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忘れた物に気付いたクール系彼女は彼を手放したくないと思った
written by 老田 コジカ
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公開日2022年06月10日 10:04 更新日2022年06月10日 10:22
文字数
1604文字(約 5分21秒)
推奨音声形式
指定なし
推奨演者性別
女性演者向け
演者人数
1 人
演者役柄
クールだが彼氏が大好きな名家生まれの彼女
視聴者役柄
彼女をサポートする彼氏
場所
指定なし
あらすじ
由緒正しき名家生まれのクール系女子と付き合っている男子は、彼女に火の粉が掛からないように行動していた。放課後、人がいない教室で彼が帰る準備をしていると、帰ったはずの彼女が声をかけてきた。稽古の時間であるはずの彼女は忘れ物をしたという。話してるうちに彼女の秘めた思いが吐露され始める。

男子生徒:優しい性格、彼女が安心して後継ぎになれるようにサポートしている
女子生徒:クールな性格、彼氏のことが大好きだが表にだすのをこらえている、親の承認はとってる
本編
あら?まだいたのね

―――その「怖いものをみた」という反応はなにかしら?
そういう反応をされると悲しいわ…私、彼女なのに…

―――ふふっ、いいのよ、そんなに謝らなくても
からかっただけだから

どうしてまだ残っているの?
部活に入っていないし、今日は予定もないのでしょう?

―――ん?ええ、あなたの予定は逐一チェックしているわ
彼女なのだから至極当然なことでしょ?

それで?質問に答えてもらってもいいかしら?

―――そう…あなたも忘れ物をしたのね…

―――ええ、私もよ
少々、恥ずかしいのだけれど
とても大切なものを忘れてしまっていたの…

今日のお稽古前に気付いたのよ
さすがに置いておくわけにはいかないから取りに戻ってきたの

はぁ…油断していると碌なことにならないわね…

でも、急いで戻ってきてよかったわ
盗まれずにすんだ

―――『学校で盗む人はいない』?
ふふふっ、わかっていないのね…
しっかり自分のだっていう札をつけておいても盗まれることはあるのよ?

それに…とっても魅力的だもの…謹厳実直キンゲンジッチョクな子でも盗みたくなるわ
たとえそれが、触れてはいけない人物のものであったとしてもね?

―――むずかしい?…そう

私は盗みたくなる気持ちが痛いほどわかるわ
だって…それはあまりにも美しくて、尊い…
繋がりがあるだけでとっても幸せになれるものだから…

けれど簡単には手に入れられない
ときには移ろって手元から消えてしまう…
盗みを犯してでも手に入れようとしてしまうのも納得だわ

私だって、失わないためにはこの手を汚してもかまわないって思うもの…
やめて欲しい?ふふっ、わかっているわ

―――『お嬢様だから何でも簡単に手にできるんじゃないか』…
あら?ずいぶんなことを言ってくれるじゃない
たしかに、いままでの人生で得られなかったものはないわね
でも…けっこう努力してきたのよ?

意外だったかしら?
ほんとうにがんばったのよ?褒めて欲しいわ

ほら…

なにしているの?
こうして手を広げているのだから
私が望んでいること…わかるでしょう…?

(ハグをする)

あなたの優しい暖かさを感じる…
けれど…こうして手にした暖かさを失うのが怖い…
とても…とても怖いの…

あなた…最近、私のこと避けているんじゃない?

―――『そんなことない』…そうかしら?
だって…話しかけてくれないし
私が話しかけようとしても…すぐにどこかにいってしまうじゃない…

―――ふふっ…そうやって「君を守るため」ってごまかすのね…
たしかに…名家の生まれの私に付きまとうものは多いわ

けれど…けれど私は…周りの目なんて気にしないのよ…?
それよりもあなたとの思い出が減ってしまう方が悲しいわ…

―――ふふっ…たしかに…いつもの私じゃないみたい…
でもそうなる理由はちゃんとあるのよ?
だってあなた…告白されていたじゃない…

ぐうぜん見たのよ
最初はただ話しているだけなのだと思って、その場をあとにしようとしたけど
どうしても気になって、聞き耳を立てたら
ばっちり聞こえてしまったわ…
「あなたのことが好きです。付き合ってください」って

あなたは丁寧に断っていたけれど、なかなか引き下がらなかったわよね
「デートしてください」とか、「友達からでもいいので」とか、「絶対にあきらめません」とか…

彼氏が好かれるのはうれしいことだけれども、その子に憎しみを抱いてしまったわ

でも…それよりも…とても悲しかった…
私の大切な人が…盗まれてしまうんじゃないかって…不安になった…

知らないうちにあなたの心を浸食していって
気づいたときにはもう遅い
成すすべもなくあなたを盗られてしまう…

それだけは絶対イヤ、そんな卑怯なこと許せない

あなたの優しさにあまえて、後継ぎとしての成長を優先してきた
けれども、大切なことを忘れていたわ

だから…これからはもっとあなたとの時間を優先するわ
そしてもっと周囲にアピールしていきましょう?

あと…告白してきた女の子へのお断りの返事もついて行くわ

―――ええ、もちろん、あなたと付き合っているのが、私だということをちゃんと教えてあげなくちゃいけないもの

これからはずっとずぅ~っと一緒よ…
あなたを絶対だれにも盗らせない
私だけの大切な人なのだから…
クレジット
・台本(ゆるボイ!)
忘れた物に気付いたクール系彼女は彼を手放したくないと思った
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
老田 コジカ
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