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閻魔裁判で裁かれるはずが閻魔を目指すことになった
written by トラクベルク
  • 閻魔
  • ファンタジー
  • 年上
公開日2022年03月18日 20:48 更新日2022年03月18日 20:48
文字数
1117文字(約 3分44秒)
推奨音声形式
指定なし
推奨演者性別
女性演者向け
演者人数
1 人
演者役柄
閻魔の女性
視聴者役柄
死んだばかりの男性
場所
死後の裁判所
あらすじ
死んでしまったあなた。
そして突然始まる閻魔裁判
天国行きになるようだが、あなたの担当閻魔はある提案を出してきた。
本編
これより、汝の閻魔裁判を開廷する。
汝が今ここで己の罪を認め、悔い改めるのであれば多少ではあるが罰は軽くなる。
ただし、この場で嘘偽りを述べるようであれば、今まで汝が味わったことがない苦しみを地獄にて与えることとなる。

…はぁ、やはり汝も今の状況を理解できていないようだな。
気にすることはない。
ここに来た人間はみな、汝のように状況が分からずに混乱するものだ。
ここは、死んだ人間の罪を裁く閻魔裁判所。
汝は現世で生を失った。
そして、今ここで天国に行くか地獄に行くかを決める。
理解できたか?

まぁ、理解できていなくても進めるのだがな。
後、一応言っておくが私は閻魔大王様ではなく、ただの閻魔だ。
たまに私のような女が閻魔大王様かと勘違いする挙句、馬鹿にする輩がいるのでな。
違い?
そういわれると説明は難しいが
閻魔大王と閻魔は現世の会社で言う社長と社員の関係と思ってもらえればいい。

ともかく、最初にも言ったが今ここで現世で犯した罪を悔い改めるのであれば、天国行きになる可能性が高くなる。
なお、汝の事はこの閻魔帳にすべて載っている。
嘘は通じないものと思え。

何々?
特に悪いことはしていない、だと?
なるほどな、ではそれが嘘か誠かこの閻魔帳で確認してみるとしよう。

うん?んん?
…おい、顔をよく見せろ。

(小声)まさかお前の担当が私になるとは…

汝に一つ質問を行う。
1年前、車に轢かれそうになった猫を助けたことを覚えているか?
そう、赤色の毛をした猫だ。

実はそれ、私でな。
閻魔は現世に出る時、影響を与えないように人間以外の姿にならなくてはいけないのだ。
それで現世に遊びに出掛けていた時に車に気付かずに道に出てしまった。
それを汝に助けられたというわけだ。
あの時は汝に怪我をさせてしまい、本当に申し訳ないことをした。

そんな謝らないでくださいだって?
フフフ、やはり汝は優しいな。

うむ、それで裁判の結果だが、
汝は申告通り地獄行きになるほどの罪はなく、天国行きとなる…なるのだが、汝…いや君、閻魔にならないか?
本来、閻魔になるには他の閻魔の推薦が必要なのだが助けてもらったお礼に私が君を推薦し、
閻魔になるための試験の手伝いもする。
もちろん、断ってくれても構わない。

やはり、嫌か?
そうじゃない?閻魔になれる自信がないだと?

心配するな。
君は閻魔に向いている。
閻魔とは言うなれば命の案内人、猫1匹の命を全力で守ろうとした君なら立派な閻魔になれると私は信じている。
それに…わ、私は君と一緒に、閻魔の仕事をやってみたい…。

そ、そうか。
閻魔になってくれるか。
そうと決まれば善は急げだ。
私の今日の仕事はこれで終わりなんだ。
これから閻魔になるために必要なことを今から私の部屋でじっくり教えてやろう。
一緒に頑張ろうな。
クレジット
・台本(ゆるボイ!)
閻魔裁判で裁かれるはずが閻魔を目指すことになった
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
トラクベルク
ライター情報
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