放課後、部活の買い出しのために待ち合わせしていたところ、かなり遅れてやってこない相手(聞き手)に痺れを切らせている先輩(語り手)。そこに相手が到着し、遅れた理由を聞くと……

相手と先輩は部活でよく話す関係ではあるが、知り合った頃から双方とも好意を抱いており、なかなか切り出せないでいる。


(pixivの転載)

(遅刻してきた相手に対して怒るように)

あなた今まで何してたのよ！！全く！！
これだけ待たせるとは、常識知らずもいいところね！部活の買い出しに行くためにわざわざ放課後の掃除を変わってもらったのに、なんだかバカバカしくなってきたわ！

(落ち着いた口調に戻り)
んで、なんでこんなにも遅れたのかしら。もちろん私が納得できる理由を話してくれるんでしょうね？

(遅刻してきた理由をなかなか言わない相手にしびれを切らして、静かに怒るように)
言えないようなことでもあったわけ？先輩の私に隠し事とは、根性あるじゃない。

(相手がしゅんとしてるのを見て、少し優しくなって)
大丈夫よ、別に誰にも言わないし、言ってみなさい。個人的な事とか、言いたくない事とかなら言わなくて構わないけど。

(理由が相手とよく話をする同じ部活の同級生の女子に告白されたと言われ)
はぁ！？あの子に告白された！？

(一旦冷静になって)
……ごめんなさい、さすがにびっくりしすぎわよね。

その……よく話してるあの同級生の子に告白されたって、よく話してるって言うってことはそういうことなのだろうし、考えてみたら自然なことなのかもしれないわね。

(小声で尋ねるように)
付き合う……の？

(気が抜けたように)
え……断ったんだ……あの子結構かわいいし、優しいのに、どうして断ったのよ？

(別に好きな人がいると聞き、もっと気が抜けたように)
す、好きな人が……いるのね、それは……なんというか……まぁ……それぐらいはあるとは思うけれど……

(気を取り直して)
そ、そうよね、あなたも世を生きる男の子だものね。好きな人の1人や2人、別にいてもおかしくないわよね。

(少し悲しげに)
その……あなたの好きな人は幸せものね。モテモテのあなたに好意を持たれているのだから。

それに……あなたは誠実で、真面目で、他人に優しくて、そ……その……かっこいいしね？

(はっとしたように、少し早口で)べ、別に客観的な評価よ！？私以外の女性もそう言うに違いないわ！

(お世辞でも褒めてくれて嬉しいと言われ、少し困惑げに)
べ、別に他の人の視点から見た、至極真っ当な評価よ。ちゃんとした事実だし、お世辞じゃないわよ？ほ、ほんとに、かっこいいし。

(感謝されて照れくさくなったように)
そ、そんなに感謝されても何も出ないわよ、もう……

(反応がかわいいと言われ何を言えばいいかわからないように)
かか、かわいいって、私だってしたくてこういう反応してる訳じゃないのよ！？

(一旦落ち着いて)
もう、あなたはいつも慌てる私をからかう。ほんと、いい性格してるわね。

(折り入って話がある、と言われて少し真剣な面持ちで)
折り入って話がある？どうしたのよ。そんなに改まって。それほど重要なことなの？

(若干の間を空けて、好きです、と言われた)

(驚いたように)
す、好き！？私のことが！？

(慌てるように)
こ、こんな何も取り柄のないただの一個上の先輩よ！？それでもいいって言うの！？

(それでもいい、と言われて、胸の奥から何かが込み上げてきて)
それでも……いいんだ。ふーん……そっか。あなたの好きな人、私なんだ。

(思わず涙が出てきて)
いや、そんな、あれ？どうして涙が……私、泣いてるの……？

(ごめんなさい、と謝られて)
そ、そんな、君はなにも悪くないよ、むしろ言い出せなかった私に告白してくれたんだから、こちらこそごめんなさいだよ。

(言い出せなかったってどういうこと？と尋ねられて)
うん、私もあなたのことが好き、ずーっと大好きだったんだよ。
告白だって、私からしようと思ってたんだよ？
なのに何も言えずに先輩として意地張ってたのよ？私、情けないわよね。
もっとも、私はこの関係を壊したくなかったのかもねしれないわね。

(思い返すように)
思えば何年も前から、知り合った頃から好きだったんだよ？なのにずーっと隠して生きてた。
バレンタインのチョコも毎年渡そうとして渡せなくって、1人で泣きながら食べてたりしてたのよ。

なのにさっき告白されたって言われて全身の血の気が引いて、好きな人がいるって言われてからもう倒れそうだったわよ。ほんと心臓に悪いわね……

(また謝られて)
そ、そんなに謝らないで。私を選んでくれて嬉しくて、ほんとに嬉しくてね？胸から何かが一瞬で込み上げてきて、どうにかなっちゃいそうで……

(泣きそうになり始めて)

ごめん……ちょっと胸借りるわね。

(抱きついて、堰を切ったように大泣きし始める)

(少しの間泣きじゃくる)

(泣きながら喋るように)
こんな私をすきになってくれてありがとう……ほんとに……ありがとう……ぐすっ

(付き合ってくれないかと言われ)
……え？付き合わないかって……？
え、えぇ！もちろん！あなたと付き合えるなんこれから……末永くよろしくお願いします……ね？

・台本（ゆるボイ！）
【男性向け/全年齢】部活のちょいクールな先輩に告白するシチュ
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
Artaud