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魔女とのハロウィンナイト
written by チョンマー
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  • 魔女
  • ハロウィン
公開日2024年10月26日 21:46 更新日2024年10月26日 21:46
文字数
1714文字(約 5分43秒)
推奨音声形式
指定なし
推奨演者性別
女性演者向け
演者人数
1 人
演者役柄
魔女
視聴者役柄
助手
場所
魔女の家
あらすじ
僕は魔女の助手。
とは言っても、薬草を取ったり、調合の手伝いをしているわけではない。

彼女があまりにも生活能力皆無だったので、彼女の代わりに家事を引き受けるのが、助手としての僕の役割なのだ。
そんな魔女と過ごす、ハロウィンの夜。
本編
トリックオアトリート! お菓子くれなきゃ、いたずらするぞ!

なーんだ、お菓子用意してるのか。つまらないな。

お前のいたずらは、どうなるかわかったもんじゃない?
なーに言ってるの。別に大したいたずらなんてしないさ。

ただ、ちょっとしばらくの間、カエルに変身してもらうぐらい……。

冗談だって! そんな後ずさりしないでくれ。ほんとのところは、しばらくカエル声になってもらおうと思ってたくらいだよ。

それでもひどい? 別にいいじゃないか。聞かれるのは私ぐらいだし。

それに、どんな声でも、どんな姿でも。私は助手くんのことが大好きなことに変わらないし。

僕が役に立つ助手だからでしょ、って? 半分はそうだけど、半分は違うよ。

私はね、結構君のことは気に入っているんだ。
生活能力皆無だった私の暮らしは、助手くんが来たことで、大きく変わった。毎日三食のおいしいご飯を用意してくれるし、お世辞にも、人の住めるような部屋じゃなかった私の家を、きれいにしてくれる。洗濯も、お風呂も。本当に感謝しているんだよ?

それなら、いたずらはやめてください……それとこれとは、話が別だよ。
だって、今日は素敵な、ハロウィンナイトなんだから。

まあ、私は魔女だから、本来は、私は追い払われる存在なんだけど。それは置いておくことにしよう。

さて、助手くんの用意したお菓子とやらを頂こうじゃないか。
助手くんのことだから、きっとお菓子の方を用意してくれるだろうって、助手くんのお菓子を楽しみにしてたんだよ。

これは、なんていうお菓子なんだい?

タルトタタン? 初めて聞く名前だね。ひとまず、一口……。
これは……! 口の中にリンゴの風味が広がっていく……しかも、リンゴだけで飽きさせないように、パイ生地からちょっと香るバターが程よいアクセントになってくれて……より、リンゴの甘さを際立たせてくれる!

なあ、助手くん。君は立派なパティシエになれると思うぞ。

お世辞なものか。こんなおいしいお菓子を作れるなんて……。でも、パティシエになったら、この味を独り占めできなくなるのか……それは、嫌だな。

僕が、私のそばを離れるはずがない。嬉しいこと言ってくれるじゃないか。
これは、こちらからも、お返しをしなくてはな。でも、その前に、このタルトタタンを頂こう。

アップルティーまで用意してくれるなんて、何から何まで気が利くな。それじゃ、おいしいお菓子タイムを過ごすことにしよう。


ごちそうさまでした。
ありがとう。本当においしいお菓子だった。

さて、さっきの話に戻るが。こちらからも、お返しをしなくてはな。

なに、せっかくのハロウィンだから。いたずらの代わりということにしてくれ。といっても、お菓子ではないんだが。

うん、似合ってるよ。
それは、アミュレット。要は魔除けのまじないを込めたネックレスさ。

私の魔力をふんだんに込めた魔法石を使っているからね。助手くんに、悪いものは絶対に寄り付かないよ。君に危険なことがあっても、必ずそのアミュレットが守ってくれるはずだ。私が保証する。

そっ、そうか。ぜひ、大切に使ってくれ。

ストレートにお礼を言われると、その、恥ずかしいものだな。

うるさい! それ以上からかうんじゃない!

……だって、もう、私は。助手くんなしじゃ、生きられないから。おいしい食事のない、静かな部屋は、もうたくさんだ。一人になりたくない。
ずっと、側にいてくれなきゃ、いやだよ?

うん、ありがとう。

別に、たまには殊勝な態度を取ったっていいじゃないか!
あっ、また私のことをからかったな!

これは、君からのいたずらとみなす。
それなら、私からも、仕返しが必要だな。


助手くんのアミュレットを作るために、大量の魔力を使ってしまったのでね。
せっかくだ。ここで、魔力補給をすることにしよう。助手くんから……ね。

どうやってって、そりゃ……君が大好きなやつで、だよ。

嫌だ? 男の人は、こういうシチュエーションが好きだって、風の噂で聞いたぞ? まあ、その後の脱力感とかは、仕方がないことと受け入れてくれ。

ああもう。文句は受け付けないぞ。先に仕掛けたのは君からだからな。覚悟しておきたまえ。

ハロウィンの夜はまだまだこれから……うふふっ!

行為に移る前に、これだけは伝えておこうか。
大好きだよ。助手くん。
クレジット
・台本(ゆるボイ!)
魔女とのハロウィンナイト
https://x.com/yuru_voi

・台本制作者
チョンマー
ライター情報
pixivでフリー台本を書いています。
甘々な話も、ちょっとエモいお話も、どっちも好きで書いています。
元々小説畑の人間なので、どこか物語染みてるところがあるかも……。
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