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何が何でも天帝の夫にしたい大天使に監禁された〜勤勉のラジエル編〜
written by 松平蒼太郎
  • ファンタジー
  • 監禁
  • 人外 / モンスター
  • ヤンデレ
  • ボーイッシュ
  • ボクっ娘
  • 救出
  • 天使
  • 賢臣
公開日2022年02月21日 02:29 更新日2022年02月21日 02:33
文字数
1234文字(約 4分7秒)
推奨音声形式
指定なし
推奨演者性別
女性演者向け
演者人数
1 人
演者役柄
天使
視聴者役柄
人間
場所
地獄→天界
本編
やっぱりここにいた。

迎えに来たよ、殿下(でんか)。

え?あぁ、そういえば僕らは初対面だったね。

僕としたことがうっかりしてたよ。すまない。

僕はラジエル。

七つの美徳の一つ「勤勉」を司る天使だよ。よろしくね。

さ、時間もないし、おしゃべりは後にしよう。

まずはここを出るよ。

今拘束を解くからね……はい、とれた。

悪魔たちに勘付かれる前に行こう……こっちだ。



ん?どうかした?

あぁ、殿下の居場所?そんなのすぐに分かるよ。

僕は天地のあらゆる秘密を知り尽くしているからね。

この『ラジエルの書』にその全てが記されている。

当然、君の居場所もね。

うん、そうだよ。

この時間帯にこのルートを通っていけば、会敵(かいてき)することなく、殿下を無事に連れ出せるというわけだ。

ははっ、そんな大したものじゃないけどね。

僕は知ってることを知ってるだけ。

それ以上でもそれ以下でもない。

そんなことより…ほら、見えてきた。地上への出口。

僕に捕まって…天界まで一気に飛ぶよ。



お疲れ様。無事に戻って来れてよかった。

うん、これで心置きなく悪魔たちを討伐できる。

疲れただろう?殿下はここでゆっくり休んで。

え?気になってることが二つ?

うん、なに?なんでも言ってごらん。

殿下呼びの理由?そんなの当然じゃないか。

君は天帝陛下のお婿さんなんだから。

尊称で殿下と呼ぶのはむしろ当たり前だろう?

うん。君は陛下と結婚するんだ。おめでとう。

で、もう一つは何?

気づいた?流石だね、殿下。

殿下の言うとおり、ここには陛下直々に施した強力な結界が存在する。

もちろん、殿下を戦いに行かせないようにするためさ。

「今回ばかりは彼を一歩も外に出さないで」っていう陛下の言伝(ことづて)を預かってるよ。

そ。しばらくは僕の見張り付きだけど、我慢してね。

暇なら何かして遊ぶ?

あ、それとも勉強しよっか?

僕は何でも知ってるから、君の講師役は務められると思う。

うん、そうだ。勉強がいい。

これから陛下の旦那様となられるわけだし、まずは帝王学から…

ん?何を言ってるのかな?

僕の話、聞いてなかった?

君は天帝陛下の旦那様で、大切な御身だから、ここからは出さないって言ってるんだよ?

戦いに行くなんてもってのほか。

君が傷つくようなことは絶対させないっていうのが、陛下のご意志なんだ。

陛下は君を心から愛しているからね。

君は殿下として、この宮殿で一生過ごしてもらうよ。

…君にしてはずいぶん物分かりのいい返事だね。

僕を油断させて逃げ出そうとでも考えているのかな?

ふふっ、無駄だよ。

君のことは全て知り尽くしている。

君がどんな策を巡らそうが、僕には通用しない。

言ったろ?天地のあらゆる秘密を知り尽くしてるって。

君のことも当然、その中に含まれている。

君が僕を出し抜ける道理はないんだよ。

バカなこと考えてないで、ほら、早速勉強を始めるよ。

いいかい?君は陛下の夫になるんだ。

陛下の顔に泥を塗らないよう、最低限の教養は持つべきだよ。

さ、文句垂れてないでやるよ。

陛下の夫になるにふさわしい教養を、僕が身につけさせてあげるからね。
クレジット
・台本(ゆるボイ!)
何が何でも天帝の夫にしたい大天使に監禁された〜勤勉のラジエル編〜
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
松平蒼太郎
ライター情報
マツダイラソウタロウ
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