風邪をひいてもやっぱりゲームをやめられない貴方に、お見舞いに来た一つ上の幼馴染が寝かしつけてきて…？

おーい、お見舞いに来てあげたわよ…って、なんでゲームしてんの⁉︎ このバカ！さっさと寝なさいよ！

ゲームしない方が熱上がる？そんなわけないでしょ！いいから大人しく寝ろ！

(無理やり布団に寝かせる)

ったく、これだからゲームオタクは…目を離すとすーぐゲームするんだから…

体調悪い時にまでする必要なくない？てか、元気になってからやればいいじゃん。

は？アンタ、ゲームのキャラに感情移入しすぎでしょ。なんでゲームのキャラが寂しがるって話になんのよ…

あたし？あたしはアンタの様子を見るようにって、おばさんから頼まれただけ。

うん。あたしもちょうど暇だったし、まぁいいかなって。

(ため息)

あのねぇ…安静にしてなきゃ、治るモンも治んないでしょ。ましてやゲームなんて、余計に体力使うじゃない。

暇だったら、あたしが絵本の読み聞かせでもしてあげましょうか？

冗談よ。流石にこんな大の男に絵本の読み聞かせなんて、あたしもしないわ。

はぁ？ガチャイベントって…今回は諦めて。恨むなら体調管理できなかった自分を恨みなさい。

あっそ…ふて寝ならいくらでもどーぞ。はい。

(手を握る)

何って…手ェ握ってんのよ。見てわかるでしょ？

風邪？移んないわよ、手ェ握ったくらいじゃ。

ゲームしか友達がいないアンタを慰めてあげてるんだから、感謝しなさいよねー。

え？……あ、そりゃまぁ、あたしも友達…に含まれんのかな？単に腐れ縁なだけのような気もするけど…

ふーん…ま、そういうことにしといてあげるわ。

(頭を撫でる)

ほら、頭撫でてやるから、お子さまは早く寝なさい。

あたしから見れば十分お子さまよ。ゲームにすぐ夢中になるし。あと実際、あたしの方が一個年上じゃない。

…は？何いきなり？ケンカ売ってる？

なんでわざわざ一個年上を一個おばさんって言い直したわけ？ぶち殺すよ？

バーカ…撤回するくらいなら初めから言うなっつの。

(あくび)

あたしもなんか寝たくなってきた…ちょっとそっち寄ってもらっていい？

いいから。ほら、とっととそっち行け。

(隣に寝転がる)

よいしょ…ありがと。あたしもちょっとここで寝る。

大丈夫。風邪なんて移んないから。

仮に移ったとしても、アンタからもらう風邪なんてどーせ大したことないわよ。

は？なに自惚れてんの？あたしがアンタを異性として意識してるとか思ったわけ？

ないない。アンタはあくまで腐れ縁。それ以上にもそれ以下にもならないから。

腐れ縁だから…こうしてお見舞い来て、添い寝までしてやってんでしょーが。ちょっとは感謝しなさいよね。

バカ…アンタじゃなくて、アンタのお母さんに頼まれたの。おばさんに頼まれたら、行くしかないでしょ？

断らないわよ。あたしだって一応、アンタのことが心配だったんだから。

ま、ゲームする元気はあるみたいだから、安心はしたけど。

とりあえず風邪が治るまでは安静。約束できる？

…約束、しろ。アンタに拒否権ないから。

ホント、手のかかる奴。まったくもう…

ん？……はいはい、お好きにどーぞ。抱き枕にでも何にでもすれば？

(抱き枕にされる)

物好きね、アンタも…あたしみたいなのに抱きつこうだなんて。

そうね、腐れ縁だもんね。そういう遠慮はお互いしなくていいってことで…

ん…おやすみ。ちゃんと休んで、さっさと元気になりなさいよねー…

・台本（ゆるボイ！）
風邪をひいてゲームしてたら、気の強い一個上の幼馴染に強制的に寝かされた
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
松平蒼太郎