彼女の家に遊びにきたあなた。
出迎えてくれたのは…。

あっ、お兄さんこんにちは～。
初めまして、ですよね？
はい。　いつもお姉ちゃんがお世話になってます。

お姉ちゃんは今買い物に行ってて。
住んでるのは私たちだけなので、代わりに私がお出迎えです。

…ふふっ。やっぱり似てますか？
動揺してるの、バレバレですよ。

さ、どうぞ上がってください。

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飲みもの、何がいいですか？
もう、遠慮しなくていいですよ。　じゃあ…紅茶、淹れますね。

…はい、お待たせしました。
まだお姉ちゃん帰ってこないと思うので、
隣…お邪魔してもいいですか？

ふふっ。　ありがとうございます。

お兄さんのことはお姉ちゃんからよく聞いてて。
写真では見たことあったけど、実際どんな人なのかなぁって。

あっ、そうだ。
お姉ちゃんのどこを好きになったんですか？
顔ですか？　それとも…性格？

へぇ…そうなんだ。
そう言われると、ちょっと嬉しいなぁ…。

なんで私が喜ぶのか？

えーっ、そりゃそうですよ。
だって…妹なんていないもの。

ここまでそっくりな妹、双子だとしてもいないよ…？
キミの動揺した顔が見たくてさ。
ごめんね、今までウソついて…。

あっ…。
どうしてよけるの？　頭、撫でようとしただけだよ…？

まだ…私だって信じられない？
そっかぁ…

じゃあ…証明してあげよっか。
私が正真正銘の、キミの彼女…ってこと。

んー、そうだなぁ…
昨日は夜11時くらいまで通話してたでしょ？
あと先週はデートに行って、ショッピングモール見て回ったり、
二人でアイス半分こしたり。

（耳元で小声で）
今まで何回も手繋いだことあるのに、
あの日繋いだ時も、キミの顔は真っ赤…。

キスする時は…もーっと真っ赤だったよね…？
すーっごくかわいかった…。

まだ証拠…出した方がいい…？

（話し方を戻して）
ふふっ…。
ね、ホントに私でしょ？

ウソついてたのは、ホントにごめんね？
おわびにぎゅー、しよ…？
ほら、おいで…。

ぎゅー…。
すごくドキドキしてるね。　キミの鼓動が伝わってくる…。
よしよし…大丈夫だよ……。

…どう？　落ち着いた…？
そかそか。

ねぇ…私も、キミに甘えてもいい？
ふふっ…また顔、赤くなった。

じゃあ、動かないでね…。

…。

…っ。　あはは…流石にバレちゃった。
ちゃんと、お姉ちゃんのこと見てるんだね。

そう、これコンタクト。
お姉ちゃんって、私より黒目が大きいんだよね。
ここだけ、お姉ちゃんとは違いが大きいから、隠してたの。
やっぱり顔近いとバレちゃうよね…。

デートの話？
もちろん、お姉ちゃんから聞いたの。
お姉ちゃん、お兄さんとのデートが終わってからいっつも惚気話するから。

ううん。お姉ちゃんはこのこと知らないよ。
買い物に行くって知ってたから、お兄さんにいたずらしようかなって。

えへへ…双子とはいえ、そっくりだったでしょ？

（小声で）
髪型も、仕草も。
声も、雰囲気も…。
つけてる香水だって、お姉ちゃんと同じもの。

今日はバレちゃったけど、
次またいつすり替わってるかわかんないよ…？
もしお兄さんが私だって気づかなかったら…どうなっちゃうかな？

（話し方を戻して）
さて、そろそろお姉ちゃん帰ってくるから、
私は退散しよっかな。
じゃあごゆっくり～…ふふっ。

・台本（ゆるボイ！）
姉？　妹？
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・台本制作者
のみやま