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攫われてオヤスミ
  • 添い寝
  • 拘束
  • 寝かしつけ
  • お姉さん
  • ストーカー
  • ヤンデレ
公開日2022年04月06日 12:27 更新日2022年04月06日 12:27
文字数
2382文字(約 7分57秒)
推奨音声形式
指定なし
推奨演者性別
女性演者向け
演者人数
1 人
演者役柄
お姉さん(ストーカー)
視聴者役柄
学生
場所
防音の暗い場所
あらすじ
ヤンデレストーカーのおねえさんに誘拐監禁されて添い寝させられるお話です。
声劇の所要時間は約6分。
本編
登場人物
◆おねえさん
あなたのストーカー。きっと美人でいい匂いがする。優しく、妖艶な雰囲気であなたに迫る。

◆あなた
聞き手。学校帰りにおねえさんに誘拐されてしまった哀れな人。


あなたが目を覚ましたのは薄暗い部屋の中。見たことのない場所。

「あら、目が覚めた? ふふ、おはよう」

あなたはベッドの上で見知らぬおねえさんの膝枕で眠っていたらしい。
意識がモヤがかかったようにボーっとしている。
起き上がろうとするが力が上手く入らない上に、手足に手錠が嵌められていて自由がきかない。

「ごめんね。辛いだろうけど、こうするしかなかったの。
あなたを手に入れるためには、ね…。手錠で拘束されてるあなた、とっても素敵だよ?
ああ、私の事もちゃんと話しておかないとね。あなたは、私の事分かるかな?」

おねえさんの問いかけにあなたは首を横に振る。

「そう…、なんかちょっと残念だけど、仕方ないよね。
あなた、いつも7時32分の電車で学校行ってるでしょ? 私もいつもその時間に乗ってるの。
だから、あなたの事、ずっと見てたよ。素敵だな。一緒にいたいなって。
ずっと、ずーっと見てるうちにね、死んじゃいそうなくらい苦しくなって、
もう我慢できなくなっちゃったの。で、勇気を出してあなたのこと攫っちゃった」

ストーカーだ。そう理解したあなたは体をよじらせるが何もできない。

「なーに? その顔、怖いの? ふふっ、かわいい。
今この瞬間、私だけがあなたのそんな表情を見れるなんて…。
ああ…、ほんとかわいい…。ゾクゾクしてきちゃうよ…」

愛おしそうな表情であなたを見下ろしている。
あなたは大声で助けを呼ぼうとするが、上手く声が出せない。
そんなあなたにおねえさんが妖しく微笑むだけ。

「声が出ない? 体もうまく動かせないでしょ? そういう薬、飲ませてあげたの。
あと、この部屋完全防音だから。大きな音を立てても隣には聞こえない。
私とあなたの世界なんだもの。当然でしょう?
そんなことより、今は二人だけの時間を堪能しようよ。隣、失礼するね」

おねえさんは膝枕を解いて隣で横になる。添い寝状態。あなたに体を近づける。

「すー…、はー…(匂いを嗅ぐ)。あなた、いい匂い。脳みそまであなたで満たされそう。
ねえ、ギュってしてもいい?」

あなたの是非に関わらず、おねえさんは優しく包み込むように抱きしめる。

「あなたの体、温かい…。それにちょうどいい抱き心地。はぁ…、幸せ…」

朦朧とする意識の中、あなたはおねえさんの腕を振り解こうとするが、力が入らず
すぐおねえさんに捕まってしまう。

「だーめ。離れちゃ、駄目」

おねえさんの少し威圧がこもった声に、あなたはすくんで大人しくなる。
大人しくなったあなたの頭をおねえさんは優しく撫でる。

「よしよし、いい子だね。いい子は好きだよ。もっと抱きしめちゃう。ぎゅうっ」

おねえさんはあなたを強く抱きしめ、語りかけてくる。

「ねぇ、まだ私の事好きになってくれないの?」

あなたは沈黙で返す。というより、うまく喋られないのだが。

「どうして? 私がこんなに好きなのに、あなたは応えてくれないの?
こんなに人を好きになってくれる人、他にいないよ?
何か理由でもあるのかな?」

おねえさんは指を折り曲げて、理由を消去法で絞っていく。

一つ目。

「恋人は…、いないよね? ずっと見てたし、それくらいは分かるよ」

二つ目。

「それから…、私と付き合う余裕がないとか?
ううん、あなたはずっとここにいるんだから関係ないし…。
うーん、分からないなぁ。ねぇ、どうして? 遠慮することなんてないんだよ?
あなたが今まで手に入れられなかった幸せも、私といれば叶うんだよ?」

すると、何かに気付いたようなおねえさんは不安で声を震わせた。
抱きしめる腕からもその不安が伝わってくるようだった。

「もしかして…、好きな人がいるの? そんなわけ、ないよね?
誰か恋人になりたい相手とか、いるわけないよね?」

あなたを抱きしめる力が更に強くなる。あなたは呻き声を上げるが、
おねえさんは構わない。

「だってそうでしょう? ばい菌まみれの人間なんて好きになるわけないでしょ?
他の人なんて、ゴキブリと一緒でしょ? そんな汚い人間を好きになるなんて…。
あなたが、世界で一番綺麗なあなたが汚れるなんて…、そんなの絶対嫌。
私がさせないから…。純粋なあなたに虫一匹寄り付かせないし、傷ひとつ付けるのも許さない。
あなたの嫌いなものから、理不尽なことから、私がずっと守ってあげる。
ねぇ、今まで辛かったでしょう? 苦しかったでしょう? どうして自分だけがって
思ったことあるでしょう? でも、あなたは頑張ってた。素敵だったよ。
だから周りの人たちがあなたを責めても、私はあなたを認めてあげる。
世界を敵に回しても、私はあなたを守りたいの」

おねえさんはあなたの腕の手錠を指でなぞる。

「でも、無理やりあなたを閉じ込めた。そっか、ごめんね。
やっぱりこんなの、怖いよね? だけど、この手錠を外したら
あなたはまた頑張って疲れちゃう。今はゆっくり、私に包まれて休んでね」

あなたはおねえさんの優しい声と温もり、いい匂いで徐々にうとうとしてきていた。
おねえさんが優しく頭を撫でて、あなたの眠気は更に増していく。

「そう、眠っていいよ。私は抱きしめてるだけだから、安心して。よしよし」

あなたは眠気に抗えず、眠りに落ちてしまった。
深い眠りの外でおねえさんが微笑みかけていることをあなたは知らない。
ねじ曲がった愛情を抱えている事をあなたは知らない。

「眠っちゃったね。ふふ…、やっぱり寝顔もかわいい。
やっと…、やっと手に入れた…。この子は、私のものなんだ。
あは、あっははははは! もう誰にも渡さない、渡さないからね!」

おねえさんはひとつ深呼吸をして落ち着く。そして、愛おしそうに眠るあなたに語りかける。

「大丈夫…。私が一生閉じ込めて、あなたを守ってあげる…。
あなたの今も、未来も、私のものなんだから…。
愛してるよ…。永遠にね…」
クレジット
・台本(ゆるボイ!)
攫われてオヤスミ
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
案乃雲(Penドラゴン)
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