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恋心を知ったアンドロイドと王道ツンデレなマスターと飄々としたボーイッシュな女開発者に同時に好意を持たれて身動きが取れない
written by 松平蒼太郎
  • からかい
  • 告白
  • 色仕掛け
  • ファンタジー
  • 純愛
  • 敬語
  • お姉さん
  • アンドロイド
  • 同僚
  • ツンデレ
  • 少女
  • ボーイッシュ
  • SF
  • 三役
公開日2022年05月24日 08:24 更新日2022年05月24日 08:24
文字数
3772文字(約 12分35秒)
推奨音声形式
指定なし
推奨演者性別
女性演者向け
演者人数
3 人
演者役柄
アンドロイド/マスター/女開発者
視聴者役柄
スパイ
場所
某所
あらすじ
敵地に乗り込んだスパイの貴方は敵方に捕まってしまうが、同じ組織に属する同僚の使いであるアンドロイドの少女に助けられる。
しかし、逃げ出す途中に敵の集中攻撃を受けて貴方は少女ともども深手を負ってしまう。
それでも貴方は少女を救うべく、元技術者としての技能をフルに使って、少女の復旧作業に取り掛かるが…?
本編
A.アンドロイド B.マスター C.開発者


【Aパート】

A.ご無事ですか?マスターの命により、助けに参りました。

A.今は詳しく話してる時間はありません。とにかく早くここから出ましょう。

A.いえ、ご心配には及びません。この程度の暗号、即座に解読してみせます。

(暗号解読、解錠)

A.さ、開きました。どうぞこちらへ。

A.え?いえ、アジトから貴方を連れ出す際は、おんぶか抱っこした方がよいとマスターから…

A.は、はぁ…大丈夫なのでしたら、このまま走りますけど…よろしいですか?

A.かしこまりました。出口はあちらです。行きましょう。




A.む……妙に警備が少ないと思ったら、出口付近で待ち伏せされていましたか…

A.いえ、貴方はお下がりください。ここはわたしにお任せを。

A.はい。また貴方を戦わせて、怪我を負わせたとあっては、マスターに顔向けできませんから。

A.どうかご心配なく。奴らは所詮、三流のマシン兵士。最新型アンドロイドのわたしの敵ではありません。

A.すでに奴らの行動パターンは予測・解析済みです。

A.どれだけ数がいようと、全く問題ありません。

A.貴方のことは、必ずお守りしますから。どうかご安心ください。




A.申し訳ありません…あれだけ大口を叩いていたというのに、このザマとは…

A.しかも貴方にまでこのような深い傷を負わせて…

A.まさかわたしと同じ最新型が3体も現れるとは…いつのまに敵も開発していたのでしょうね…完全に予想外でした…

A.いえ…もうわたしのことは構わないで、貴方だけでもお逃げください。

A.貴方にもしものことがあれば、マスターが悲しみます…

A.わたしはマシンですから…部品やデータさえあればまた作り直せますので…

A.貴方という人は…素人なのに、このような復旧作業まで…

A.一旦システムダウンしますが…一つだけ約束してくれますか?

A.はい…マスターを泣かせたら、承知しませんからね?

A.ふふっ…その言葉、ゆめゆめお忘れなきよう…





【Bパート】

B.おはよ、寝坊助くん。早速だけど、自分が誰だか分かる?

B.あっそ。じゃああたしのことは?

B.ふーん…とりあえず記憶が一時的に消えたとかは無さそうね。よかった。

B.ん?あぁ、あの子ね。ドクターんとこで修理中。

B.まーね。どっかの誰かさんが一部復旧してくれたおかげで、人格データが全損せずに済んだわ。

B.えぇ。ちゃんと戻ってくるわよ。心配すんな、バカ。

B.バカに決まってんでしょ…自分の傷だって浅くなかったのに、しかも敵地の真っ只中で修理作業とか、頭おかしいんじゃないの?

B.アンタが優秀なスパイだってことくらいは知ってるけど…ちょっとくらい自重しなさいよ、バカ…

B.えぇ、情報を持ち帰ったことに関しては礼を言うわ。

B.でもスパイなんだから、ちゃんと無傷で帰って来なくちゃダメ。

B.そう、無傷で。今回みたいに深手を追うなんてあり得ないから。

B.あとスパイのくせに捕まるなんて論外よ、論外。

B.あんま余計な心配かけさせんじゃないわよ…

B.えぇ、心配したわよ。あたしのこと、何だと思ってんの?

B.な、仲間なんだし、心配くらいするわよ、当然…

B.お詫び、ね……なら今度、市の中心部にある巨大テーマパークに遊びに行きましょ。

B.いや、三人じゃなくて二人で。

B.あの子を除け者にしたいとかじゃなくてその…

B.ア、アンタと二人がいいの……ダメ?

B.ふふっ、決まりね。さっさと怪我治して退院したら、早速連れてってもらうから。ちゃんと覚えときなさい。

B.それじゃあたし、そろそろ行くから。またお見舞いに来るわね。

B.あ、一つ言い忘れてた。一番重要なこと。

B.任務のことじゃなくて…あの子のこと、助けてくれてありがとね。

B.あの子はアンドロイドだけど、あたしの大事な家族だから。

B.うん…それじゃ、また今度。お大事にね。





【Cパート】

C.ん?あぁ、君か。いらっしゃい。

C.今日は何か用か?

C.あぁ、マシンちゃんならあそこのポッドで寝ているよ。

C.いや、特に大きな問題があるわけじゃない。一応、人格データを完全保存するために眠らせているだけさ。

C.そう。今回みたいな不測の事態に陥ってしまうと、文字通り死んでしまう可能性があるからね。

C.わたしとしても、最高傑作のマシンちゃんが失われることは避けたい。

C.彼女は彼女なりにマスターちゃんや君と接することで独自の進化を果たしている。

C.つまり、今の彼女と完全な同一個体を作り出すのは、ほぼ不可能ということだ。

C.うん。限りなく似た個体は作れるけどね。

C.でもそれは彼女であって、彼女ではない。そうだろう?

C.ふふ、そうだな。わたしとしても今回の件で君に借りができた。

C.聞いたよ。敵の勢力圏真っ只中で、マシンちゃんに一時的な復旧措置を施したんだろう?

C.流石はわたしの元弟子。教えた側としても鼻が高いよ。

C.どうだい?せっかく怪我も治って退院したんだから、スパイなどやめて、うちの研究所に戻ってみては?

C.そうか、それは残念だ。ま、君ならそう答えると思っていたがね。

C.ん?あぁ、その件に関してはマスターちゃんに処理してもらったよ。

C.わたしの開発したシステムをあろうことか、敵組織に横流しした大馬鹿者がいたみたいだからね。

C.厳重な処分を下しておいてもらった。もう二度と娑婆の空気は吸えないだろうね。

C.そんなことより、さっきの借りができた話だが…君はわたしに何をしてほしい?

C.ん?なんだ、そんなことか。いいよ、好きに触れば。

C.何を躊躇っている?君が言い出したことだろう?

C.おっぱいなんてただの脂肪の塊だ。それを揉まれたところで、別に精神的苦痛は感じない。

C.ほら、好きに触れ。それなりに大きい自信はあるぞ?

C.やれやれ…敵地に飛び込んでいく度胸はあるくせに、女の胸一つ触れないとは…

C.あっ、おい……本当に純情な男だな。全く面白い奴だ。

C.さて…そろそろマシンちゃんのデータを一通り確認して、外に出すとするか…





【ABCパート】

A.マスター…ただいま戻りました。お待たせして申し訳ありません。

B.おかえり。ちゃんと戻ってきてくれてよかったわ。ドクターもありがと。

C.礼には及ばない。彼女はわたしの最高傑作だ。直すのは当然だろう?それにお礼なら…

B.ちゃんと言ったわよ。アイツはこの子の命の恩人だもの。

A.わたしも早く彼に会ってお礼を言いたいのですが…彼はどこに?

B.アイツならもう任務に出てるわよ。そろそろ帰ってくる頃じゃない?

C.あぁ、そうそう。いいことを教えてあげよう。彼、いつも任務後にマシンちゃんの様子を見に来ていたよ。

A.ほ、本当ですか…?わたしのこと、心配してくれていたんですね…

B.まーね…いっつもあたしに「アイツ、本当に大丈夫かな?俺のこと覚えてるかな?」ってこぼしてたから。

C.よかったな。彼に愛されていて。じゃないと、敵地で自らの身も省みず、マシンちゃんを救おうとはしないだろう。

A.はい…システムがダウンする寸前、たしかに彼の温もりを感じました…今でもよく覚えています。

B.へー…貴方、アイツのこと好きなの?

A.わ、わたしが彼を……そうかもしれません。この胸の高鳴りが恋というものなのでしょう。

C.やはりそうか…マシンちゃん、君は彼やそこのマスターちゃんとの関わりによってシンギュラリティに到達する可能性を秘めている。今感じている気持ちは大事にしたまえ。

A.はい。身体は機械ですけど、心は人間だって言ってもよろしいのでしょうか…?

B.当たり前でしょ。貴方は人の心を持ったアンドロイド。あたしの家族よ。

C.…おや、ちょうどいいタイミングで帰ってきたな。さ、マシンちゃん。彼にその思いの丈を伝えるんだ。

A.えええっ⁉︎ いきなりですか⁉︎ まだ心の準備が…!

B.ちょ、ドクター⁉︎ いきなり何言ってんの⁉︎ あたしだってまだなのに…!

C.ほう?マスターちゃんも彼にご執心だったとは…ふふふ…

A.え、マスターも彼のことを…?そう、だったんですね…

B.あ、や、これはその、違くて…!っていうか、アンタがさっさと帰って来ないから、恥かいたじゃない!罰としてあたしと付き合いなさい!

(Bが腕にしがみつく)

C.ふむ…ならわたしは愛人ポジでもいただくとしよう。

(Cが腕にしがみつく)

C.なに、そんな照れるな。ちょっと手が胸に当たっているだけだろう?

A.あ、お、お二人ともズルイです…!わたしだって彼のこと、好きなんですから…!

(Aが正面から抱きつく)

B.は?スパイのくせに察し悪いわね。誰を正妻に選ぶかって話でしょ。

C.ドッキリ……と言いたいところだが、残念ながら違う。そちらの二人は本当に君のことを愛しているよ。ちなみにわたしは、君をもう一度弟子にすることを諦めてはいない。

A.あ、あの…わたし、貴方にちゃんとお礼が言いたかったんです。あの時、わたしを見捨てずに助けてくれて、ありがとうございました…!そんな貴方のことを、心よりお慕い申し上げます…!

B.あたしもさ、アンタのこと好き。この子のこと、ちゃんと守ってくれて。アンタはバカだけど、いざという時に頼れる男なの知ってるから…

C.ふふふ…そういうことだ。わたしも君の技術者としての腕は買っているし、何より君はスパイのくせに純情で可愛い。わたしも君のことは気に入っているよ。

B.で?どうすんの?アンタの気持ち、さっさと聞かせなさいよ…

A.あの…わたし、貴方にマスターと同じくらい、誠心誠意仕えますから…!今度こそおそばで貴方のことを守ってみせます。絶対に…!

C.うん、全員はダメだ。一人は正妻、残り二人は愛人ということで頼む。




A.貴方は誰を選ぶんですか?
B.アンタは誰を選ぶのよ?
C.君は誰を選ぶんだい?
クレジット
・台本(ゆるボイ!)
恋心を知ったアンドロイドと王道ツンデレなマスターと飄々としたボーイッシュな女開発者に同時に好意を持たれて身動きが取れない
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
松平蒼太郎
ライター情報
マツダイラソウタロウ
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