1
東京にお嫁に行った幼馴染(元カノ)と再会したら…
written by 宝篋印 左京
  • ヤンデレ
  • 未亡人
  • 幼なじみ
  • 告白
公開日2022年01月10日 03:31 更新日2022年01月10日 03:31
文字数
1379文字(約 4分36秒)
推奨音声形式
指定なし
推奨演者性別
指定なし
演者人数
1 人
演者役柄
指定なし
視聴者役柄
指定なし
場所
指定なし
本編
ごめんね。私、東京に行くことになった。
……結婚するんだ。
付き合い始めたこの一年、すごく楽しかったよ。
私にはもったいないくらい幸せだった。
君の事嫌いになったわけじゃないの。今でも好き…
でも決まっちゃったことなの。
結婚する人、ウチと縁のある資産家でね、30歳も年上なんだ…
でもお金は山ほどあるから生活には一生困らないし、ウチにも援助してくれるって。
学校も辞めなきゃだし、後継ぎもいないから……学校行ってる暇なんてないよね…
でもそれが私にとって一番の「幸せ」なんだって。
お父さん、仕事クビになって一気に貧しくなっちゃったんだよね。
私がお嫁に行けばウチも裕福になるし。
だから私、幸せになるね。
さよなら。大好きだったよ。



そっか。あれから8年になるんだ。久しぶり…だね。最後に会った時、私たちまだ高校生になったばかりだったね。

あの頃はいつも一緒にいたね。まぁ、当たり前か。付き合ってたわけだし。

幼馴染だった関係からいきなり恋人同士になって戸惑うこともあったけど、それでも毎日が楽しかった。

毎日が輝いてた。朝起きて、君に会えるのが楽しみで、嬉しくて仕方がなかった。

小学校一年生の時、君が隣の席だったよね。あの頃の君は可愛かったなぁ…今じゃこんなイケメンお兄さんになっちゃって。

あの頃から私、君の事好きだったんだ。

君は気づいてなかったと思うけど、毎日心臓がドッキドキで大変だったんだよ?懐かしいなぁ…

二人で日が暮れるまで遊んだし、お風呂も一緒に入った。一緒に寝たりもしたね。

…どうしたの?そんな浮かない顔して。

そうだよね…怒ってるよね。私が結婚した事。

高校一年生の、恋人になってちょうど一年くらいの時だったよね。

ごめん…君と付き合う前から縁談の話が決まっててさ、君と一緒になれればそんな話なくなるだろうって思ってた。

でも、そんな抵抗無駄だった。結局私は君との仲を引き裂かれて30歳も年上のおじさんのところへお嫁に行かされた。

おじさん…主人はかなりのお金持ちで、欲しいものはなんでも買い与えてくれたし、私を綺麗に着飾ってくれて、資産家の妻として恥ずかしくないようにしてくれた。

結果、私は巨万の富を手に入れた。今じゃ上場企業の女社長。

でも私は君の事が忘れられなかった。

どれだけ愛されても、尽くされても君の事が忘れられなかった。

彼の腕に抱かれても、毎晩ベッドで抱かれながらも、ずっと君の事ばかり考えてた。

でもね、私は君じゃなきゃダメみたい。

ねぇ、一緒に来ない?

あの人はどうしたかって?

…死んだよ。

二年前だったかな。心不全で。

結果として私は夫の財産をすべて受け継いだ未亡人。

子供はいなかったし、愛人なんてみんな切り捨てたから私がすべて受け継いだの。

生涯私が愛するのは君だけなの。

あの人が死んでから、私はあらゆる手を使って君の事を探したんだよ?

結果として二年もかかっちゃったけど、ずっと君の事ばかり考えてた。

知らない街にいるんだもん。

ねえ、一緒に行こ?

嫌?

どうして…?

違うの!私は君を捨てたわけじゃないの!仕方なかったの…

私ね、あの人の事なんてこれっぽっちも愛してなかったんだよ?

心配しないで。いくら抱かれようとも貞操だけは守り続けたから。

初めては君とが良いって、ずっと思ってた。

あの人ね…実は私が殺したんだ。

君と過ごす為の盤石な基盤が築けたから、もういらなかった。

邪魔な愛人たちもみんな。

だから心配しないで?

私と来て。
クレジット
・台本(ゆるボイ!)
東京にお嫁に行った幼馴染(元カノ)と再会したら…
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
宝篋印 左京
ライター情報
ほうきょういん さきょう
有償販売利用の条件
当サイトの利用規約に準ずる
利用実績(最大10件)
宝篋印 左京 の投稿台本(最大10件)