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あんま変わらんなぁ。一緒に勉強せん?
  • 学校/学園
  • 同級生
公開日2021年06月05日 18:00 更新日2021年06月05日 18:00
文字数
1905文字(約 6分21秒)
推奨音声形式
指定なし
推奨演者性別
女性演者向け
演者人数
1 人
演者役柄
指定なし
視聴者役柄
指定なし
場所
指定なし
あらすじ
【同じクラスの女子に、慰められたい方。】
テストで低い点を取って、落ち込んでる君に話しかける、同じクラスの勉強できる系女の子。普段そんなに話したことはないが、その相手の男の子は、今回のテストの結果にショックを見せている様子で。
本編
ねぇねぇ。
テスト、どうだった?

(相手がテスト結果を見せてくれる)

あんま変わらんなぁ。一緒に勉強せん?

今日、放課後図書館でしよう?

(放課後のチャイム)
やっほ。

私さ、先生にノート持っていくように頼まれちゃったからさ、先に図書館行ってて?


(図書館にて。)
えっと......いた。

(男の子に気づいて後ろから肩を叩く)
よっ!

勉強してるんだ?今どんな感じ?
......あー。ここ難しかったよね。
今回のテストの範囲ね。
これはね、こうやって......こうやって......。

こうすれば、解ける。

......どうしたの?

(相手の話を聞いてあげる。)
うん、うん。
....うん。
.....今回のテスト、勉強してたのに全然結果出なかったってこと?

そりゃあ仕方ないもん、結構難しかったし。
それに私、君が一生懸命今回のテストのために勉強してたの、知ってるよ?

私、君の斜め後ろの席でしょ?
君が頑張ってるの、いつも近くで見てた。

......見てたのって......見てたよ。
なんか気合入ってるみたいだったし。

......なるほどね。
そりゃあ気合入るよね。(笑)

(落ち込んでる男の子の背中を叩く)
そんなに落ち込まないの、らしくないぞ?
また次に向けて、頑張るんだろ?

....ほんと君って頑張り屋さんだよね。
なんていうか、プレッシャーまみれというか、
自分で決めたことは全力でそれを成し遂げようとするところとか。

私はね、君のそういうところ、すごいなぁって思うし、尊敬してるよ?
私にはさ、なかなかそういうことできないからさ。
自分の持っていない何かを持ってる人って、すごく尊敬する。

もし私が今またここで、
そんなに無理しないで頑張んなくてもいいんだよって言っても、
君、聞かないんでしょ?

はいはい、なんて言って。
私の言葉を聞いてくれたふりをして、
また一人で馬鹿みたいに頑張っちゃうんでしょ。

分かってるんだから。
君はそういう人。
同じクラスになって、学んだ。

......え? 友達と点数張り合ってたのに、それも負けたって?
ああ、あの君と一番仲のいいあの人ね。
そうなんだ。

( 相手「やっぱ俺ってだめなのかなぁ」 )
....いやいや、
そんなこと言わないでよ。
自分なんて、ダメなんだって。
全然だめなんかじゃないでしょ(笑)
なにらしくないこと言ってんのよ。

こんなに努力して、しかも今ちゃんと復習もしてる君が
言うような言葉じゃないよ、それ。
テスト終わって、大体の人はみんな、
復習なんてせずにさっさと遊びに行っちゃうんだからね。
こうやって努力してんのは君だけ。

誰も見てなかったとしても、私だけは知ってるから。
ちゃんと見てるからね。
言ったでしょ?
私あなたのこと尊敬してるって。

....あ。
そういえば、今日の今まで全然話したことなかったよね。(笑)
こんなに話すの、今日が初めてだね。(笑)
君、いつも、他人には興味ありませんよみたいな雰囲気出してるから、
私も話したいと思ってたけど、
話しかけられなくて。

.....もしかして、私に話しかけられるの、ちょっと不快だった?
.....そんなことない? よかった。(笑)
それだけ聞けて安心した。

( 相手「そんな雰囲気出してる?」 )
....そう、なんか人を寄せ付けない雰囲気。
....うーん。 まぁ、割とね。
私はそういう風に見えたけど、ほかの人はどうなんだろ。


全然話したことない私なんかから、尊敬してるよ、なんて言われても
気持ち悪いだけだよね。(笑)
ごめんごめん。

君は私のことなんて、今日の今まで認知してなかったと思うけどね。
.....え?
そんなことない?
そっか、よかった。 嬉しい。

ねぇ、いつも思ってたんだけどさ、君って大きな背中してるよねぇ。
まぁ、男の子なんだから当たり前か。
なんか頼りたくなっちゃって、
私好きだな、そういうの。

小さい頃さ、小学1年生の時に、
小学6年生のお兄さんお姉さんと手をつないで式に出るとか、
遠足行くみたいなイベント、きっとどこの小学校にでもあるでしょ?
あのときの安心感というか、
いいなっていう感情に似てるというか.....。
後ろから見る背中も、繋ぐ手も、大きくて、頼りになって。
でもどこか一生懸命で.....。
ちゃんと、守ろうってしてくれてるのが嬉しかったなあ。

その時の印象と感情が、ずっと私の中で強く残ってて、
だから背中の大きな人とか、手とか
背中じゃなくても、どこか安心感を持ってる人。
そういう人がとにかく好き。
一生懸命な人はもっと好き。


ねぇ、勉強終わったらさ、
帰りアイス買って食べながら帰らない?
......え?一緒に帰るでしょ?

あ、でも、私君の家の方向知らないから、逆とかだったら無理だけど....。

......だって、ほら、
女の子に一人で歩かせると、親とか先生に、
ぶーぶー言われるかもしれないじゃん......。
私も君も。
私もそういうの、めんどいから
今回だけ、ね?
お願い。

( 相手「....分かった。」 )
......いいの??
あー、よかった!
....ん?
なんでもなーい!(笑)

じゃあ、残り頑張っちゃおうか。

(END)
クレジット
・台本(ゆるボイ!)
あんま変わらんなぁ。一緒に勉強せん?
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
つぶらなブドウ
ライター情報
 シチュエーションものを主に、全年齢からR-18作品まで。
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 台本、声劇台本、一人芝居、シチュエーションボイス等へ。
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