ハロウィン当日の夜
仮装をした彼女が家で「トリック・オア・トリート」といってきた。
お菓子の準備を忘れていた為、どんなイタズラをするのか尋ねてみたが・・・

(彼女と向かい合っている状況)

トリック・オア・トリート！
お菓子をくれなきゃ君にイタズラしちゃうぞー。

え？
どんなイタズラをするつもりだって？
うーん・・・？
考えてなかったよ。
あ、こんなこと聞いてくるってことはさてはお菓子準備してないなー。
目を逸らすってことはやっぱりそうなんだね。

お菓子楽しみにしてたのになー
いつも食べてるだろって？
分かってないなー
ハロウィンのお菓子といつも食べてるお菓子だと食べてる時の気持ちが違うんだよ。
いつもはこんなに食べたら太っちゃうなーと思いながら食べてるけど、
ハロウィンで貰ったお菓子はね、そんなこと気にしないで食べれるの。
・・・何かな、その目は？

と・に・か・く、今大事なのは君がお菓子を持っていないこと！
そして、私は君にイタズラが出来る！
分かった？
分かったならよろしい。

それでね？
イタズラなんだけど、そこにある耳かき棒を使ってやろうと思うの。
耳かき棒で何をするのかって？
耳かき棒なんだから、もちろん耳かきをするけど？
あ、耳かきじゃイタズラにならないと思ってるでしょ？
そりゃ、今の私は仮装してていつもより可愛いだろうし、そんな可愛い私の耳かきを君がむしろご褒美だと思うのは仕方ないけどね？
そこまでは思ってない？
あーそういうことを言っちゃうんだー。
これはイタズラ、で分からせる必要があるみたいだね。

とりあえず、耳かきするためにソファーにでも座ろうか。

(ソファーに座る音)

(ここから彼女は聞き手の右側に移動)

じゃあ、座ったことだし今から耳かきを始めるね。
え？
座ったままするのかって？
もしかして、膝枕してもらえるとでも思った？
膝枕なんてしてあげるわけないじゃん。
だってこれは、イタズラなんだよ？
君は座ったまま耳かきを受けるの。
動いたりしたら駄目だよ？
危ないから。

(右耳に指を突っ込む音)

いきなり指を耳に突っ込まれてびっくりしちゃった？
言ったでしょ？
これは、イタズラだって。
普通の耳かきなわけないよね？

(右耳に息を吹きかける)

フフフ、震えちゃって可愛いなぁ。

(右耳に息を吹きかける)

早く耳かきしてくれって？
今はイタズラ中だよ。
君の要望を聞いたらイタズラじゃないよね？
だから、耳かきはまだ先だよ。

(右の耳かき開始)

まだ先って言ってたのにいきなり耳かきが始まって驚いた？
イタズラなんだから君が驚くことをするのは当たり前でしょ。
だから、もっと驚いている顔を私に見せて？
何？
言い方がSっぽい？
そうかなー？
私はいつも通りの言ってるつもりなんだけどなー。
で・も、そもそも君がお菓子を持っていなかったのが悪いんだから我慢しないと駄目だよ。

ねぇ、座ったまま耳かきされるってどんな感じ？
ちょっと怖かったりする？
あ、やっぱり少し怖いんだね。
だからってやめたりしないけど。
大丈夫だよー。
痛くしないように浅めのところしかやらないから。
私もこの体制だと奥あんまり見えないしね。

今更だけど耳かきってイタズラになってる？
最初は驚いてたからちゃんとイタズラ出来てると思っていたけど
少ししたら君も慣れてきたみたいで気持ちいい顔してきてるから・・・。
あー。
やっぱり、慣れてきたら普通に気持ちいいんだね。
うーん、どうしようか？
このまま耳かきしてもいいんだけど、あくまでこれは『イタズラ』だから君へのご褒美みたいになってる現状はよくないからやめても・・・
え、やめてほしくないって？
やっぱりこれイタズラになってないよね・・・
だって、イタズラって本当は嫌がられるものだもん。
それなのに君はこの状況を全然嫌がってない。
それどころかむしろ進んで受けたいとすら思ってる。
・・・来年からはちゃんとイタズラグッズを買うことにしようかな。

(右の耳かき終了)

はい。
もう耳かき終わり。
左耳の耳かき？
しないよ？
だって耳かきじゃ、イタズラにならないんだもん。
イタズラになってた？
いや、耳かき中の君の顔見てたらなってないのは一目瞭然・・・

(聞き手言い訳中)

・・・アハハ、必死すぎだよー。
そんなにしてほしいの？
耳かき。
しょうがない。
今日だけは君の必死さに免じて耳かきをイタズラとして扱ってあげる。
じゃあ、左耳の耳かきしてあげるから場所変わろ？

(ここから彼女は聞き手の左側に移動)

さっきと同じようにまずは耳に指を突っ込むね？

(左耳に息を吹きかける)

フフフ、やっぱり少しはイタズラっぽく君を驚かせないとね。

(左耳に息を吹きかける)

くすぐったい？
じゃあ、そのくすぐったさを取るために

(左耳に指を突っ込む音)

どう？
くすぐったいの取れた？
まだあるの？
なるほどー。
じゃあ、ここからは耳かき棒でかいてあげる。

(左の耳かき開始)

こっちもあんまり奥の方はやらないからね。
でも、いっぱい耳の中かいてあげるから
気持ちよくなってね？

目的が変わってないかって？
いいんだよ。
さっきも言ったけど今日だけは、耳かきはイタズラなんだから。
さーて、どこが気持ちよくなれる場所かなー。
ここ？
それともここ？
やっぱりこっち？
アハハ、どこかいても気持ちよさそうにしてるね。

ビクッとする時があるけどそれも気持ちいい証拠でいいんだよね？
耳の中って普段は人に触られることないから敏感になってるんだね。
その敏感なところをいじられてビクビクする君を見ていると虐めたくなってくるよ。
右耳やってた時はやめてほしくないって言ってたし心置きなく虐められるしね。
悪い顔してる？
違うよー。
こ・れ・は、君にイタズラ、したい時の顔だよ。
なんたって今日の耳かきはお菓子を用意しなかった君へのイタズラなんだから。

・・・本当はね。
こうして君と楽しく過ごせるならお菓子があろうがなかろうが別にどっちでも良かったんだ。
まぁ、あるに越したことはないけどね？

さーて、左の耳かきもそろそろ終わりかな？
最期にやってほしいところとかある？

(左の耳かき終了)

耳に息を吹いてほしい？
うん、それぐらいならいいよ。

(左耳にちょっと長めに息を吹きかける)

フフフ、ビクッてしてたね。
じゃあ、これでイタズラは終わりー
後はゆっくり過ごそっか。
ん？
言いたいことがある？
トリック・オア・トリート？


・・・・・・私の耳かきする？

・台本（ゆるボイ！）
耳かきはイタズラに入りますか？
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
トラクベルク