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傘を忘れたので妻に迎えをお願いしたら、相合い傘を提案してきて……
written by チョンマー
  • からかい
  • ラブラブ
  • 甘々
  • 相合い傘
公開日2025年06月15日 22:39 更新日2025年06月15日 22:39
文字数
1720文字(約 5分44秒)
推奨音声形式
バイノーラル
推奨演者性別
女性演者向け
演者人数
1 人
演者役柄
視聴者役柄
場所
帰路(雨の中の帰り道)
あらすじ
会社からの帰り道で、傘を忘れていたことに気づいた自分。

家にいるだろう妻に、傘を持ってきてほしいとお願いしたのだが、駅で待っていた彼女の手には、傘が一本しかなくて……
本編
あっ、来た来た。


お仕事お疲れさま。
まったく、あなたは。朝ごはん食べているときに伝えたのに。
「今日、夕方から雨が降るらしいから、傘を忘れないようにしてね」って。

私が家にいたからよかったけれど……いなかったらどうなっていたか。

どうしたの?
何か言いたげだね。


そうだよ。傘は一つだけ。


理由なんて決まっているでしょ。
一緒に入って帰ろ。相合い傘ってやつ。


えー、いいじゃん。
一回やってみたかったんだよ。恋人との相合い傘。
一緒に肩を寄せてさ、たわいもないおしゃべりしたり、ちょっといちゃつきながら、家に帰るの。


ふふっ、そうだね。
こういうの、学生とかがするやつだよね。
もう夫婦にもなった、いい年した大人がすることかって言われたら、言い返すのは難しいかも。

でもさ、いいじゃん。
いい年した大人にだって、たまにはっちゃけたいこともあるし。
それに、憧れだったんだ。そういうことするの。学生の頃には、生憎、そんな機会無かったからさ。

だからお願い。奥さんの夢をかなえると思って。この通り!


ありがとう。お願い事、聞いてくれて。
ふふっ、そうだね。傘を一本しか持ってきてない時点で、もう断りようもなかったか。
それじゃ、私のわがままに付き合って。

それじゃ、一緒に帰ろっか。



へえ、あなたの後輩くん、ついに大きなプロジェクトやり遂げたんだ。すごいじゃん!
それで、ごちそうで、昼ごはんにステーキを大盛でごちそうした……。
えっ、それ、午後の仕事は大丈夫なの。


やっぱり。二人して胃もたれとか。
もう、後輩くんはどうか分からないけれど、あなたはもう若くないんだから。気を付けてよね。

あー、言ったな。
確かに、年齢については、私も同じこと言えるわけだけどさ。奥さんにそういうこと言っちゃうんだ。私がどれだけアンチエイジングに気をつかってるか知ってるくせに。
ほら、見てごらんよ。今でもあのころと変わらない美しさでしょ?


まあ……って! 何その反応。
今でも十分若いでしょうが。


あなた?
そうね……お腹の辺りは、あのころと比べるとちょっとぜい肉が増えたんじゃないかなって。ぷにぷに。


ちょっと、ごめんって。暴れると濡れちゃうよ。
確かに、ぜい肉ができて、すこしぽっちゃりになったけれど。
顔はあのころと変わらない。ずっとかっこいいままだよ。


ふふっ、照れてる照れてる。
こうして隣歩いてると、顔もはっきり見えるね。


なんかさ、普通に店を歩く時に、手を繋いで歩くこともあるけれど、それよりも距離が近い気がする。


あなたもそう思う? ってことは、私だけじゃないんだ。
同じ傘の下、だからかな?

相合い傘、予想していたよりも、かなり楽しいかも。
やっぱり、少し勇気を出してやってよかった。
また、あなたが傘を忘れたときにやってもいい?


嫌だ? えー、いいじゃんかー。
あなたが恥ずかしがり屋なのは知ってるけれどさ、たまには、こうして恋人らしいことやろうよ。


別に周りなんて気にしなくていいじゃん。
いい年した大人かどうかなんて、そこまで見てないし。

傘の中にいるのは、私たちだけ、だよ?


あはは、ちょっと気分が高まりすぎて、恥ずかしいこと言っちゃった。
あなたも、顔真っ赤だね。


もうすぐで、家に着いちゃうね。通勤に便利だからって、駅近の家を選んだけれど、相合い傘の時間が短いのは、少し残念。

今日は、ありがとうね。私のわがままに付き合ってもらって。
大人でも、こんな風に相合い傘しながら、たわいもないことしたり、イチャイチャしたりできて、本当に良かった。

大好きよ、あなた。

ねえ……してもいい?
大丈夫。今は周りには誰もいないから。

んっ (キス)


さあ、家に着いたら、夕食の支度するから。あなたは着替えをして待ってて。
あっ、もうお腹は大丈夫?


そっか、それならよかった。
それなら、張り切って作るとしますか。


何?
ぽっちゃりになったのは、君のご飯が美味しいせいだって?

ふふっ、嬉しいこといってくれちゃって。そんなこと言われても、おかず一品増やすことしかしないからね。
もっと、ぽっちゃりになっちゃうね。

大丈夫。
どんな体型になっても、顔が変わっても。あなたのことは大好きだよ。


同じ気持ち?
ふふっ、嬉しい。

どんな顔になっても。たまに子どもっぽいことしても。
ずっと、わたしのこと、大好きでいてね。
クレジット
・台本(ゆるボイ!)
傘を忘れたので妻に迎えをお願いしたら、相合い傘を提案してきて……
https://x.com/yuru_voi

・台本制作者
チョンマー
ライター情報
pixivでフリー台本を書いています。
甘々な話も、ちょっとエモいお話も、どっちも好きで書いています。
元々小説畑の人間なので、どこか物語染みてるところがあるかも……。
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