるけど、あまり重荷には思っていないかな。

君のほうは勉強どう？
…そっか。じゃあ似たもの同士、って感じだね。

ねぇ、腕、組んでもいい…？
今の時間帯なら、もう周りに学生はほとんど居ないし。
「許可は別にいらない」？　まぁ…それはそうなんだけど。
ちょっと恥ずかしいんだ。私みたいなキャラは、恋人といちゃいちゃするのは似合わないでしょ？
「むしろそのほうがギャップがあっていい」？　もう、何言ってるのさ。
…うん。じゃあ腕、組むね。

君と付き合う前はさ。恋愛なんて勉強には邪魔なものだ、って思ってた。
前に告白されて付き合った時は、彼氏に遊びに連れ出されることが多くて。
成績もどんどん落ちて行って。両親に叱られたのもあって、結局別れることになったんだ。

だからしばらくは誰から告白されても、断るようにしてた。
だけど今度は、生まれて初めて私から相手に告白した。そう、君だよ。
君のことを好きになって、だんだん好きが我慢できなくなって。
正直付き合い始めたら、また前みたいに成績も下がる覚悟だったんだ。
だけど、こうやって一緒に勉強できるようになってから、むしろ昔よりも成績が上がって驚いたよ。
君だから、こうして楽しい時間を過ごせてるんだな、って思う。
ホントにありがとう。

そう、今日寄りたかったのはここなの。
喫茶店。私の知り合いが経営しててね。
ときどきお世話になってるの。
さ、中に入りましょ。

いい雰囲気でしょ。
私が前に彼氏と別れた時も、ここで気持ちが落ち着くまで過ごしたの。
うん？　私が失恋で泣くのは意外だった？
そうね、そう思われるかも。
もちろん成績が別れた理由ではあったけれど、私も彼を好きだったのは間違いなかったから。
…ごめんなさい。今は君が居るんだから、こういう話はよくなかったね。

さ、冷めない内にコーヒー、飲みましょ。
砂糖？　私はブラックで飲むのが好きなの。
君は砂糖入れる方なんだ。ふふっ。
ああいや、別に悪気はないんだ。ただちょっとかわいいな、って思っただけ。

美味しい？　そかそか。
そう、あとね。君にプレゼントがあるの。
よかったら、なんだけど。受け取ってくれる？
うん、勿論開けていいよ。

そう、マフラー。
君がしてるそれ、少しほつれが目立って見えたから。
もし気に入ったなら、使ってもらえると嬉しいな。
使ってくれるの？　そっか、時間かけて選んだかいがあったよ。

-----（お店を出て）

うん、今日は喫茶店、付き合ってくれてありがとう。
マフラー、似合ってるよ。　気に入ってくれてよかった。
あっ、ちょっと待って。
マフラーがねじれてるから、ちょっとこっちに顔向けてくれる？

（キス）

ふふっ。顔真っ赤になった。
じゃあ、また明日ね。

・台本（ゆるボイ！）
テスト前の彼女とデート
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のみやま