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奴隷の少女を拾って召使いにしたら、究極の二択を迫られた
written by 松平蒼太郎
  • 告白
  • 嫉妬
  • 添い寝
  • シリアス
  • 少女
  • ヤンデレ
  • 召使い
  • メンヘラ
公開日2021年11月07日 19:49 更新日2021年11月07日 21:24
文字数
2553文字(約 8分31秒)
推奨音声形式
指定なし
推奨演者性別
女性演者向け
演者人数
1 人
演者役柄
奴隷/召使い
視聴者役柄
貴族
場所
自宅
本編
こんなところにあたしを連れてきて何させるつもり?

ご奉仕でもすればいい?男の人が好きそうなやつ…

あたし、奴隷だからそういうのあんまりわかんないよ?

そういうことじゃない?なら何…?

貴族の男が奴隷の女にさせることなんて、それくらいしかないでしょ。

え…あたしがあなたの召使いに…?役に立たないと思うけど…

そう…わかった。貴族様からの命令だっていうなら従う。

どうせ奴隷のあたしに拒否権なんてないから…

これからよろしくお願いします、ご主人様…



ご主人様、お茶をお持ちしました。どうぞ…

紅茶の淹れ方が上手くなった?

そう…ありがとうございます…

え…敬語は外してもいい?急にどうしたn……ですか?

わ、笑わないでください…

これでも頑張ってるんですから…

命令?わかりましt……ううん、わかった。

命令なら従う。これからはこんな感じで喋る。

うん…こっちの方が喋りやすい。正直助かる。

それじゃ、あたし、まだ仕事が残ってるから…

ん……ご主人も仕事、頑張って。



あっ、ご主人…起きた?

あ、うん……寝てたから毛布かけようとしただけ…

そのままだと風邪ひいちゃうかもしれないし…

って、なんで頭撫でるの……

子ども扱いされてるみたいでなんか悔しい…

ん……どういたしまして。

ご主人、明日も朝早いんでしょ?

早くベッドで寝た方がいいよ。

あたし?仕事は終わったけど…

うん、風呂も入った……それがどうしたの?

それは…命令?

わかった…命令なら従う。

別に嫌じゃない。多分…

じゃあ、失礼します。よいしょっと…

ねぇ、理由聞いてもいい?

なんで一緒に寝ようなんて言い出したの?

なんとなく?ご主人の考えてること、よく分からない…

あたしは……少なくとも悪い気分じゃない。

今は胸のあたりがポカポカする…そんな感じ。

それにしても、ご主人って変……

奴隷と同じ床(とこ)につく貴族なんて聞いたことがない。

え……可愛い?あたしが?

そんなこと言われたの、初めて…

うん…嬉しい、のかな?

初めてだからわかんないけど…たぶんそうだと思う。

ごめん、ご主人。話しすぎた。もうそろそろ眠いよね。

うん…おやすみなさい。また明日…



ッッ、ご主人…⁉︎なんでこんなところに…⁉︎

あたしのことはいいから…早く逃げてよ…

ヘマをして捕まったあたしが悪いんだから…

こんな役立たずの奴隷なんかさっさと見捨ててよ…

大切な、家族……あたしが…?だから絶対助けるって…

わかった…ご主人のこと、信じて待ってる。

あたしの命、ご主人に預けるから。よろしくね…



ご主人…その、迷惑かけてごめん。

え…?違うって何が…

そっか、お礼か……

ありがとう、ご主人。あたしのこと、助けてくれて。

そうだったんだ…アイツら、ご主人に金品を要求するためにあたしのことを…

あたしなんて攫っても無駄だって考えなかったのかな…

だって奴隷だし…ご主人があたしを見捨てることだって、可能性としてはふつうにあり得たのに…

卑下してるつもりはないけど…あたしが奴隷だってのは事実だし…

あ、そうか……元奴隷、だよね、あたし…

今はご主人の召使い…うん、そうだった。

ねぇ、ご主人。あたし、頑張る。

元奴隷だけど、ご主人の召使いだって胸を張って言えるように頑張るから。

うん…ご主人こそ無理しないでね。

ご主人が傷ついたりしんどい様子なのを見るのは、あたしも嫌だから…

うん、お互い様。お互い自分を大切にするってことで。



おかえり、ご主人。

…?どうしたの?緊張した顔して…

え……婚約?なにそれ、どういうこと?

そ、そうなんだ…難しいことはよくわかんないけど、要するに家と家との付き合いで…

え……あたしがご主人とその人の子どもに…?

召使いを養子にするなんて聞いたこともないけど…

その人は優しいから大丈夫だって…それは知らないけど…

それよりもなんていうか…モヤモヤする。

何が気に入らないのかわかんないけど、なんかモヤモヤして気持ち悪い。

ごめん、ご主人。あたし、ご主人の提案は素直に受け入れられそうにない。

仕事戻るから。それじゃあね。



(婚約…つまりご主人にお嫁さんが…)

(ご主人は優しいから、きっとお嫁さんに尽くすはず…)

(そうなったら、あたしのことは今までよりあまり見てくれなくなる…)

(当然、だよね…あたしは所詮、元奴隷の召使い。)

(どっちを大切にするかなんて、言うまでもない。)

(嫌だ…そんなの嫌だ!)

(ご主人が知らない女のモノになるなんて嫌だ!そんなの耐えられない!)

(けどご主人のあの口ぶりだと、結婚する事はほぼ決まってる…あたしはどうしたら…)

(…ご主人に選んでもらうしかない。あたしかその女、どちらかを…)



ご主人、入るよ。

うん、ちょっとね。ご主人に言いたいことがあって…

そう、例の養子になるかって話。

あたしは二人の養子にはならない。絶対に。

ううん、ご主人だけの子どもならともかく、知らない女の子どもになるなんて嫌だ。

優しい人だからって……それ、ご主人に対しての話でしょ?あたしに対して優しいとは限らないじゃん。

それにそのことはそんな重要じゃない。

重要なのは…ご主人があたしとその女、どっちを選ぶかってこと。

何するんだって…ご主人、あたしを選んで。

じゃないと今ご主人に握らせてるこれ、あたしの心臓を貫くことになるよ。

そう、そのまさか。

婚約を破棄してあたしと一緒にいてくれるって言うなら、今すぐあたしを抱いて。

けどその女と結婚することを選ぶなら…このままグサッとやって。

ご主人が他の女のモノになるくらいなら、ここで死んだ方がマシ。

あたし、そんなに強い人間じゃないから。

あたしを選ばないって決断を下すなら…せめて最期だけはご主人の手で終わらせて欲しい。お願い。

ダメ。どっちも選ぶなんて許さない。

そんなのあたしが納得しない。

…やっぱり伝わってなかったよね。だったら今言う。

あたし、ご主人のことが好き。

ご主人のこと、女として愛してるし、ちゃんと男として見てる。

ご主人はモノでしかなかったあたしを人として扱ってくれた。一人の女の子として見てくれた。

こんなの、惚れるなって方が無理だよ…

わかってる。ご主人があたしのことを異性として意識してないことぐらい。

歳もふたまわりくらい離れてるし、それは仕方ないと思う。

けどしょうがないじゃん…好きになっちゃったんだから…

お願い、ご主人…あたしを選ぶか、殺すかして。

ご主人が他の女を愛してる状態なんて耐えられない。

ごめんね、苦しい思いさせて。

けどあたしにはこうすることしかできないから…

覚悟はできてる。ご主人のモノになる覚悟も、ご主人の手で終わらせられる覚悟も、両方。

あとはご主人が選ぶだけ。

ねぇ、ご主人…あたしとその女、どっちを選ぶの?
クレジット
・台本(ゆるボイ!)
奴隷の少女を拾って召使いにしたら、究極の二択を迫られた
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
松平蒼太郎
ライター情報
マツダイラソウタロウ
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