気弱な女社長にバリキャリ営業ウーマンが真剣に告白します

（軽い口調で）
こんにちは、社長！
いつもお世話になっております

「また来たのか」って、ふふっ
また来ちゃいました

今日は社長に会いに来たんです
ほら、今日は少し余裕があるってこの間言っておられたでしょう？

美味しいコーヒーを淹れてきたんです
社長の好きな、酸味が少なめのやつ
黒糖とミルクも一緒に持って来ましたよ
お好きでしたよね

（コーヒーをカップに注ぐ音）

ほらー、座って座って！
人の社長室でって、細かいことは気にしちゃダメですよ
社長と私との仲じゃないですか
いつも「しょうがないなぁ」って笑って許してくれるでしょ？

ほら！やっぱり！
社長サン優しいなぁ


美味しい？良かった
それなりに付き合いが長いですからね
社長の好みくらい知ってますよ


今日ですか？
この間の新商品の話じゃないかって？
まあ、それはおいおいで…
営業としては失格ですけど、笑って許してください
（軽く笑う）


（真摯な声で）
ただ社長に会いたかったから
本当にそれだけです

（からかうように笑いながら）
戸惑ってらっしゃいます？

（真剣な声で）
ほっぺが赤くなってる
可愛いですね

こういう事を言っても、社長は決して気持ち悪いって顔をされませんね

同性カップルの話題にも、決して嫌な顔をされなかった…

「それに抵抗がある訳ではない」…ですか
良いですね


（重くなりすぎないように軽い口調にしようとしている雰囲気で）
私と付き合ってみません？

「どうして…」って、分からないですか？
それとも分からないフリをしていらっしゃいますか？

「ナンパみたい」？
それは心外ですね
そんな軽いものじゃないですよ
私は本気で社長を口説いてるんですけど？

そのままの意味ですよ
貴女に本気の恋をしている

「いつから？」って…
ほとんど一目惚れですよ
それからずっと思い続けています

「ずっと」はずっとですよ

「具体的に？」
うーん…そうですね、前任者から引き継ぎを受けてからですから、かれこれ5年になりますか…

「そんなに？」って、だから言ったじゃないですか。一目惚れだって


（ここからシリアスに）
ふー（深呼吸）
恋人を作る気なんてなかったんですよ
人間関係で面倒くさいことは苦手ですから

でも社長、貴女に出逢ってしまった
どうしても欲しくて、受け入れて欲しくて…
ちょっとずつ貴女の心の隙間に入れるように、営業という立場も利用してきました

「仕事のためだと思っていた」？
もちろん仕事ですから営業もきっちりやってきましたよ
社長との繋がりがなくなったら会えなくなりますし。それに、真面目な貴女に好かれたいという下心もありました


そちらに行ってもいいですか？
（ゆっくり目の足音）

嫌なら言ってください
（抱きしめる）

「ドキドキしてる」って？
人生で一番緊張してますよ

何が可笑しいんです？

「緊張する人には見えない」って…
あのね…
（リップ音）

………っ！？？？
社長？

「顔が真っ赤になってる」って、社長もですよ

そういうことで良いんですか？

あーもう可愛いなぁ

ちゃんと告白させてください

好きです
ずっと貴女だけ見つめてきました
私と恋人として、付き合っていただけますか？

・台本（ゆるボイ！）
女社長とバリキャリ営業
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
凛