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誘拐されたと思ったら、物静かなクノイチ姉(四女)の愛が重すぎた
written by 松平蒼太郎
  • ファンタジー
  • シリアス
  • 拘束
  • ヤンデレ
  • 年上
  • クール
  • 誘拐
  • クノイチ
公開日2022年03月22日 22:03 更新日2022年03月22日 22:03
文字数
1156文字(約 3分52秒)
推奨音声形式
指定なし
推奨演者性別
女性演者向け
演者人数
1 人
演者役柄
クノイチ/姉
視聴者役柄
忍び/弟
場所
忍びの里にある屋敷
本編
…ドロン。弟の誘拐に成功。

ここなら姉さんたちも追ってはこれない。

ずっと我慢してきた甲斐があった。

弟にべったりの姉さんたちを出し抜く機会、ずっとうかがってた。

弟が帰ってきて姉さんたち、逆に気が緩んだのかも。

そう。貴方のこと、見張ってた。

貴方が里に帰ってきた時からずっと。

最初から手を出さなかったのは、姉さんたちに邪魔されるのを防ぐため。

中途半端なところで手を出したら、必ず妨害があると踏んでいた。

そう。勝機を見極めてたってこと。

三番目の姉さんが隙をみせてくれたところで、やっとわたしの出番。

弟のことしか眼中になかった姉さんを出し抜くのは容易い。

わたし、姉妹の中で一番、隠密関係は得意だから。

さて…少し準備に時間がかかる。

待ってて。出来るだけ早く終わらせるから。




よし、完成。

うん、今から説明する。

これは貴方から忍びとしての力を奪う術式。

この術式の中に入り、一定の手順を踏めば貴方はもう忍びではなくなる。

つまり、ただの人間になるということ。

これからは修行なんてしなくていい。

姉として、わたしが貴方を守る。

そもそも貴方には忍びとしての才能がない。

そんな貴方が危険な任務を請け負ったら、命の保証はない。

傷つけたことは謝る。けどこれは事実。

わかってほしい。貴方には死んでほしくないってことを。

忍びとして本格的に活動するようになったら、いつでもわたしたち姉妹と一緒にいられるわけじゃない。

単独で動くことだって沢山あると思う。

でもきっと…貴方は無茶をして大怪我をするか、下手すれば命を落とす。

ダメ。わたしは貴方が忍びであることを認めない。

貴方はわたしの可愛い弟。

そんな弟を死地に喜んで送り出す姉なんていない。

言葉による説得は無理、か……分かってたけど。

なに?……そう。それは初めて知った。

憧れてくれるのはすごく嬉しいし、一人の忍びとして誇らしい。

けど、わたしは忍びである前に貴方の姉。

家族として貴方を守ることが最優先。

これだけはどうあっても譲れない。

だから…諦めがつくように、貴方の力を奪う。

この術式を完成させるのに、五年もかかっちゃったけど。

うん、かなり昔から作ってた。

わたしは貴方が忍びになることに最初から反対だったから。

とりあえず、お喋りはここまで。

これから術を発動させるから、大人しくしてて。

ん?……ッ、そう、だよね。分かってる。

この際、貴方に嫌われてもいい。

わたしが貴方を好きでいれば、それで問題ない。

ついでに好きでいる証明もしてあげる。

(キス)

わたし、貴方のこと愛してるよ。

貴方の全てを奪ってでも、貴方を守る。

貴方はただ、わたしのそばにいてくれるだけでいい。

できれば、任務から帰ってきたら、「おかえり」って笑顔で言ってほしい。

貴方は生きてくれるだけでいいから…お願い。

さ、それじゃあ今度こそ始めるよ。

何があっても貴方のこと、一人にしないから。
クレジット
・台本(ゆるボイ!)
誘拐されたと思ったら、物静かなクノイチ姉(四女)の愛が重すぎた
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
松平蒼太郎
ライター情報
マツダイラソウタロウ
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