よっ、おひさ。待たせた？

そんな待ってない？ならよかった。

んじゃ、お腹すいたし、まずはご飯食べに行こ。



悪いね、奢ってもらって。

正直、君よりあたしのがお金持ってんだけど…

それは言わない約束？

りょーかい。じゃあゴチになりましたってことで。

次、どこ行く？せっかくだし色々ブラブラしようよ。

ふーん、いいじゃん。じゃあそこ行こ。



これとかいいんじゃない？

着てみなよ、そこの試着室で。

…おっ、サイズぴったり？よかった。

うん、似合ってるよ。全然違和感ない。

じゃあそれ買お。あたしが会計してくるね。

いいって。さっきは奢ってもらったし、気にすんなー。



いい休憩場所知ってんじゃん。

うん。人も少なめだし、雰囲気もなんか落ち着く。

ふふっ、そっか。

わざわざ下見までしてくれたんだ。ありがと。

ん？仕事？まぁボチボチって感じ。

プロデューサーとか、周りの人が世話焼きで、優秀だからねー。

正直、全然文句はないかな。

ま、強いて言うなら君が近くにいないことぐらい？

あははっ、分かってるって。

君にも君の生活があるわけだし。

でもいつか一緒に暮らしたいね。

うん、同棲できるだけの資金は準備中。

そのためにアイドルなんてもんになったんだから。

大袈裟だなー、君は。

あたしは自分にできることやってるだけ。

トップアイドルなんて言われ方、あたしにはまだまだって感じ。

現にあたしよりすごい人なんて、その辺にゴロゴロいるしね。

…うん、ありがと。そう言ってもらえると助かる。

まー、でも周りの人みんな、あたしに遠距離彼氏がいるなんてこと知らないだろーなー。

うん、誰にも言ってないよ。

今日？今日はちょっと遠出するって言ったくらい。

っていうかどう？あたしの変装。

アイドルとは思えない？

あはは、ならよかった。じゃ、問題ないね。

ん？……あ、うん、それはありがと…

君からの可愛いって、他の人からの可愛いよりなんか特別感ある。

そうだね、彼氏だからかな…

いや…好きな人からの可愛いだから、だね。

アイドルになっても、全然変わらずに接してくれる君のことは好きだよ。

嫉妬とかもしないし、むしろ応援してくれるし…

あたし、君の彼女でよかった。

付き合ってくれて、ホントありがと。

(キス)

バーカ、ちょっとしたお礼でしょ？

素直に受け取っとけー。

うん、そろそろ行くか。

ん？……あはは。いいよ、それくらいお安い御用。

うん…君の手もあったかいよ。

また暇な時連絡とっていい？

うん、オフの日はまた会いに来る。

今日みたいに普通にデートしよ。

オッケ。楽しみにしてる。

…ん、そろそろこの辺でいいよ。

それじゃあ、あたしはこれで。

バイバイ。今日の夜、また連絡するね。

・台本（ゆるボイ！）
アイドルやってる遠距離彼女と休日にデートした
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
松平蒼太郎